りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

夢の道具。

2011-04-11 | Weblog
昨日、夕方に所用で実家に戻った。

昔の自分の部屋で、押し入れの中をゴソゴソしていたら、
懐かしいモノが色々と出てきた。
それらを全部ここに書き並べていると、延々と終わりの
ない日記になりそうなので、まずは、これ。

ラジカセ。

今ではもう、この言葉自体、絶滅してしまった。
でも、いまでも“ラジカセ”という言葉を耳にすると、
憧れの想いが僕の中には生まれる。
おおげさではなく、ラジカセは、僕にとっては、そんな
夢の道具だった。

この今ではアンティークのようなスタイルのラジカセは、
僕が小学4年生の時の誕生日プレゼントだった。

当時の僕は、もう音楽を聴いていた。
もっとも、その大半はTVから流れる歌謡曲ばかりだったが。

しかし、この夢の道具を手に入れた僕は、一気に聴く
音楽の守備範囲が広がった。

きっかけは、FMだった。

このラジカセで、僕はAMと比べて格段にクリアで良質の
電波を発信している“FM”というメディアを初めて知ったのである。

TVから流れる歌謡曲を、TVの前にラジカセを置いて録音する一方で、
FMを流しているだけで、TVでは流れてこない音楽も耳にすることができた。

オフコース、甲斐バンド、チューリップ・・・etc.

当たり前だが歌詞の意味はまだよく分からなかったけど、とにかく
そのメロディやサウンドに引力だけは感じていた。

今日、32年前の夢の道具に、久々に電源を入れてみた。

案の定、AMもFMも何も聴けなかった。
引き出しの中にカセットテープが何本かまだあった。



そのうちの1本をカセットデッキに入れて再生してみたが、
やっぱり反応はなかった。

このラジカセは、僕が10歳から13歳まで・・・いわゆる思春期の入り口に
立つまで使い続けた。

もう捨てること自体も忘れられたような、32年前の僕の夢の道具。
きっと、これからも実家の僕の部屋の押し入れの隅で、ひっそりと
眠り続けるのだろう。
コメント
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