rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

窓からの眺め

2012-04-16 12:25:19 | 植物たち
肌寒い日が、桜の花を長持ちさせている。
こうしてキーボードを打っている視線を上げると、窓から桜がよく見える。
淡いピンクのソメイヨシノ、薄紅色の枝垂桜、ピンクのボリュームある花を重いほど咲かせている椿、ピンクのグラデーションに彩られた庭。
開けた窓から流れ込むひんやりとした空気と、鳥たちの賑やかな歌声が、春爛漫を感じさせてくれる。
鶯、雲雀、目白、いったい幾種類の鳥たちが囀っているのだろう。
いつも大きな声を上げている、カラスとキジが、今日は控えめだ。

花は、特に木に咲く花は、圧倒的な感動をもたらす。
見上げるほどに大きい木の、枝をゆったりと広げ立つ姿は、神々しくさえある。
そのような木に花が咲くと、胸の辺りがきゅんと締め付けられるようなせつなさ、呆けるように見惚れる忘我の状態が、一気に押し寄せてくるのだ。

命あるもの全てにいえることだが、長く生きるということは、それだけで素晴しいことなのだ。
樹齢何百年となる樹木が、どこの地域においても神格化されるには、単純な感動からきているに違いない。

今、窓から見える桜は、樹齢20年に満たない。
しかし、同時期に植えられた数本の桜の中で、見事な花を咲かせるまで成長したのは、これ1本だけ。
虫が付いたり病気が入ったりしていないわけではないが、ここまでなったのは凄いとといえるだろう。
来年も、そのあとも、美しい花を咲かせて欲しいと願う。