Apollo suppli
ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロは、18世紀に活躍したイタリアルネサンス最後期の画家。
なんでもフレスコ画が得意らしく、天井画に壁画が、教会や貴族などの館に多く残されている。
その色彩は、軽く透明感があり、建物の天井や壁面を飾るのに相応しく、見事なほどに圧迫感を与えないでいる。
また、天井に描かれるものは、見上げたその先も空間が広がるような仰視法を使った視覚的トリックを盛り込んで、より開放感を与え、それが教会ならば祈りがそのまま神の御許に届くような効果を及ぼすのだ。
ティエポロの絵が、あまりにもきれい過ぎるので、自分としてはあまり注意を払っていなかった。
しかし、ひとたびよく見るならば、自分の至らなさを恥じることとなったのだ。
もちろんなんといってもその色使いだ。
一見平板に思える狭い明暗の幅の中で豊かな色を感じさせたり、または色のコントラストをつけることによって画面にリズムや流れをもたらすなど、学ばなくてはならないことがたくさんある。
彼の絵を直接見る機会は、壁画という物理的に移動できないために、そう得られない。
けれども、画集を買い求め、じっくりと見てみたい、そんな気持ちが今湧き起こっている。
Three angels Appearing to abraham
Sarah and the Archangel
Madonna of the Goldfinch