rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

ガラス細工に魅せられて

2013-10-25 20:06:24 | 趣味たち

ガラス細工 25/10/2013

小学校に上がるあたりから、その頃住んでいた田舎の駄菓子屋兼文具雑貨を扱う小さな店で、目に留まるきれいなものを握り締めたお小遣いで買い集めるのが好きだった。
七宝のような感じで猫や小鳥に果物などの飾りをつけたピン止めや、ガラスでできた動物などの細工物が特に好みで、マグネットのついた小箱にきちんと並べてしまっておくのだ。
ところが、小学校3年生になる頃その町から違う町へと引っ越して、大好きだった店に通えなくなってしまった。
新しい町では、そのような店の代わりになるものが近所にはなくて、ピン止めやガラス細工が増えることはなくなった。
代わりに、ガラスのランプや陶器の置物、きれいなおはじきやビー玉が、かつての役を担うことになる。
しかし、いつまでも小さな世界だけに満足していられない、やがては他の世界に移っていく自然の成り行き。
時が経ち、住む所が何度か変わるうちに、その小さな宝物の箱や置物などが一つまた一つと失われていった。
初めてイタリアに行ったとき、ベネチアのとあるガラス店で見つけたガラス細工にかつてのときめきが蘇ってきた。
子供のときに集めていたガラス細工とは違うきらめきと精巧さがあり、思わず3つほど買い求めた。
そのうち1つは買って早々に壊してどんなものを買ったのかすっかり忘れてしまい、もう一つは七色の針を持つハリネズミ、あとは艶やかな黒のサソリだ。
とても気に入っていたハリネズミは、お世話になっていた方に譲ったので手元を去って久しい。
今もいるのは、サソリだけ。
小さなカエルは、銀座を抜けたあたりのところにあったガラス店で買い求めた。
子犬は、小樽の北一ガラスだったような気がする。
それもずいぶんと前のことになってしまったが、また気に入ったものと出会えたならば、是非とも仲間に加えたいと決めている。
小さなガラス細工には、幼い頃のときめきが閉じ込められている気がするのだ。