rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

描くほどに難しく気が遠くなるが、楽しくて仕方がない

2015-03-15 23:11:47 | 創作活動
絵を描いていると、時間が経つのを忘れてしまう。
あいも変わらず小さな板絵、天使を3枚、風景2枚に筆を入れている。
3枚の天使たち、絵の具をのせ始まって3日目くらい、勢いのある筆致とリズミカルな色の配置でこれはと思わせるほどになって、家人が「これから先は自分が描こうか」などと小憎らしいことを言わしめる状態であった。
しかし、描き込んでいくにつれ勢いが殺がれ、色も単調になり、画面に深みがなくなってきた。
どうも考えるより先に手が先に動いてしまう、つまり馬鹿な描き方をしているのだ。
1~3回色を重ねただけの部分と描き込んだところがあるくらいが理想的なのに、満遍なく手を入れてしまう。
もっとも、それができたなら一流の腕前とも考えられるから、以後それを考慮しながらじっくりと筆を入れることもやっていこう。

天使よりはるかに遅れをとっている風景に、今日は色をのせてみた。
色のハーモニーをとるか、リアルな詩情をとるか、まだ揺らいでいる。
実際にあるものを描くとき、どこをどの程度どう変換するかは悩みどころで、つまりそれが個性となるのだろうけれど、自分としては強引に個性を捻出することはしたくない。
子供のときに思った、「個性は自ずと滲み出るものであり、無理やり型を作りそれに何でもかんでも押し込めるのは、好ましくない」ということがいまだ心にあり続けているからなのだろう。
これは、どちらも正しく、かつ間違っている。
けれど、自分の拠り所は決めなくてはならない。
だから、毒にも薬にも、とりたてて印象的でもない絵を延々と描き続けている。

風景はどうなっていくのだろう。
天使はそろそろ終わりそうだ。
たくさん壁に突き当たり、頭を悩ますことだらけだけれど、絵を描くことはとても楽しい。
自分の絵に厳しく、少しでもよい絵を描けるよう気を引き締めて、もちろん楽しみながら描いていきたいと思うのである。