rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

来年のイチゴは

2013-09-11 11:58:46 | 植物たち
今年がんばってくれたイチゴの株を取り払った。
ランナーが伸びてはやく土に植えておくれと叫んでいるが、どうしたものだろう。
我が家のイチゴは、10年以上苗を購入していないで、伸びたランナーから翌年のイチゴを育てていた。
しかし、さすがにイチゴの生りが悪くなってきた。
来年こそは苗を一新しようと、ランナーから芽吹いている株を処分した。
でも思い切りの悪い私は、10株くらい元気よさそうなのを選っては、一鉢に植えつけるのだ。

さて、TPPが締結した暁には、売買を目的としない自家消費作物でもこういう自家交配の苗種で栽培してはいけなくなるやも知れぬ。
ふぅむ、伸びたランナーで翌年のイチゴを作ることが、こっそりひっそり大麻栽培をしている扱いになるとしたら、なんと息苦しいことか。
困ってしまう。
オリンピックに浮かれている間も刻々と時間は過ぎ、TPPはひとつの例外もなく決まってしまうだろう。
大経済共同体は羊の皮を被った狼、または母の胎の中で第二の熾烈な生存競争を勝ち抜き生まれるサメの一種のようなもの。
我々は、貧富の差は広がっていく中で、どこに向かっていくのだろう。

イチゴのランナーが伸びる先々に子株をつけるように、私の思考もぽつぽつ湧いてくる。
ともかくも、新しいイチゴの苗を買うことはこれで決定しているか。

仰山餃子

2013-09-10 22:34:59 | 食べ物たち
餃子をたくさん作った。
50個。
中に入れるあんは、あと30個はできるくらいあったけれど、皮は市販の50枚分しかなく、残りは肉団子に茹でて明日はスープにしようか。
家人が夜出かける用事があったので、本当なら食べきってしまう餃子、10個あまり。
体力と時間に余裕があったなら、皮を自分で作るともっちりとして美味しい。
できればゴハンと一緒じゃなくて、餃子、この場合水餃子だけをビールと一緒にたらふく食べたい。
ウチのはニンニクは入れないから、胃にも優しいく胸焼けしないよ。
だから、チルドや冷凍餃子、買わなくなった。
ちょっと手間だけど、食べたあとに口の中に残る独特の味と匂い、たぶん化学調味料などの添加物、それがないから作っちゃう。
食べることは楽しみ、みんなでその美味しさを分かち合えるのって単純に喜べる。
健康も大切だけれど、美味しく楽しんで食べるためにも、無理しない手作りを続けていこう。
そうだ、明日の肉団子スープ、レタスも浮かせてみようかな。

優美なアゲハチョウ

2013-09-09 13:02:06 | 生き物たち

たぶんナガサキアゲハ 7/9/2013

近年、この当たりでもよく見られるようになった蝶、ナガサキアゲハ。
気温の上昇が、そうさせたのだろう。
広げた翅の幅は、優に10センチはあろうかという見事な蝶だった。
我が家のゼラニュームが、彼らのお気に入り。
目に眩しい鮮やかなピンクの色に引き寄せられるのか、蝶たちがフワリフワリと飛んできてはこの花に止まり、花の一つ一つ丁寧に長いストローの口を差し込んで手際よく蜜を吸っている。
今日は、キアゲハがやってきた。
一匹が花の蜜を吸っているともう一匹現れ、お互いに交差するように舞ってはまた花に戻るを繰り返していた。
ところで、蝶の数え方は一匹・二匹でよいかと思えば、実は動物学的にいって一頭・二頭を数えるらしい。

このアゲハのほかにも多くの種類のアゲハが、毎年ここにやってくる。
基本のアゲハチョウ、クロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、アオスジアゲハ、ミカドアゲハなどがいる。
自分としては、アオスジアゲハをカメラに収めたいのだが、この蝶はすばしこいうえに花にじっととまって蜜を吸う姿に滅多にお目にかかれないため、シャッターチャンスに恵まれないでいる。
それでもあきらめず心に留めておけば、いつかきっとアオスジアゲハの姿を写真に留めることができるだろう。

秋らしい、清々しい風が吹いている。
ツクツクボウシの蝉なども、命の炎を必死で燃え立たせ、次への命を繋ごうとしている。
穏やかな、穏やかな、初秋の一日だ。


なにかよ~お? 7/9/2013


キアゲハ 9/9/2013


がっかりしたことが2つある

2013-09-08 22:52:09 | つぶやき&ぼやき
がっかりしたことが2つある。
まず1つは、2度目の東京オリンピックが決定したこと。
2つめは、知事選挙において現職が6期目の当選が確定したこと。

なぜ東京オリンピックがいやなのか。
今回の3つの候補地の中で一番妥当だと思っていたのは、トルコのイスタンブール。
キリスト教徒もいるけれど初のイスラム圏内という、21世紀において両者が歩み寄るのに象徴的場所であるはずだった。
しかし、内政不安がその足を引っ張った。
また、ボスポラス海峡を隔ててある街の構造と、隣国シリアの内戦にも要因があったのではないかと考える。
マドリードは、大別するとバルセロナもスペインとしてみるに、夏季オリンピックは2度目となりたかったであろう。
だがこちらは、深刻な財政危機を抱えて競技設備などのインフラを整えるのに不安があったのだ。
だからといって東京が、候補地として抜きんでていたわけではない。
つまりは財政力と目先の不安材料の差というべきものだった。
3兆円経済効果を見込み当て込んでいるらしいが、7年後までに原発の事故を終息に向かわせることができるのだろうか。
事故後無為無策に流れた2年半、事態は決して改善されてはいない。
高濃度汚染水が大量に海洋流出しているのが発覚し、オリンピック招致が最終局面に差し掛かって、国がやっと重い腰を上げたのを見ている私には、白々しい思いを抱いている。
確かに、経済は人体に流れる血液を送り出す心臓のようなもので、社会を動かすのに滞ってはいけない要素である。
けれど、そればかり重要視していては脆くなった血管は破れあるいは詰まって、その先にある手足が壊死してしまう。
果たして今の日本で、オリンピックは経済などのカンフル剤足りえるのか、大いに疑問を持っているのだ。

次に2番目の茨城知事6期の当選を知り、県民の超保守性に呆れかえった。
すでに20年県政のトップに君臨した知事は、格別の不備をしたわけでなくとも、引き際を知ることはないのだろうか。
長く権力の座に着けば、次第に余分なものもついてくる。
自分が幕を引くことで絶てるしがらみもあろうというもの。
もっとも、対立候補に決め手の欠ける方々が多いのも、知事の連続当選を許している一因であるが。
とにかく保守自民系の強い風土、目立たないけれどがっちりと中央に組み入れられているのだ。
しかし、これを打破するのが有権者の良識なはずなのにこの有様で、今に平坦な土地が広がるこの地に大規模資本集約的農法実践第一号が降りかかり、農家もサラリーマン化するかもしれない。
一見よいように思えるが、形を変えた小作農ができるということ。
そして、栽培する作物は統一され、換金性の高いものになり、偏ることで病害虫などのリスクが一気に高まることもある。
現状がよいわけではないけれど、非合理非生産的なことが大きな災厄を防ぐ場合があることを知って欲しい。
適度にある雑木林、点在する家屋、そういったものがなくなったら機械化するには便利だが、風雨による表土の流失が起こり、地力が下がるのだ。
軽はずみな利益追求に向かうのではないかと、危機感を抱いている。

いつも思うのだが、考えすぎで終わるにこしたことはない。
それでも日本に生まれた子供たちが、希望を持って生きられる国であった欲しいから、浮かれてばかりではいられない。
何事も偏りは危険だ、バランスが大切だからこうして自分は心配するのだ。





豊かなライン川に育まれるスイスのバーゼル

2013-09-07 22:30:05 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」スイス北西部に位置し、ライン川沿いにある街バーゼル。
中世から水運の要所として栄え、ドイツ・フランス・スイスの国境がせめぎあう三国国境点がある。

さっそく大好きなグルメ。
エッシェンプラッツでは、伝統的家庭料理の”ゲsッシュネッツェルテス”と提供する。
牛肉とタマネギを塩とコショーで炒め、トマトペーストを加えビールで煮込むもの。
柔らかく煮込まれた肉が、ビールの風味で味わい深くなる。
ハンゼンブルクは、200年前から食べられているバーゼルのソウルフードとも言うべき”レシュティ”が美味しい。
短冊切りのジャガイモに塩を振り、炒めてからカリカリになるまで焼き上げる。
シンプルでももちろん美味しいのだが、ソーセージにデミグラスソースと共に、あるいはこの店一番人気のチーズと目玉焼きと一緒に食べたりと、その組み合わせは無限大に楽しめる。
派手さはないけれど、どれも美味しそうで自分の家でも作れそうな気がする。
もう少し涼しくなったなら、作ってみようか。

これもはずせないスウィーツ。
スイスといったらチョコレート。
シーサーは、2回にカフェを構える、1870年創業の今なお手作りをモットーにする老舗チョコレート専門店。
”フルーツトラッフル”は、最近人気のフルーツフレーバーのチョコレートなど、新しい試みも作るのだ。
チョコ・ロコは、ワインソムリエが、チョコレート300種類以上、ワイン600種類以上のなかからチョコレートにマッチするワインを薦めてくれる店。
ちなみに、カカオ含有率60%以下は白ワインを、カカオ60%以上が赤ワインが一般的目安だという。

さて、スイスのアクティビティー。
バーゼルから車で1時間の街ライゴルトヴィールでは、山頂へロープウェイで上がり駆け下りキックスケーターを楽しめる。
また、さらにスピードを楽しむなら、ソーラーボブスレーもある。
ハンドルとブレーキがついてはいるが、時速50キロ以上にも達し、540度のコーナーを疾走するこのボブスレーは爽快を飛び越えている気がする。
ライン川が流れるバーゼルは、ライン川遊泳が市民の娯楽の一つになっている。
スイムバッグという防水バッグに着ていた服などを入れて、それが浮き袋の役目にもなり、人々はそれを抱えてのんびりと1キロほども河の流れに身を任せるのだ。
気が向けば川に入り、時にはこれを何回も繰り返すというバーゼル市民、多いときには1000人以上も遊泳しているというから、知らない者は驚くに違いない。

スイスは精密機械工業が伝統の域になっている。
シュヴァイァー・ハイマトヴェルクは、その伝統工芸の一つオルゴールをいろいろ取り揃えた店。
ツァイトツェンラーレは、時計の専門店、特に日時計を本格的に扱う店だ。
日時計は電池切れもなく、遅れたり早まったりすることもない太陽の光があれば正確な時間が分かる優れものと、店主が推していた。

国によってペットの扱いが様々だが、ここスイスでは犬はちゃんとした市民権を得ているようだ。
バーゼルのトラムに乗るには、連れの犬もチケットを買わなくてはならない。
料金は子供料金。
そういうからには、飼い主は犬をしっかりと躾けて、公共の秩序を乱さないようにしなければならない義務を負う。
市民権を得るということは、義務も制約も一緒に負うことだ。
ただし、犬に限らず人間も、このことを忘れがちである。
秩序とは、全ての人が決まりを守って初めて生まれる、息苦しさを伴う行為の結果なのだ。

スイスの美しさは、人々の絶え間ぬ努力と規律の賜物といえるだろう。