雨も上がり好天となり、昼過ぎ、買い物に出かけました。
なんだか肩と足が軽く感じられます。それもそのはず、1か月近く、
毎日8~9kgの荷を背負って歩いていた生活から解放されたわけ
ですから…。
引き続き、1昨年秋のレポートを続けます。
===========================
第5日 2004年11月17日(水) 晴 <53番円明寺>
=鎌大師で山下さんと=
6時10分起床。7時に朝食をして、7時半ホテルを出る。松山駅
7時46分発で、7時57分に伊予和気駅(下の写真)に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/fe/306c2655f08a97fca42a10ccdb421b91.jpg)
今日の最初は、近くの53番円明寺。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/99/d9d29731e3ec767fb5e9893b73f75293.jpg)
境内は、そう広くないが正面に本堂、左手前に大師堂など、こぢん
まりとお堂が配置されている。
JRの東に出て北東に向かうが、道路工事中の所を早く曲がってしま
い、少し回り道となる。昨日もそうだが、道路工事の所はよく注意しな
いと道を間違える。
国道183号に戻り、跨線橋でJRを越える。次の堀江駅でトイレを
借用。駅舎は有蓋貨車を転用したもので、もちろん無人である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/a0/326cfc6e8ed15feac3befed2fc3d83f2.jpg)
町外れに出ると海が見え始め、すぐに海岸沿いになる。防波堤に
ウミウとカモメが休んでいた。粟井坂の突端に、「海鮮北斗」という大き
な建物、近くに大師堂があったが拝礼のみで通過する。
河原集落にも大師堂があった。粟井川の先で国道はJRの東側に回
ったが、遍路道はまっすぐに海沿いの県道179号を進む。だがこの道、
歩道があってもU字溝の上だったり、歩道の無いところもあり、歩きやす
いとはいえない。
毎日メールで情報交換している逆打ちの山下さんと今日会えることに
なり、携帯で連絡を取り、11時半頃、この先の鎌大師で落ち合うことと
した。
北条の市街地に入り、コンビニ、サークルKで2人分の弁当を調達、
JR予讃線の東に回り、市役所前を経て立岩川を渡る。鴻之坂の上り
口にある番外霊場鎌大師に、11時35分に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/61/6a7d5737dc6230a144dbb302fe2c0df2.jpg)
5分と違わずに山下さんも到着。日焼けした血色のよい顔はお元気
そうで、すでに2週間の遍路旅にも、疲れのないことが感じられた。
買ってきた弁当で昼食後、情報交換。私はまだ5目なので、もっぱら
山下さんから有益な情報をいただき、さらに、サポートメール「竜馬16」
のグループのことなどもお聞きした。
57番栄福寺で入手したというかわいい鈴をいただき、早速ザックに
着ける。2時間近くも話がはずみ、この先、お互いの元気を祈って鎌
大師を出た。
鴻之坂の上り坂で、北条市のマンホールふたに、「腰折といふ名も
をかし春の山」との句が記されているのに気づいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/40/90faad4b46627999dc6b2faf8bba00a3.jpg)
坂を下って行くと、ミカン畑の斜面の向こうに浅海原の町並みと瀬戸
内海の展望が開けてきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/6a/4ebeb666bd45db24c745e779c2298502.jpg)
JR予讃線の線路の先で国道196号に入り、浅海駅前通りの先で
海岸寄りの旧道へ。自生のツワブキの花がきれいに咲いている。この
通りにも、松山市内で見たような精巧な鬼瓦を乗せた家が多い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/0f/0618f7040a1c8b7aa94b67171983873d.jpg)
再び国道に出て岬を回る。岬の部分だけ歩道が無く、猛スピードで
通過する車が恐かった。
北条市から菊間町に入る。漁船の並ぶ田之尻漁港横を通過、次の
岩童子から水尻辺りには、菊間瓦と呼ぶ瓦工場が多く、2階建ての
屋根までの高さの鬼瓦を飾った工場もあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/92/15350a6b6af64c828c51761b5ba7b316.jpg)
水尻に、弘法大師厄除け別願所、遍照院があったので参拝、読経
して休憩する。
鐘楼のある山門の屋根には、やはり大きな鬼瓦が上がっていた。
山下さんに寄るように勧められた「かわら館」は、菊間駅西側の
踏切を越えた丘陵下にあった。ねずみ色の瓦屋根と白壁が真新しい
4階建て。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/72/766a0162b51be3d134cc57dd3b7a7efa.jpg)
最上階は郷土作家の絵画など芸術作品、3階以下に社寺の古い鬼
瓦、雌雄2面の大鬼瓦を乗せた遍照院の山車、全国の瓦産地の紹介、
菊間瓦の説明などが展示されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/92/ff7e8f3cf32a01d12e2be9ebdf0929d0.jpg)
遍路中、このような初めての地の産業を知ることは、私の楽しみ
の一つである。
菊間駅の東側から国道に戻る。葉山まで進むと、行く手に太陽
石油のタンクと煙突群が林立している。高田で海沿いの旧道に入る。
海には島影が一つ、海岸沿いにも瓦の製造工場が並んでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/f9/69edd82c307740b68fed944798109042.jpg)
川沿いに国道まで戻り、太陽石油横の坂を上がる。17時近くなり
日が陰って冷えてきた。伊予亀岡駅周辺も線路寄りの旧道を抜ける。
大西町に入ると、「タオルと造船の町」の看板が立っていた。
宿で翌朝聞いたら、造船は来島ドック、タオルは今治とともにこの
町の主産業だという。
別府の町並みも旧道へ。ここも鬼瓦の上がった家が目につく。とう
とう暗くなり、三日月が高く上がった。危ないのでペンライトを点けて、
前方からの車に照らしながら急ぐ。
大西町の中心街に入り、18時ちょうど、大西駅前のあさひ旅館に
着いた。
早速洗濯機を借り、洗濯中に入浴。部屋、風呂とも清潔。浴槽は
家庭用のステンレス製。19時過ぎ夕食をいただく。主食はカレー
ライスだが、コイの頭煮、アジの天ぷらなどおかずは十分だった。
宿泊客の対応は背の高く元気なご主人が切り盛りしているようで、
翌朝もおかみさんは姿を見せなかった。遍路客は私だけ、ほかに
工事の人だろうか3人いたが、1人は素泊まりのようだった。
〈コースタイム〉松山東映ホテル7:30ー松山駅7:46=伊予和気駅
7:57~8:00ー53番円明寺8:05~33ー堀江駅(WC)9:09~10粟井坂
の大師堂9:40ー蓬福寺大師堂10:06ー柳原駅入口10:30ー鎌大師
(山下さんと昼食・懇談)11:35~13:21ー朝海原駅入口14:05ー岩童子
14:58ー遍照院15:04~20ーかわら館14:26~48ー伊予亀岡駅入口
16:45ーあさひ旅館18:00
(天気 晴、距離 31㎞、地図 三津浜、松山北部、今治西部
歩行地 松山市、北条市、菊間町、大西町、歩数 51,800)
なんだか肩と足が軽く感じられます。それもそのはず、1か月近く、
毎日8~9kgの荷を背負って歩いていた生活から解放されたわけ
ですから…。
引き続き、1昨年秋のレポートを続けます。
===========================
第5日 2004年11月17日(水) 晴 <53番円明寺>
=鎌大師で山下さんと=
6時10分起床。7時に朝食をして、7時半ホテルを出る。松山駅
7時46分発で、7時57分に伊予和気駅(下の写真)に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/fe/306c2655f08a97fca42a10ccdb421b91.jpg)
今日の最初は、近くの53番円明寺。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/99/d9d29731e3ec767fb5e9893b73f75293.jpg)
境内は、そう広くないが正面に本堂、左手前に大師堂など、こぢん
まりとお堂が配置されている。
JRの東に出て北東に向かうが、道路工事中の所を早く曲がってしま
い、少し回り道となる。昨日もそうだが、道路工事の所はよく注意しな
いと道を間違える。
国道183号に戻り、跨線橋でJRを越える。次の堀江駅でトイレを
借用。駅舎は有蓋貨車を転用したもので、もちろん無人である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/a0/326cfc6e8ed15feac3befed2fc3d83f2.jpg)
町外れに出ると海が見え始め、すぐに海岸沿いになる。防波堤に
ウミウとカモメが休んでいた。粟井坂の突端に、「海鮮北斗」という大き
な建物、近くに大師堂があったが拝礼のみで通過する。
河原集落にも大師堂があった。粟井川の先で国道はJRの東側に回
ったが、遍路道はまっすぐに海沿いの県道179号を進む。だがこの道、
歩道があってもU字溝の上だったり、歩道の無いところもあり、歩きやす
いとはいえない。
毎日メールで情報交換している逆打ちの山下さんと今日会えることに
なり、携帯で連絡を取り、11時半頃、この先の鎌大師で落ち合うことと
した。
北条の市街地に入り、コンビニ、サークルKで2人分の弁当を調達、
JR予讃線の東に回り、市役所前を経て立岩川を渡る。鴻之坂の上り
口にある番外霊場鎌大師に、11時35分に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/61/6a7d5737dc6230a144dbb302fe2c0df2.jpg)
5分と違わずに山下さんも到着。日焼けした血色のよい顔はお元気
そうで、すでに2週間の遍路旅にも、疲れのないことが感じられた。
買ってきた弁当で昼食後、情報交換。私はまだ5目なので、もっぱら
山下さんから有益な情報をいただき、さらに、サポートメール「竜馬16」
のグループのことなどもお聞きした。
57番栄福寺で入手したというかわいい鈴をいただき、早速ザックに
着ける。2時間近くも話がはずみ、この先、お互いの元気を祈って鎌
大師を出た。
鴻之坂の上り坂で、北条市のマンホールふたに、「腰折といふ名も
をかし春の山」との句が記されているのに気づいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/40/90faad4b46627999dc6b2faf8bba00a3.jpg)
坂を下って行くと、ミカン畑の斜面の向こうに浅海原の町並みと瀬戸
内海の展望が開けてきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/6a/4ebeb666bd45db24c745e779c2298502.jpg)
JR予讃線の線路の先で国道196号に入り、浅海駅前通りの先で
海岸寄りの旧道へ。自生のツワブキの花がきれいに咲いている。この
通りにも、松山市内で見たような精巧な鬼瓦を乗せた家が多い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/0f/0618f7040a1c8b7aa94b67171983873d.jpg)
再び国道に出て岬を回る。岬の部分だけ歩道が無く、猛スピードで
通過する車が恐かった。
北条市から菊間町に入る。漁船の並ぶ田之尻漁港横を通過、次の
岩童子から水尻辺りには、菊間瓦と呼ぶ瓦工場が多く、2階建ての
屋根までの高さの鬼瓦を飾った工場もあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/92/15350a6b6af64c828c51761b5ba7b316.jpg)
水尻に、弘法大師厄除け別願所、遍照院があったので参拝、読経
して休憩する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/90/d991f01bec1383ff5d66b9cf639d2fdf.jpg)
鐘楼のある山門の屋根には、やはり大きな鬼瓦が上がっていた。
山下さんに寄るように勧められた「かわら館」は、菊間駅西側の
踏切を越えた丘陵下にあった。ねずみ色の瓦屋根と白壁が真新しい
4階建て。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/72/766a0162b51be3d134cc57dd3b7a7efa.jpg)
最上階は郷土作家の絵画など芸術作品、3階以下に社寺の古い鬼
瓦、雌雄2面の大鬼瓦を乗せた遍照院の山車、全国の瓦産地の紹介、
菊間瓦の説明などが展示されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/92/ff7e8f3cf32a01d12e2be9ebdf0929d0.jpg)
遍路中、このような初めての地の産業を知ることは、私の楽しみ
の一つである。
菊間駅の東側から国道に戻る。葉山まで進むと、行く手に太陽
石油のタンクと煙突群が林立している。高田で海沿いの旧道に入る。
海には島影が一つ、海岸沿いにも瓦の製造工場が並んでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/f9/69edd82c307740b68fed944798109042.jpg)
川沿いに国道まで戻り、太陽石油横の坂を上がる。17時近くなり
日が陰って冷えてきた。伊予亀岡駅周辺も線路寄りの旧道を抜ける。
大西町に入ると、「タオルと造船の町」の看板が立っていた。
宿で翌朝聞いたら、造船は来島ドック、タオルは今治とともにこの
町の主産業だという。
別府の町並みも旧道へ。ここも鬼瓦の上がった家が目につく。とう
とう暗くなり、三日月が高く上がった。危ないのでペンライトを点けて、
前方からの車に照らしながら急ぐ。
大西町の中心街に入り、18時ちょうど、大西駅前のあさひ旅館に
着いた。
早速洗濯機を借り、洗濯中に入浴。部屋、風呂とも清潔。浴槽は
家庭用のステンレス製。19時過ぎ夕食をいただく。主食はカレー
ライスだが、コイの頭煮、アジの天ぷらなどおかずは十分だった。
宿泊客の対応は背の高く元気なご主人が切り盛りしているようで、
翌朝もおかみさんは姿を見せなかった。遍路客は私だけ、ほかに
工事の人だろうか3人いたが、1人は素泊まりのようだった。
〈コースタイム〉松山東映ホテル7:30ー松山駅7:46=伊予和気駅
7:57~8:00ー53番円明寺8:05~33ー堀江駅(WC)9:09~10粟井坂
の大師堂9:40ー蓬福寺大師堂10:06ー柳原駅入口10:30ー鎌大師
(山下さんと昼食・懇談)11:35~13:21ー朝海原駅入口14:05ー岩童子
14:58ー遍照院15:04~20ーかわら館14:26~48ー伊予亀岡駅入口
16:45ーあさひ旅館18:00
(天気 晴、距離 31㎞、地図 三津浜、松山北部、今治西部
歩行地 松山市、北条市、菊間町、大西町、歩数 51,800)