18日22時、NHKラジオドラマの終わりと共にコルト1100は自宅に戻った。
イグニッションキーをOFFに戻し酷使したエンジンを止め車外に出ると
静まり返った住宅街は秋の夜を感じさせる湿った空気と虫の声に包まれていた。
下部がすっかり泥だらけになったコルトを見ながら私は虚脱感に襲われ立ち尽くしていた
カキン!
と、エンジンが冷やされ音を立てる。
なんだろうこの気持ち
考えていた
私は今日、何をしにたてもの園に行ってきたのだろう?
普段は車で乗り入れが出来ない園内で建物の前に旧式の車を置いて雰囲気のある
写真を撮る
数は多くないが今では見掛けない車を見られる
そんな思いだった筈だ・・・
二日目は雨の為、殆ど来園者がおらず前日は盛況だった人力車も
客待ち状態になるほどだった
「たてものとのりもの」のメインでもあるボンネットバスの体験乗車も活況とはいえない様子
それが昼過ぎに雨があがり陽が出てくると来園者が増え始めた。
私の役目は本来「車を園内に展示(置いておく)」する事だ
人を乗せるのが好きな性分なので希望者がいれば乗ってもらいボンネットバスの前後を
走る事も担当者から承諾を得ていたが、それほど多くもないだろうと思っていた。
懐かしのボンネットバスの他にオート三輪やミゼット、k360、B360、といった面々の中にいればコルト1100は「未来からの新型車」に見えてしまう程だ。
それは言い過ぎとしてもコルトが普通の車に見える。(途中からヨタハチも登場)
14時になってまにまにカレチさんのマツダB360とコルトでバスの前を走ろう、という事になった。
初便は手の空いているボランティアの方を乗せての走行だったが、その走行風景を見た来園者から
『これも乗れるんですか?(驚!)』と声を掛けられ始めた。
本来はボンネットバスと一緒に走行する予定だったがコルトだけでも単独で走ったりしていろんな人を載せた。去年お会いした「ぶい」さんご一家、カップル数組、親子数組、共同通信の名カメラマン、騒がしい小学生女子4人組、栗原画伯とご親戚など
私には普通に足代わりに使っている車に載って頂いただけで皆さん喜んでくれた。
園内一週し帰ってくると「乗せてくだしゃい
」と子供さんから頼まれる。
ちょっと疲れてきたので(何しろ『事故を起こしたら関係者に迷惑が掛かり大変』と普段以上に緊張してしまう)次こそ休憩と思っても更に

・・・
やっと途切れたのでタバコを吸いに行くとノロさんがいた。
彩雲「疲れても小さい子供さんから頼まれたら断れないですよね(苦笑)」
ノロさん『日常生活で(人から)ここまで喜ばれる事ってないですよね』
この言葉を聞いてハッとした。
今、車で一緒になった方々は殆ど知らない人達
人同士の繋がりが希薄になった世の中で短い時間とはいえ楽しんでもらいながら過ごす。
そんな事、普通では有り得ない・・・
私は今まで正月になると開かれる旧車イベントに10年間参加してきた。
当初はインターネットも今ほど普及しておらず情報交換や部品探しの場として
それなりに楽しんできたが参加費¥13,000を支払う事に疑問を生じ今年から止めてしまった。参加しても何がある訳でもない。
それに対しこのイベントは無料で参加出来、多くの人に喜んでもらえる
台数が少ないので車種やメーカーが違えど各車オーナーさんと交流も出来る
決定的な違いは入場者。
旧車イベントの場合は「旧車が好きな人」
たてもの園の場合は「普通の人々」
当初は置いてあったコルトが走っているだけで驚く
旧車イベントなら当たり前な横浜から自走してきたり、足代わりに使っている事にも驚かれる
私は単純なのでそんな反応が楽しい
子供にとっては遊園地の乗り物と同じような感覚があるのだろうが
ある親子から降車の際に
子供『ありがとうございましたぁ~』
父親「子供がこの車が一番カッコイイと言うものですから・・・」
とそんな事を言ってくれる親子もいた。
穏やかな秋の日の夕暮れが迫り「たてものとのりもの」は終了し
三輪車を並べて記念写真となった。
ひとつのイベントに僅かだが手伝いが出来、無事に終わらせる事が出来た満足感を得ながらオート三輪の荷台に乗り写真機のシャッターが降りた。
あまりに楽しい出来事があると反動で終わった後に虚脱感にさいなまれる。
(まぁ、『タクシーごっこ』で走り廻って本人が一番喜び遊んでいただけだが…
)
明日の休日は天気が良ければ普段より丹念に洗車と清掃、点検をして『祭りの跡』を流す。
そしてまた次回の「たてもの園」から声が掛かるのを楽しみに仕事も趣味も大切にしていきたい。
(とりあえず)おしまい
イグニッションキーをOFFに戻し酷使したエンジンを止め車外に出ると
静まり返った住宅街は秋の夜を感じさせる湿った空気と虫の声に包まれていた。
下部がすっかり泥だらけになったコルトを見ながら私は虚脱感に襲われ立ち尽くしていた
カキン!
と、エンジンが冷やされ音を立てる。
なんだろうこの気持ち
考えていた
私は今日、何をしにたてもの園に行ってきたのだろう?
普段は車で乗り入れが出来ない園内で建物の前に旧式の車を置いて雰囲気のある
写真を撮る
数は多くないが今では見掛けない車を見られる
そんな思いだった筈だ・・・
二日目は雨の為、殆ど来園者がおらず前日は盛況だった人力車も
客待ち状態になるほどだった
「たてものとのりもの」のメインでもあるボンネットバスの体験乗車も活況とはいえない様子
それが昼過ぎに雨があがり陽が出てくると来園者が増え始めた。
私の役目は本来「車を園内に展示(置いておく)」する事だ
人を乗せるのが好きな性分なので希望者がいれば乗ってもらいボンネットバスの前後を
走る事も担当者から承諾を得ていたが、それほど多くもないだろうと思っていた。
懐かしのボンネットバスの他にオート三輪やミゼット、k360、B360、といった面々の中にいればコルト1100は「未来からの新型車」に見えてしまう程だ。
それは言い過ぎとしてもコルトが普通の車に見える。(途中からヨタハチも登場)
14時になってまにまにカレチさんのマツダB360とコルトでバスの前を走ろう、という事になった。
初便は手の空いているボランティアの方を乗せての走行だったが、その走行風景を見た来園者から
『これも乗れるんですか?(驚!)』と声を掛けられ始めた。
本来はボンネットバスと一緒に走行する予定だったがコルトだけでも単独で走ったりしていろんな人を載せた。去年お会いした「ぶい」さんご一家、カップル数組、親子数組、共同通信の名カメラマン、騒がしい小学生女子4人組、栗原画伯とご親戚など
私には普通に足代わりに使っている車に載って頂いただけで皆さん喜んでくれた。
園内一週し帰ってくると「乗せてくだしゃい

ちょっと疲れてきたので(何しろ『事故を起こしたら関係者に迷惑が掛かり大変』と普段以上に緊張してしまう)次こそ休憩と思っても更に



やっと途切れたのでタバコを吸いに行くとノロさんがいた。
彩雲「疲れても小さい子供さんから頼まれたら断れないですよね(苦笑)」
ノロさん『日常生活で(人から)ここまで喜ばれる事ってないですよね』
この言葉を聞いてハッとした。
今、車で一緒になった方々は殆ど知らない人達
人同士の繋がりが希薄になった世の中で短い時間とはいえ楽しんでもらいながら過ごす。
そんな事、普通では有り得ない・・・
私は今まで正月になると開かれる旧車イベントに10年間参加してきた。
当初はインターネットも今ほど普及しておらず情報交換や部品探しの場として
それなりに楽しんできたが参加費¥13,000を支払う事に疑問を生じ今年から止めてしまった。参加しても何がある訳でもない。
それに対しこのイベントは無料で参加出来、多くの人に喜んでもらえる
台数が少ないので車種やメーカーが違えど各車オーナーさんと交流も出来る
決定的な違いは入場者。
旧車イベントの場合は「旧車が好きな人」
たてもの園の場合は「普通の人々」
当初は置いてあったコルトが走っているだけで驚く
旧車イベントなら当たり前な横浜から自走してきたり、足代わりに使っている事にも驚かれる
私は単純なのでそんな反応が楽しい
子供にとっては遊園地の乗り物と同じような感覚があるのだろうが
ある親子から降車の際に
子供『ありがとうございましたぁ~』
父親「子供がこの車が一番カッコイイと言うものですから・・・」
とそんな事を言ってくれる親子もいた。
穏やかな秋の日の夕暮れが迫り「たてものとのりもの」は終了し
三輪車を並べて記念写真となった。
ひとつのイベントに僅かだが手伝いが出来、無事に終わらせる事が出来た満足感を得ながらオート三輪の荷台に乗り写真機のシャッターが降りた。
あまりに楽しい出来事があると反動で終わった後に虚脱感にさいなまれる。
(まぁ、『タクシーごっこ』で走り廻って本人が一番喜び遊んでいただけだが…

明日の休日は天気が良ければ普段より丹念に洗車と清掃、点検をして『祭りの跡』を流す。
そしてまた次回の「たてもの園」から声が掛かるのを楽しみに仕事も趣味も大切にしていきたい。
(とりあえず)おしまい
彩雲4号さんのブログは、そんな事が多い・・・
私と感性が似ているのか・・・よくわからないが共鳴してしまう・・・
初日には参加できなかった たてもの園のイベントは、二日目は参加できたが前半は雨。。。
午後からやっと入場者も増えだして、イベントらしくなって来た。
自分の愛車に乗っていただき、喜んでくださる。こんなうれしい事はなかなか無い・・・
でも、わたしのけさぶろうは定員2名・・・ってことは、お客さんは1人しか乗せられない。カップルも、家族も、子供達のグループも・・・
コルト君は、たくさん乗せられえていいなぁ・・・負けた気がした。
コルト君の中の人々、とっても楽しそう・・・
そう言えば、ボンネットバスオーナーの津久井グラージさんも、たくさんの人たちを乗せられるのがイイと言っていた。そうゆう贅沢な楽しみ方が出来るのはチト羨ましい。
でも、“けさぶろう”だって負けていない「ミゼット」といわれながらも、街を走れば超目立つ、意外と小学生の反応が大きいのが不思議だ。。。
今日、たてもの園に1年近く預けたあった“けさぶろう”が、秋晴れのなか(蒸し暑かったが)びゅんびゅん走ってガレージに帰ってきた。
『ごくろうさまでした』と声をかけてあげたい。
今日だけでは遊び足りないので、明日はミゼット君とダイハツ三輪くんに遊んでいただくことにした。
なんか、長くなってしまったが「そんな」感じだ。。。
昔は、夏の終わりの虚しさというものを、毎年のように感じていました。夏休みはそりゃあ楽しいものでした。
しかし最近は夏といってもただの季節のひとつに過ぎず、何の感慨もなく終わってしまいます。
なんというか、幾つになってもこういう「ときめき」のようなものを持つことができるのは、とても幸せなことなんだと思います。
今週は3連休すべて仕事で、今年はこのイベントに行ってみたいと思っていたのですがかなわず。来年こそはと思いますので、また近くなったら教えてください。
宜しくお願いします♪
いや~
毎回、私も旧車が欲しくなるんですよね・・・(笑)
以前乗っていた旧車の時に参加したイベントの時のこと。
多くの車が単なる展示や会場周辺を流している中で、私の場合はエンジンをかけ続けながら展示をしていました。(エンジンの静粛さも売りのひとつでしたので・・・)
そしてドアは4枚開放、自然と人が集まってくる。
周囲の車同様見るだけにとどめている来場者に、「どうぞ運転席におかけください」と声をかける。
来場者は驚きをみせ「いいんですか? じゃぁ」と車に乗り込む。
車に乗り込んだ来場者は子供が初めておもちゃをもらったかのような笑顔見せ、「アクセルを踏んでも良いですよ」の一言に更にその笑顔は輝きを増す。
60過ぎくらいのおばさんが「私が就職したホテルの社長車がこの車だったんです」や「町役場の公用車がこの車でした」など昔話をし始める。
昔話を語る女性の顔は、夢と希望に満ち溢れていた二十歳の表情をみせる。
家族4人で会場に訪れたある家族。
車の前後に乗り込んだ情景は、さながら「家族でドライブ」といったところだろうか。
もちろん、父親が運転席、子供たちは後部座席、時折
後部座席から運転席に座る父親の左肩あたりに顔を出す。
父親の満面の笑顔、家族全員のにこやかな顔にこちらまで嬉しくなってくる。
周りが幸せを感じ、その幸せが自分に帰ってくる。
こんな瞬間を味わえるのは世の中あまりありませんよね。
幼稚園の頃なりたかった職業は「タクシーの運転手」、彩雲さんの「タクシーごっこ」羨ましいです。
長々書いてすみません。(反省)
>>よくわからないが共鳴してしまう・・・
ありがとうございます。好きなものが合うのは本当に楽しいです。
>>わたしのけさぶろうは定員2名・・・
↑そう!ここなんです(笑)他の車が2人乗りだった所に勝因(?)があるんですよ(笑)
たぶんここにA30デボネアやクラウンRS、H31セドリック、プリンスグロリアがいたら絶対にそちらに行ってます(笑)
台数が少なくて良かったな、とすら思ってしまう悪人です
>>「ミゼット」といわれながらも、街を走れば超目立つ
そりゃ~目立ちます!私だって街でK360を見掛けたら固まります。
>>1年近く預けたあった“けさぶろう”~帰ってきた
人車共にご苦労様です
さまひさん
>>夏の終わりの虚しさというものを、毎年のように感じていました。
そうですね、8月も20日を過ぎるとジワジワと迫って来たアレですね。
>>幾つになってもこういう「ときめき」のようなものを持つことができるのは、とても幸せなことなんだと思います。
↑言われてみれば何にも換え難いものかもしれません。私も最近あまりそれに逢っていなかったから・・・
>>来年こそはと思いますので、また近くなったら教えてください。
たぶん、いや勝手に思っている事ですが来年にはZUBEBIBOさんも帰国されるのでは、と思っているのでいつものメンバーで逢うのも「かなり」楽しいかと
そんな時を楽しみにしています。
ノロさん
こちらでは初登場ですね。早速探して戴きありがとうございます。
>>私も旧車が欲しくなるんですよね
私は町でY31プロパン車を見ると欲しくなります。でも場所が無いからな~。
パパちん号さん
>>楽しい事が大きいほどその反動からくる虚脱感・・・わかります。
実は「こんな感覚おかしいのかな?」と心配していたのですが皆さん同じのようで安心しております。
>>60過~など昔話をし始める。
>>家族全員のにこやかな顔にこちらまで嬉しくなってくる。
↑・・・これを読んで「シマッタ
と声を出してしまいました・・・やっておけば良かった、と後悔しています。いいや、来年やろう!
>>幼稚園の頃なりたかった職業は「タクシーの運転手」、彩雲さんの「タクシーごっこ」羨ましいです。
家の前を車庫にして近所の友達と自転車で「バスごっこ」をしていた昔日を思い出しました。
>>長々書いてすみません。
いえ、嬉しかったです