今月号のJ,sTipo にGTR オーテックバージョンのパトカー仕様(4ドア)の記事があり興味深く読んだ。
98年に導入された同パトカーは速度取り締まり用としては退いたがその存在感からイベント用や連絡用として今も神奈川県第二交通機動隊に残っているとの事だ。タクシーなみに酷使されるパトカーの寿命は短い。
そんな中で88二文字ナンバーが今も残るとは異例のな事だ。よく知られた例で新潟県の53年型ポルシェ911SCのパトカーもある。
もっともGTRパトカーを本気で残すのかは分からない。
それでも延命されている事はとても喜ばしい。
同時にあるスポーツカーパトカーの事を想った。
神奈川県警察のフェアレディZだ。
ここまで書くと日産自動車に保管されている240ZG改だとお思いの方もおられると思うが240Zではない。
今も刊行されているのか分からないが私が高校の頃、神奈川県警察が発行している「県民のまもり」というPR誌があった。

暴走族取り締まりの記事に使われる採証車が紹介されていた。

散光式赤色回転灯の中央に埋め込まれたスポットライトが特徴の採証車。車内にはカメラが備わる。
上部のみで車の全体写真は無いが429というコールサインを付けた同車はエアースクープの形状からS130(280Z-L)だと乏しい知識でも容易に判明した。
その頃のスポーツカータイプの高速パトカーは既にZ31だったので旧型となった130Zを高速隊から交通機動隊に籍を移したのだろう。
フェアレディZというだけでもカッコいいのに、しかもパトカー!
いつか見てみたいと思う憧れの車だった。
10年程前、交機に勤める知人から同車がまだ存在し車検も通している事を聞いた。
またその頃JsTipoの読者欄に
「金沢文庫近くで130Zのパトカーを見た!そんな古いパトカーが存在する訳ない。何だったのだろう?」という投稿があった。
編集者は「パトカーの耐用年数は10年。何かの撮影の劇用車だったのでしょう」と答えていた。
正解は金沢に第一機動隊があり年頭視閲の際は一交機のPCを全て持って行くからその時に目撃されたのだ。
それから数年後、別の友達が昇進すると同時に第一交通機動隊に異動となった。
さっそくS130の429号車について聞いてみると
新入隊員の訓練用に使われているとの事だった。
「訓練用?」
『パワステが付いてないから(笑)重たいハンドルで新人の訓練を鍛えるの』
と答えが帰ってきた。
許可を取り見学に行くと130Zは雨を避ける為か屋根のある車庫に入れられていた。
フロントガラスにはあの時と字体は違うが「429」とコールサインが入っていた。
ついに逢えたのだ・・・
スカイライン&Z32を所有する第二交機と違い高速道路を持たない一交機はセドリック&クラウンの「セダン」タイプのみで唯一のスポーツカーパトが429号車だけ。
車内にはアナログ式のストップメーターが備わりサイレンアンプも旧式なまま。
隣に置いてあった新車のクラウンパトと比べると車体側面に記されている
「神奈川県警察」の文字が現代のパトカーと逆だった。
助手席だけがZ31用と思われる純正シートに代えられていた。
採証車時代のカメラは既に無い。
細部に錆が出たりボンネット先端の旭日章も金色が飛んでしまうなどの
ヤレが見受けられたがさすがに本物の警察車両としての風格は損なわれていなかった。
まさに本物のスーパーZだ・・・

(
参考画像)
「この車、やっぱり高速隊から降りてきたみたいだね。前に高速隊のオジサンが『懐かしい~、まだあったんだ!』って驚いていた」
それから数年し、友人は更に昇進をし交機を去ってしまったので429号車のその後は分からなくなった。
一昨年、旧車イベントで交通安全センターから日産に返還された240ZGのパトカーを見て130Zを思い出した。
130Zが気になり聞いてみたが
「この前用事があって(交機に)立ち寄ったけどいなかったよ。」
『車検?』
「分かんない。ちょっと聞いてみるよ」
後日、連絡があった
「やっぱり廃車されたみたい」
あくまでも想像だが部品が出なくなったのかもしれない
せめて神奈川県の警察学校にあったポルシェみたいに保存してくれれば良かったのだが(このポルシェも現存せず)
まるで警官の友達を亡くしたような気持ちだった。

98年に導入された同パトカーは速度取り締まり用としては退いたがその存在感からイベント用や連絡用として今も神奈川県第二交通機動隊に残っているとの事だ。タクシーなみに酷使されるパトカーの寿命は短い。
そんな中で88二文字ナンバーが今も残るとは異例のな事だ。よく知られた例で新潟県の53年型ポルシェ911SCのパトカーもある。
もっともGTRパトカーを本気で残すのかは分からない。
それでも延命されている事はとても喜ばしい。
同時にあるスポーツカーパトカーの事を想った。
神奈川県警察のフェアレディZだ。
ここまで書くと日産自動車に保管されている240ZG改だとお思いの方もおられると思うが240Zではない。
今も刊行されているのか分からないが私が高校の頃、神奈川県警察が発行している「県民のまもり」というPR誌があった。

暴走族取り締まりの記事に使われる採証車が紹介されていた。

散光式赤色回転灯の中央に埋め込まれたスポットライトが特徴の採証車。車内にはカメラが備わる。
上部のみで車の全体写真は無いが429というコールサインを付けた同車はエアースクープの形状からS130(280Z-L)だと乏しい知識でも容易に判明した。
その頃のスポーツカータイプの高速パトカーは既にZ31だったので旧型となった130Zを高速隊から交通機動隊に籍を移したのだろう。
フェアレディZというだけでもカッコいいのに、しかもパトカー!
いつか見てみたいと思う憧れの車だった。
10年程前、交機に勤める知人から同車がまだ存在し車検も通している事を聞いた。
またその頃JsTipoの読者欄に
「金沢文庫近くで130Zのパトカーを見た!そんな古いパトカーが存在する訳ない。何だったのだろう?」という投稿があった。
編集者は「パトカーの耐用年数は10年。何かの撮影の劇用車だったのでしょう」と答えていた。
正解は金沢に第一機動隊があり年頭視閲の際は一交機のPCを全て持って行くからその時に目撃されたのだ。
それから数年後、別の友達が昇進すると同時に第一交通機動隊に異動となった。
さっそくS130の429号車について聞いてみると
新入隊員の訓練用に使われているとの事だった。
「訓練用?」
『パワステが付いてないから(笑)重たいハンドルで新人の訓練を鍛えるの』
と答えが帰ってきた。
許可を取り見学に行くと130Zは雨を避ける為か屋根のある車庫に入れられていた。
フロントガラスにはあの時と字体は違うが「429」とコールサインが入っていた。
ついに逢えたのだ・・・
スカイライン&Z32を所有する第二交機と違い高速道路を持たない一交機はセドリック&クラウンの「セダン」タイプのみで唯一のスポーツカーパトが429号車だけ。
車内にはアナログ式のストップメーターが備わりサイレンアンプも旧式なまま。
隣に置いてあった新車のクラウンパトと比べると車体側面に記されている
「神奈川県警察」の文字が現代のパトカーと逆だった。
助手席だけがZ31用と思われる純正シートに代えられていた。
採証車時代のカメラは既に無い。
細部に錆が出たりボンネット先端の旭日章も金色が飛んでしまうなどの
ヤレが見受けられたがさすがに本物の警察車両としての風格は損なわれていなかった。
まさに本物のスーパーZだ・・・

(

「この車、やっぱり高速隊から降りてきたみたいだね。前に高速隊のオジサンが『懐かしい~、まだあったんだ!』って驚いていた」
それから数年し、友人は更に昇進をし交機を去ってしまったので429号車のその後は分からなくなった。
一昨年、旧車イベントで交通安全センターから日産に返還された240ZGのパトカーを見て130Zを思い出した。
130Zが気になり聞いてみたが
「この前用事があって(交機に)立ち寄ったけどいなかったよ。」
『車検?』
「分かんない。ちょっと聞いてみるよ」
後日、連絡があった
「やっぱり廃車されたみたい」
あくまでも想像だが部品が出なくなったのかもしれない
せめて神奈川県の警察学校にあったポルシェみたいに保存してくれれば良かったのだが(このポルシェも現存せず)
まるで警官の友達を亡くしたような気持ちだった。
