『15分で戻ってこられるか?』
2004年12月23日 ドリーム開発がスポーツプラザ一帯の土地を管理する最後の日。
私は日本初の高層ビル「ホテルエンパイア」にいた。
管理人の男性が宴会場グリーンパレス入り口から入って右にある扉を開ける。
扉から5メートル位先にさらにドアがあり、ワイヤーキーで施錠されていた。
そのドアこそ、伝説の廃墟ホテルエンパイアへの入り口。
ドアの向こうの道はかつて宴会場だったグリーンパレスと客室塔エンパイアを結んでいた
渡り廊下。
その廊下を歩きながら右を見る。かつて私も何度か入った事があるガラス張りの正面玄関が見えた。
厳重に機械警備され侵入者がいなかったにしろ数年に渡り放置された建物はそれなりに汚れている。足元には染込んだ雨水、どこから入ったのか枯れ葉が落ちていた。
その入り口の向こうには工事現場でよく見かけるような侵入者を拒む壁がある。
(↓外側からの様子)
今まで何度この壁を越えようと思った事か。
管理人がカードキーを差込、機械警備を解くと
『警備を解除します』
と録音された女性の声が響き渡る。
正面には「21階 展望レストラン」の案内盤。
既に電気が止まってから自動ドアとしての機能は失っていた。
(エンパイアの航空機障害灯は外部電源で点灯されるようになっている)
管理人が力を込めて手動でドアを開ける。通電していない自動扉はただのガラス板なので
重たいのは私もベルボーイ時代に何度か味わっていたがエンパイアのそれは
落ち葉や泥がレールに詰まっているようで更に重たそうに思えた。
「さぁ、どうぞ。ゆっくり見て言って。私はグリーンパレスに用事があるから、それまでいいよ」
そう言って管理人さんは去っていった。
辺りはすっかり暗くなり懐中電灯を点けないと殆ど見えないような状態だ。
一階ロビー階は正面玄関から入ったと仮定すると左手にフロント。
思い出した。このフロントでパンフをもらった
玄関正面の壁に何か絵でも掛けてあったような跡がある。
右手にロビーとラウンジが広がっている。
往時の姿↓
その時ふと友達と来た時の事を思い出した。もう10年程前になるか。
あいつは今どうしているだろう。
遠くに行ってしまい会う事もあまりなくなった友達の事を思った。
ガランとしたロビーには先週までいろいろな荷物があったという。
今は白板(ホワイトボード)、テーブル、ロッカーしかない。
営業時のイスとテーブル、新聞ラック、大型カラーテレビが置いてあった時の事を思い出してみるが正確には思い出せなかった。
正面のガラスは二箇所割られた跡があった。「つい先日も夜中に侵入しようとした者が割っていった」さっき管理人が話してくれていた
ラウンジの奥へ進む。左に閉鎖時に作られた壁が壊されている。
知られていないが
最近まで2階以上に行くには地下の業務用入り口からしか行けなかった。
だから仮に侵入者が警備をやぶり1階のロビーから入ってもそれまでだったのだ。
その壁も改装工事の準備で壊されているようだ。
この壁を抜けると左右にトイレがあった。
このトイレは何となく記憶があった
更に奥へいくとエレベーターが二基あり反対に階段がある。
2階の和室は無視して31号室を目指した。
(続く)
エンパイア入館の話は私の胸の中にしまっておこうと思っておりました。
しかし「ドリーム開発」が無くなってしまった今、影響もそれほど無いかなと思いブログ開設一周年の記念として書いてみました。(削除するかもしれません《苦笑》)
このつづきはまたいつか!
2004年12月23日 ドリーム開発がスポーツプラザ一帯の土地を管理する最後の日。
私は日本初の高層ビル「ホテルエンパイア」にいた。
管理人の男性が宴会場グリーンパレス入り口から入って右にある扉を開ける。
扉から5メートル位先にさらにドアがあり、ワイヤーキーで施錠されていた。
そのドアこそ、伝説の廃墟ホテルエンパイアへの入り口。
ドアの向こうの道はかつて宴会場だったグリーンパレスと客室塔エンパイアを結んでいた
渡り廊下。
その廊下を歩きながら右を見る。かつて私も何度か入った事があるガラス張りの正面玄関が見えた。
厳重に機械警備され侵入者がいなかったにしろ数年に渡り放置された建物はそれなりに汚れている。足元には染込んだ雨水、どこから入ったのか枯れ葉が落ちていた。
その入り口の向こうには工事現場でよく見かけるような侵入者を拒む壁がある。
(↓外側からの様子)
今まで何度この壁を越えようと思った事か。
管理人がカードキーを差込、機械警備を解くと
『警備を解除します』
と録音された女性の声が響き渡る。
正面には「21階 展望レストラン」の案内盤。
既に電気が止まってから自動ドアとしての機能は失っていた。
(エンパイアの航空機障害灯は外部電源で点灯されるようになっている)
管理人が力を込めて手動でドアを開ける。通電していない自動扉はただのガラス板なので
重たいのは私もベルボーイ時代に何度か味わっていたがエンパイアのそれは
落ち葉や泥がレールに詰まっているようで更に重たそうに思えた。
「さぁ、どうぞ。ゆっくり見て言って。私はグリーンパレスに用事があるから、それまでいいよ」
そう言って管理人さんは去っていった。
辺りはすっかり暗くなり懐中電灯を点けないと殆ど見えないような状態だ。
一階ロビー階は正面玄関から入ったと仮定すると左手にフロント。
思い出した。このフロントでパンフをもらった
玄関正面の壁に何か絵でも掛けてあったような跡がある。
右手にロビーとラウンジが広がっている。
往時の姿↓
その時ふと友達と来た時の事を思い出した。もう10年程前になるか。
あいつは今どうしているだろう。
遠くに行ってしまい会う事もあまりなくなった友達の事を思った。
ガランとしたロビーには先週までいろいろな荷物があったという。
今は白板(ホワイトボード)、テーブル、ロッカーしかない。
営業時のイスとテーブル、新聞ラック、大型カラーテレビが置いてあった時の事を思い出してみるが正確には思い出せなかった。
正面のガラスは二箇所割られた跡があった。「つい先日も夜中に侵入しようとした者が割っていった」さっき管理人が話してくれていた
ラウンジの奥へ進む。左に閉鎖時に作られた壁が壊されている。
知られていないが
最近まで2階以上に行くには地下の業務用入り口からしか行けなかった。
だから仮に侵入者が警備をやぶり1階のロビーから入ってもそれまでだったのだ。
その壁も改装工事の準備で壊されているようだ。
この壁を抜けると左右にトイレがあった。
このトイレは何となく記憶があった
更に奥へいくとエレベーターが二基あり反対に階段がある。
2階の和室は無視して31号室を目指した。
(続く)
エンパイア入館の話は私の胸の中にしまっておこうと思っておりました。
しかし「ドリーム開発」が無くなってしまった今、影響もそれほど無いかなと思いブログ開設一周年の記念として書いてみました。(削除するかもしれません《苦笑》)
このつづきはまたいつか!