(三菱車は決して作らない)エブロ待望の新製品
トヨペットクラウンRS21神奈川県警察パトロールカーが届きました。
模型は極力買わない私が予約をしてまで欲しかった製品。
私が子供の頃から好きな旧車のパトカーバージョンなら買わない訳がない。
買い忘れて売り切れになったら一生後悔する所でしたが
無事に入手できました。

かなり良い出来です。すごいぞ(三菱車は決して作らない)エブロ♪
昔の映画とかを見ていると「ウ~!」とモーターサイレンを鳴らして緊急走行する場面に出てくる
観音開きのクラウンパトカー。
もちろんこれはクラウンではなく
クラウンのボディにR型エンジンではなくランクル用のF型エンジンを搭載した
「トヨタ パトロール」という別物。

しかし本品にはTOYOPET CROWN RS21 POLICE CAR。
パトカーって「patrol car」かと思っていたので警察用語の「PC」とはpatrol carの略かと思っていた。
そういえば警官はPM police man ですよね。
本来どおり
「トヨタパトロール FS20」で発売して欲しかったが
(三菱車は決して作らない)エブロさんの事情があるのでしょう。
さてフロントグリルにはしっかりと旭日章が備わり
フェンダーにはサイレンとスピーカー、前に発売されたクラウンRS21にはなかった
ミラーが付いています(右側のみ)

後ろ姿。聞いた話ではエンブレムも本来は「TOYOTA」になるらしい。
唯一の難点は赤色回転灯。

トミカリミテッドにしろ模型化されたパトカーは何故か命ともいえる赤色灯の作りが変。
昔のコントに出てくるようなパトカーみたいだ。
さて、このパトカーの実車だがこれですな。

二玄社発行
「クルマ少年が歩いた横浜60年代」
写真家の菊池憲司さんが横浜で写した貴重な写真が紹介されています。
その中のこちら。

昭和37年撮影だそうです。

ナンバーが同じですね(上はコールサインかな)
この「クルマ少年が歩いた横浜60年代」は面白く貴重な写真ばかりなので
古きよき横浜が好きな方、旧車が好きな方におススメです。
グリルとフォグ?が違うけど。
著作権もあるのでこの画像は消すかもしれません。
(かと言ってこのブログを見ていてくれている方の数は少ないので問題ないだろう)
手元に映像が無いのですが昭和43年放映のNHKドキュメンタリー「高速」で
部分開通した東名で事故処理にあたるパトカーの中にFS20の後ろ姿を見ました。
この時代でまだ観音クラウン(しつこいようだが「トヨタパトロールFS20」)が使われていたんだ~と
感動し再放送を見ていました。あの番組ではコルト800か1000Fの空撮も出てくる。
映像編だと昭和40年に発生した渋谷ライフル魔事件で警官隊の盾となって活躍したのも
同型のパトカーだった。
「昔の警察は古い車両でも大切に長く使った」という話しを聞く。
しかし・・・その節に一石を投じてみませう、この新聞。

昭和41年10月31日 神奈川新聞より
今回モデル化された神奈川県警のパトカーですが実像は
ポンコツだらけで大変だったそうな。

「事件になっても動けぬオンボロ(死語ですね)車が多い県警パトカー」
と駐車場の警察車両が写っていますが手前のセドリック130みたいなパトカーの右の大きなクルマの後ろに今回の主役がいますね。その4台目に黒いのも見えます。機動捜査車両か?
当時のパトカーの実態を知って戴きたく起こしてみました。
機動力が泣く 県警パトカー
半数がポンコツ同然
追跡も思うにまかせず
事件発生!
で現場へ行きたいにも故障修理中、犯人の車を追いかけてもぐんぐん引き離される
そんな老朽パトカーが県下各署でふえている。
最近の事件事故ラッシュに追いたてられて出動回数、走行キロ数がぐんとふえ
車の消耗度が上がる一方なのに、供与先の国の基準で七年間使わないと車の買い替えができないためだ。
現在ある県警パトカーの使用年数は平均五年、ひどい老朽ぶりで修理代もかさむ一方という。
「他の県とちがい、犯罪発生率だけは東京に近い県下。パトカーもせめてタクシーなみに
二年くらいで取り替えられるといいんだがー」
と機動力充実のかけ声とは逆行したこの実情に現場のおまわりさんも顔をしかめている。
長すぎる”任期七年”
県警装備課、外勤課の調べでは県警本部の機動捜査、外勤なども含め、
県下で動き回っているパトカーはざっと百七十台。
ところがこのうち使用に耐えるとされる使用年数四年以下の車は半数で、
あとはさる三十三年配車されたジープ四台、セダン型五台などをはじめ
ポンコツなみのオンボロ車ばかり。
修理のためパトロールも一時休止、事件があれば他の連絡用車で代用という
ケースや捜査に支障をきたす例も少なくない。
さる十四日夜、中区でスポーツカー盗難事件があり、
三時間後に犯人の二少年は逮捕されたが、犯人を発見して追った伊勢佐木署の
パトカーなど五年前の型で、スピードも最高百キロまでしか出ず、犯人のスポーツカーに
みすみす引き離された、とくやしがった。
外勤課がまとめた七月中の統計例では同月の県下パトカー出動回数は三千五百七十回、
走行キロ数も同月平均一台二千七百キロとそれぞれ、月ごとに上がって
車の痛みもひどくなる一方という。
パトカーは普通、国から一年ごとに十数台ずつ供与されるが一般車両とちがい
痛みが激しいわりに、きめられた使用限界年数が七年と長い。
このためどんなにガタがきても七年間はなんとか働かなくてはならない実情。
装備課の話しではこれらの古いパトカーの修理費だけで本年度推計六百万円余、
このほか捜査、交通専用の乗用車、ジープなど他の老朽車両を含めると、
本年度推計修理費だけで二千万円余はかかるという。
それも予算にワクがあるため
”最低限安全に、人に迷惑をかけずに走れるていど”の手入れ=同課の話=だけ。
一般車なみに完全になおせば一台で二十万円かかるためと最低限の修理でがまんし、
余った費用を他に回す、という苦心ぶりだ。
結局元を正せば国の定めた車の耐用年限基準が発生件数の多い県下の実情に
合わないのが原因で県警では警察庁を通じて
「使用年限を短くして」と交渉を進めているが、色よい返事はなかなかない、という。
動く警察の主役となるパトカーがこの実情だから他の車両の悩みは多く、
ひき逃げを追う県警交通二課の使用車などは一般ならとうに下取りに出しているポンコツ車が多い。
ことしになってから県警では一一〇番の統轄化充実、都市部交番の集中化など
初動捜査の機動力充実に力を入れているが、まだふやしたいパトカーそのものも
予算のワクで年間十数台と限られているうえに、いまあるパトカーもこの老朽化。
早く買い換えられるのは幹部連の乗用車だけ、という声も多く
「機動の充実もかんじんの足で壁にぶつかっては・・・・・・」
と心配されている。
・・・・・・疲れました・・・・・・・・・・
よほどの暇人だと思われているでしょう。
キーパンチャーになる練習だと思えば将来都会に出た時に役立つかな・・・
しかしまあ、警察が古い車を使っているのは今でも変わらずで
さすがに最近は見なくなったがスバル「レオーネ」の覆面というのが近所や県内にいた。
古過ぎて街中でレオーネを目にする機会なんてないのに見かけると
たいていは覆面パトカーだったりしたので私は勝手に
「レオーネを見たら覆面と思え」を座右の銘にしていた(嘘)
>>パトカーなど五年前の型で~
昭和41年の新聞ですからFS20の事でしょうか。
話しは脱線したが新聞記事によるとタクシー並みに消耗が激しいのに
仕方ないので古い車を必死に使っていたんだそうな。
「昔の警察は古い車を大切に使っていた!」というのは業務に支障をきたす程な状況だった。
モータリゼーション初期のエピソードの一つとして記録に留めておきたい。
(三菱車は決して作らない)エブロさんには次回
第三京浜に配備された日産シルビア高速パトカーを出して頂きたいです。