信号機のない横断歩道
信号機のない横断歩道は怖くて渡れない
田舎の街だ。横断歩道はあるのに、信号機がない。
車は制限速度60㎞の道路を70ぐらいで、
見通しの良い直線道でビンビン飛ばしていく。
周辺に人家もないから、ついスピードを出してしまうのだろう。
車を運転していると60~70ぐらいのスピードでは、そんなに早いとは思わない。
だが、道路の端に立って横断歩道を渡ろうとするとき、
前述のスピードは歩行者にとって危険を感じるような速さだ。
遠くに見えた車がみるみる近づいてくる。
足がすくむ。
後ずさりしてしまい、
なかなか道路を横断することができない。
現に、私が利用する横断歩道では死亡事故も起きている。
法律はどうなっているのか。
道路交通法38条「横断歩道等における歩行者等の優先」
横断歩道等に歩行者等がいる場合は
横断歩道等の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。
この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、
又は横断しようとする歩行者等があるときは、
当該横断歩道等の直前で一時停止し、
かつその通行を妨げないようにしなければならない。
道交法38条は明らかに、「歩行者優先」を明記している。現実は信号機のない広い道路で横断歩道手前で止まる車は非常に少ない。私の経験では皆無に等しい。最近では、少し遠回りになるが、信号機のある交差点を利用するようにしている。
そこで、この横断歩道のある道路を実際に車で走ってみた。
見通しも良く100㍍ぐらい前から鮮明に横断歩道を確認することができる。
横断歩道の上に人が立てば、運転者は確認できるはずだが、車は止まらない。
信号のない道路の横断歩道の前で止まると、
後続車に追突される恐れがあるからなのだろう。
そのため、歩行者は命がけで横断舗道を渡らなければならない。
というよりも、この信号機のない横断歩道は渡る人がいない。
ちなみに、平成28年の交通事故の発生状況を見ると、
人対車の交通事故の内約30%が横断歩道を横断中に起きている。
横断歩道で車は止まらない。
横断歩道には危険が一杯。
小学校低学年にこんなことを教えなければならないなんて、
ちょっと情けないと思うこのごろだ。
(2017.12.04記) (昨日の風 今日の風№81)
交通マナーもお国柄があるようで、
福岡県は運転が荒いように感じます。
以前、熊本県の人吉市に行ったことがありますが、
そこでは横断歩道の端に立つと、
みな車が止まってくれました。
一緒に行った同僚と「ここの人はお人よしだね」と冗談を言ったことがあります。
交通マナーが悪いと、人のこころも荒れてくるようですね。
最近は身障者の駐車スペースのほかに、高齢者マークの付いた駐車スペースも増えています。これは、身障者ではないが、高齢のために早く歩けない人や杖を突いて歩いている高齢者用のスペースなのですが、足腰シャンとして普通に歩ける人が、「俺は高齢者だから」とどうどうと利用する姿を見ると、この人のプライドは、どこに行ったのだろうかと残念に思う時があります。
12月になって寒い日が続きます。
健康に留意しご自愛ください。