続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

宮沢賢治の基本理念。

2021-09-03 06:34:21 | 宮沢賢治

   岩手山

 そらの散乱反射のなかに
 古ぼけて黒くゑぐるもの
 ひかりの微塵系列の底に
 きたなくしろく澱むもの

 これが宮沢賢治の基本理念である。有るかと思うと無い、存在するものは空であり、空は有(存在)である。

   高原

 海だがべど おら おもたれば
 やつぱり光る山だたぢやい
 ホウ
 髪毛 風吹けば
 鹿踊りだぢやい

 髪毛はハツ・モウと読んで、発、亡。
 風吹けばはフ・スイと読んで、普、推。
 鹿踊りはカ・ヨウと読んで、化、様。
☆発(外に現れる)のは亡(滅び、無くなったもの)である。
 化(形、性質を変えて別のものになる)の様(ありさま)がある。
 (『春と修羅』より)

 
 ものはみな
 さかだちをせよ
 そらはかく
 曇りてわれの脳はいためる

 この世界
 空気の代わりに水よみて
 人もゆらゆら泡をはくべく 
 (『歌稿』より)


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