『微笑』
ANNO1957、この絵を描いたのは1951年とあるから、少し先の未来、現在と言っていいかもしれない。274はかなり昔(以前)であり、さらに30861は途方もなく遠い未来である。
この石碑は相当に古い態を醸している、破損した欠片である。途方もなく遠い未来を越え、さらに途方もない時間を経た任意の時空である。
不可逆である時間の想定、動かしがたい時間の概念。この事実を俯瞰して微笑している時空間が果たして存在しうるのだろうか。
時間という概念は消失しうるだろうか。単に人間が妄想し作り上げた尺度に過ぎないものでしかないのか。
私たちが『絶対に信じていること』は妄想に過ぎないのだろうか。
太陽の巡り、核心は確信として存在し続けることは盤石ではなく、わたし達が信じている《絶対》は『微笑』に等しい軽さをもって見分される日がくるのかもしれない。
写真は『マグリット』展・図録より
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