『青春の泉』
ROSEAU(葦)という文字が刻まれた鳩(あるいは鷲)が、あたかも羽を広げた形の石碑、馬の鈴(口伝、伝説、噂etc)、樹に見える一葉(葉脈は土中にあるはずの根である)の三体が壮観と言える大きさで聳えている。
地平線(水平線)をはるかに見て手前には石ころ(岩石)が転がっている。そらは異様に赤く、朝夕の判定は難しい。(にもかかわらず、太陽が真上にあるような影である)
全く条理を外した景は何を示唆しているのだろう。青春の泉、考える葦・・・人間の活躍した時代の名残り、春に例えられる短くも美しく燃えた期間(時)があったという記念すべき宇宙の光彩を岩石(地球)に刻み遺した《葦=叡智=人間》の文字。
人類が生きた細やかな足跡、一縷の希望的観測。笑止、未来永劫かもしれない宇宙の記念碑である。
写真は『マグリット』展・図録より
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