(学校で教えてくれない経済学)
「ブリンケン米国務長官が「米国はロシアから原油輸入停止を検討している」と訪問先の欧州で発言した。ホワイトハウスは「バイデン政権はまだ何も決めていない」と発表した。米国の店頭ガソリン価格は平均でガロン4ドル10セントへ2008年以来の高値。一部でガロン7ドルが付いたところもあった。ガソリンスタンドを訪れた女性は「Oh,my God!!(なんとしたことか)と叫んだ」と8日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で米ABCが伝えた。ドイツZDFは「米国はロシアからの原油輸入を停止するがショルツ独首相は「ロシアへの経済制裁は強化するがロシアからの天然ガス輸入は継続」と語った」と伝えた。シンガポールCNAは「エネルギー価格の高騰により中国は強く影響を受けるが中国には国内需要がある。2022年のインフレ率を3%に抑えることが出来る。経済成長は5.5%と控えめに見ているが安定を最優先すると全人代での記者会見で明らかにした。」と伝えた。ロシアテレビは「欧米諸国はロシア制裁を強化している。その結果、原油、天然ガス、小麦、チタンなど国際相場が高騰、欧米各国は対応に追われているようだ」と皮肉たっぷりに伝えた。
7日、WSJ紙電子版は「①ロシアとウクライナ代表はベラルーシで3度目の会談を行った。「人道回廊」を巡り協議したが不調に終わった。ロシア側は難民の出口を4箇所提案もロシア側のみだった、②ボーイングは、ロシアのウクライナ侵攻でロシアからのチタン輸入を停止した。一方、エアバスは輸入を継続する、④米ガソリン相場がガロン4ドルを記録、目下のところ天井知らずの局面を迎えている、⑤週明け7日、NY市場はエネルギー価格の高騰からインフレ懸念増大、金利上昇継続懸念からダウは2.3%、ナスダックは3.6%以上値下がりした。」と伝えた。7日のNYタイムズ電子版は「①米国政府がロシア産原油輸入停止検討でNY原油がバレル136ドルを記録した、②7日、米国のコロナ新規感染者数は1日当たり週間移動平均で4万4,386人、57%減、死者数は1,510人と31%減」と伝えた。
週明け7日、NY市場でダウは32,817ドル、797ドル、2.37%安、S&P500は4,201と127ポイント,2.95%安、ナスダックは12,830と482ポイント、3.62%安で取引を終えた。個別銘柄ではアメリカンエキスプレスが159.13ドル、7.99%安、1銘柄でダウを90ポイント押し下げた。ボーイングが169.17ドル、6.45%安、ダウを76押し下げ、マクドナルドが224.33ドル、ダウを75押し下げ、マイクロソフトが3.78%安でダウを72押し下げた。ナスダックではテスラが804.58ドル、4.02%安、グーグルが1,529.29ドル、4.28%安、アマゾンが2,749.06ドル、5.62%安と主力株の下げでナスダック指数を大幅に引き下げた。その他旅行関連でカーニバルが15.53ドル、9.87%安、アメリカン航空が12.84ドルと11.99%安で取引を終えた。恐怖指数VIXは36.45と13.98%上昇、米10年債利回りは1.772%へ2.85%上昇、NY外為で1ドル=115.31ドル、1ユーロ=125.74ドル、1英ポンド=151.10ドルで取引。NY原油はWTIがバレル120.25ドル、3.95%高、北海ブレント、同123.96ドル、4.95%高で取引。NY金はオンス2,000,10ドル、ビットコインは3万7,987ドル、1.07%安で取引を終えた。米国のロシア原油禁輸情報で世界は大荒れの展開となった。(了)