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休むも相場。余りに極端な悲観論はいただけない。「欧州経済メルトダウウン?」

2012-01-05 10:43:18 | 経済学
(浜同志社大教授:5日、モーニングサテライト出演(学校で教えてくれない経済学)


同志社大学教授の浜矩子教授が5日朝のモーニングサテライトに出演し、欧州経済はいまやメルトダウン状態にある。リーマン危機は金融危機だった。今回は財政危機である。根本的に違う。昨年末、ドイツ国債が売れ残った。ドイツという本丸に火がついた。メルトダウン寸前の状態であることを象徴している。経済がおかしくなると政治もうまくいかない。2012年、多くの国でリーダーが新しく選ばれる。それがまた不安定化を進めると極端なまでの悲観論をぶっておられた。

一方、5日付けのCNBC電子版に、なぜNYダウは上げるのかというタイトルで、JeffCox記者は、ドイツ銀行、証券ストラテジスト、Binky Chadha氏の見方を紹介した。アメリカの株価が上げるのは安いからだとした上で、7つの理由として、①極端な悲観論が後退した、②M&A(企業買収)が進む、③配当増加、④株価上昇が株価を上げる,⑤アメリカはリセッションに入らない、⑥ヨーロッパはみかけほど悪くない、⑦共和党が議会をコントロールしていると並べていた。

同じCNBC電子版で、ChristinaCheddarBerk記者は、12月31日締めを米ディスカウト協会・ゴールドマンサックス調べによる米ホリデー商戦を総括し、売り上げは3.1%増えたが、一部量販店が値下げ競争と時間延長の結果、利益は減ったとレポートしていた。神戸でも元旦から店を開けるスーパーがある。営業時間も延長した。結果はどうだったのだろうか。福袋は効果があったと伝えられる。しかし、傍目からみていると、デパート、量販店、コンビニ入り乱れて文字通り消耗戦争に突入している。

一方、5日朝の「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演したみずほコーポレート銀行、荒井守氏は「5ケ月振りの高値の反動で利益確定売りが出て安く始まったが、12月の米車販売好調を材料に持ち直し、4日のNYダウは、前日比21ドル高、12,418ドルで終了した。スペインがIMFとEUに支援を求めたと伝えられ、ユーロが1ユーロ=99.05円まで売られたが、米株持ち直しで1ユーロ=99.28~35円まで戻した。米個人消費が確実さを見せるかどうかは、雇用改善が不可欠である」などと解説していた。NY原油【WTI】はバレル26セント高、103.22ドル、NY金先物はトロイオンス12.20ドル高、1,611.90ドルで取引された。

その他の「ワールドWaveMorning」では、米ABC,米CNNともに、アイオワ予備選で、本命視されていたロムニー氏が8票という僅差でサンドラー氏に勝った。バークマン氏が撤退を表明したと伝えた。8月の共和党大会に誰が選ばれるのか。情勢は混とんとしていると解説していた。それでもオバマに対抗できる候補者が今の共和党にいない。ところが、オバマは安泰なのかというと、そうではない。民主党もオバマに対抗できる候補者が民主党にいないと伝えらえる。それがアメリカの政治の現実なのだろう。

上海RTSが今朝の放送で、日本の総理大臣の新年演説の様子を時間を割いて紹介していたのを見てオヤッと思った。日本では総理大臣の年頭挨拶に失礼ながら関心を持つ日本人はほとんどいない。近くの喫茶店でも総理が何を話したなどということは話題にさえならない。3:11フクシマ原発事故以降、特にではあるが、日本国民は、総理に限らず日本政府の発言を一切信用しなくなった。今年、日中国交40周年を迎える地ならしとも見えるが、今朝の中国の報道ぶりが妙に印象に残った。

浜教授の極端な悲観論も分からぬでもない。しかし、フクシマ原発にかこつけてメルトダウンは正直いただけない。欧州の財政危機も、甘くはないが「ユーロ共同債」発行に道筋をつけられれば、ユーロ救済の目がないわけではない。人間、先に希望がなければ生きられない。「休むも相場」といいう言葉がある。元旦からお仕事も結構だが、体を壊したら、元も子もないではないか。(了)

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