日曜日に急患で来られた女性の方ですが、以下のようなことを訴えていました。
① 右腕をひねると痛い
右指先の痺れもある
右指先の痺れもある
② 右手で左手を持てない
③ 肩を回すのも痛い
④ 右耳の詰まり感
⑤ 息が吸い辛い
この症状はご本人が(同行された方が)書いて持ってきてくれたのです。
こういう症状は何度も診ているので、すぐに原因の想像はできましたが、一般的な整形外科は解剖生理学で理解しようと、以下のようなことを考えるようです。
- 筋肉の緊張や捻挫: 急な動きや過度な力で筋肉や靭帯が傷つくと、痛みが生じることがあります。
- 腱炎や腱鞘炎: 腱が炎症を起こすと、捻る動作で痛みを感じることがあります。
- 関節の問題: 関節炎や関節の過度な使用により、関節内の組織が炎症を起こし、痛みが生じることがあります。
- 神経の圧迫: 神経が圧迫されると、特定の動作で痛みや痺れが生じることがあります。
さらに、
右腕を捩ったときの痛みが脊椎に関連している可能性もあるようです。
特に、頚椎(首の部分の脊椎)に問題がある場合、腕に放散痛が出ることがあり、以下のような状況が考えられます。
- 頚椎椎間板ヘルニア: 椎間板が突出して神経を圧迫すると、腕や肩に痛みやしびれを引き起こすことがあります。
- 頚椎症: 頚椎の変形や骨のトゲ(骨棘)が神経を圧迫し、腕に痛みを感じることがあります。
- 神経根症: 頚椎から腕に伸びる神経根が圧迫されると、腕の特定の動作で痛みが生じることがあります。
これらの問題が疑われる場合、MRIやX線検査などで脊椎の状態を確認することが必要になるかもしれませんが、七星鍼法での診断を使うと、簡単に原因を見つけることができます。
「六蔵診」(ろくぞうしん)と呼んでいる診断法ですが、該当すると思われる臓腑を六蔵診で診断するのです。
すると、「該当している」と思われる臓腑を診断すると、何等かの反応があるので、すぐにわかります。
この方の場合は、
⑤ 息が吸い辛い
という症状以外は、全て腸の問題でした。
「息が吸い辛い」というのは、肺の関係かと思ってしまうかも知れませんが、これは「心包」(心筋)の問題です。
ですから、この方の治療は、大腸と心包を整えればそれで済むわけです。
そこまで診断が出来れば、後は問題のあるところを整えるだけですので、難しいことはありませんので、それで治療は済みました。
巨鍼は使わず、毫鍼(5番鍼)だけでOKでした。