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2つの思惑はずれでNY株下げる:米国経済-学校で教えてくれない経済学

2005-06-01 09:47:51 | 経済学
 5月31日、NYダウは、75ポイント値下がりした。ユーロ安、債券高
(利回りは低下)、好悪両面の米経済統計発表で、不透明感が台頭した
結果とみられている。

 ヘッジファンドは2005年、債券相場、ドル相場がともに下落し、
株は上昇すると予測していた。それが見事に外れた。

  ヘッジファンドは、GMの社債がジャンク債へ格下げされた
ことでも手ひどいダメージを受けたと伝えられる。

 債券相場は上昇し、利回りは4.0%まで低下した。
ドルは年初の1ドル=101円台からジリジリ値を上げ、
1ドル=108円へ上昇している。

 そこえフランスがEU憲法批准を国民投票で否決した。
オランダも6月1日予定の投票で否決するとの思惑から
ユーロからドルへの資金シフトが起こっているようだ。

 5月31日、NY為替市場では、ユーロは1ユーロ=1.2305ドルまで
値下がりした。昨年末、ドルからユーロへ資金シフトが進んでいると
はやし立て、ユーロは1ユーロ=1.3667ドルまであったから
様変わりである。

 ドル堅調の地合いを受けて、金相場は3.40ドル下げ、
1オンス417ドルで取引を終了した。

 ドルが値下がりすれば、ドルの目減りを防ぐ為金が
買われる。金が売られるということは、ドル堅調はしばらく続くと
市場がシグナルを送っているのかもしれない。

 米FRBはドル暴落に歯止めをかけるねらいから短期金利を
一年で2%上げ年3.0%まで引き上げた。

 しかし長期金利の指標となる10年物国債の利回りは
年4.0%まで低下した。

 ドル堅調と債券相場が上昇(利回り低下) すれば、
米国の利上げにも打ち止め感が台頭するかもしれない。

  ドルが売られるから目減りを防ぐ為にOPECに代表される
産油国は原油相場上昇を仕掛けた形跡がある。

 しかしながら、足もとの相場である、5月31日、NY原油相場は、
バレル12セント小幅上げ、51.97ドルで取引を終了した。
原油相場が高値で安定している事態に変化はない。

 ただ、もしドル堅調が持続すれば原油高騰にも歯止め感が
出てきてもおかしくない。

 ヘッジファンドはドル暴落を予測してデリバティブ取引で
ドル先物を売っていた。ドル堅調となれば急いでドルを買い
戻さなければならない。

 しかしその一方で、ユーロに不安定要素が新たに生まれてきた。
そのため、ドル堅調にもかかわらず欧州市場の不安定を嫌気して、
IBMや米最大の保険会社AIGの株が売られた。

 素直に喜べないドル堅調。グリースパン氏をして『謎』と言わしめた
10年物国債(長期金利低下)上昇。

 NY株値下がりは明日が読めない投資家の心のひだの中まで
映してくれる鏡かもしれない。(了)

作者・江嵜企画代表 Ken


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