夫婦で楽しむナチュラル スロー ライフ

日々の生活、男の料理、庭仕事、気になった事など気ままに綴っています。

古本屋で買ったロバート・キャパの写真集

2013年04月01日 | 愛読書
散歩のついでに立ち寄った古本屋「キーラーゴ」
又いい本を見つけた。
ロバート・キャパの写真集↓です。
こんな立派な写真集がなんと500円。

このところTVでよく放映されているロバート・キャパの
本です。昨日も「キャパを愛した3人の女」と題して
NHKBSで放送していた。

3人の女とはイギリス社交界の人気者ピンキー、
大女優のイングリット・バーグマン
 
キャパに影響を与えた同じ戦争写真家のゲルダ・タロー

ゲルダとは結婚話まで進んだが、ゲルダが拒否、
その後ゲルダは戦車に巻き込まれて亡くなる。

ロバート・キャパといったら、なんといってもこの写真↓
スペイン内乱で写した「崩れ落ちる兵士」
一躍有名になった。銃で撃たれた瞬間を写したこの写真の
真贋(本当に撃たれた写真か?)が問題になって先頃も
TVで取り上げられていた。

これも有名なノルマンディーに「上陸するアメリカ軍部隊」
「そのときキャパの手は震えていた?」

50年余前、兄が買ってきたロバート・キャパの
「ちょっとピンぼけ」(1956年日本発行)の
中に出ていたこの写真↓をみて
「凄い写真を撮る人だな~」と思ったものです。
 
 1945年4月ドイツ、ライプチヒ。アパートメントの
 バルコニーから機関銃を撃っていたアメリカ兵が
 ドイツ兵に狙撃された。とある。
数枚の写真からなる生々しい写真です。
私が戦争写真家という職業を知ったのもこの
写真集(ちょっとピンぼけ)でした。
戦争写真家といえどもキャパは兵士の写真ばかり
ではなく戦時下の市井の市民の様子をたくさん
撮っていて時代を感じさせる。またこんな
ユーモラスな写真、ピカソが恋人ジローに
傘を差し掛ける↓や、写真毎日新聞の招きで
来日した時に写した日本の情景なども写されていた。
 
キャパは東京から仏領インドシナ(現ベトナム)に
向かい(1954年)5月25日 この写真↓を
撮った直後、右手に見える土手のところで地雷に
触れ亡くなる。

40歳の若さでした。
  
戦後、キャパはなかば冗談として自分はこんな
名刺を刷ったのだと知人に語ったことがあるという。
     
     ロバート・キャパ
     戦争写真家 失業中


そしてこの状態を喜んでいると付け加えた(写真集より)
また、次のようにも述べている。
  
   スペイン内乱を通じて、私は戦争写真家となった。
   その後、私は“はったり気味の戦争”写真を撮り
   ついに本当の大激戦の数々の写真を撮ることになった。
   そして、このような戦争のすべてが終わった時
   失業した戦争写真家となって、非常に幸いだと
   思った。私は自分の人生の終りの日まで、戦争写真家
   としては失業のままでいたいと願った 
(井上清一訳)

失業を願っていたキャパの思う通りにはならず、キャパの死後、
今も各地で戦闘が続き多くの戦争写真家が命を落としている。

この本を買おうか迷っていると「買うのか?」と父ちゃん
「うん、買って柊ちゃんに見せてやるのもいいかもね」と私。
本の定価を見たら2800円となっていた。
1988年発行の本です。散歩の途中でいい本を
買うことが出来ました。

コメント (2)
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