夫婦で楽しむナチュラル スロー ライフ

日々の生活、男の料理、庭仕事、気になった事など気ままに綴っています。

雲がくれにし 夜半の月影?

2017年09月11日 | 愛読書
先日来、変体仮名で書かれた百人一首の絵札を
読み解く作業が終了。本を参考に番号順に
かるたを確認していったら

本の中の紫式部の句が違ってる???

 「めぐりあいて みしやそれとも わかぬまに
   くもがくれにし よはのつきかな」


が・・・本には「夜半の月影」となっている。

「『夜半の月影』なんて聞いたことない。
 これおかしいんじゃない?』と父ちゃんに言ったら
「そうした替え歌(原歌)もあるんじゃないか?」という。
確かに他の句も変えられている。と本に載っていた。

持統天皇の句
 春すぎて 夏来にけらし 白妙の
  衣ほすてふ 天の香具山

に成っていますが、万葉集の原歌は
 
 春すぎて 夏来たるらし 白妙の
  衣ほしたり 天の香具山
 
だそうで本には改悪されたとある。藤原定家さんが変えてしまった?
と言うことらしい。

もう一つの
 田子の浦に うち出てみれば 白妙の
  富士の高嶺に 雪は降りつつ

も原歌は
 
 田子の浦ゆ うち出て見れば 真白にぞ
  富士の高嶺に 雪は降りける

新古今集に転載されたとき、新古今風に、しらべを
重視して一首の流れを優美にするため変えられてしまった。

と書いてある。
 
上記の2種は原歌も聞いたことがありますが
この「夜半の月かな」が「夜半の月影」なんて
聞いたことがない。友達からの資料はやはり
「月かな」となっているし
 
新しいかるたの句も「月かな」になっている。

と言う訳でいろいろ調べてみました。
まずは、紫式部で検索
次は「めぐりあいて みしやそれとも」で検索

分かりました。こう書いてありました。
 ところで、結句の「月かな」は、「紫式部集」や
「新古今集」などでは「月影」になっていて、
「百人一首」だけが「月かな」になっています。

いやぁ〜、これは知らなかったな〜

「でもこれ(本)百人一首のこと書いてある
 本でしょ、なのに何で『月影』なのよ?」と言ったら
「田辺聖子の百人一首だからしょうがないだろ」と
父ちゃん。
30年近く前に買った本のことでガタガタ言っても
始まらない。一つ勉強になりました。
「幾つになっても勉強するのはいいことだ」と父ちゃん。
はいその通りです。が・・・多分すぐ忘れる。
コメント
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