今日は晴れて蝉の声が響く状態で始まった。
しかし、朝食を摂る頃になると雨が降ってきて、暫くすると降り止んだ。
「曇り時々晴れ、所により一時雨」という昔から使われた天気予報の流れだろう。
仕方がないので、昨夕の田んぼコースを紹介。
(夕日が沈む頃)
(空の雲はまだ白い)
(茜色の雲)
やがて、雲も茜色になってくる。
のんびり雲などを撮していたら、沢山のトンボが飛んでいるのに気がついた。
(トンボ)
沢山飛んでいるのだが、じっとしているトンボはいない。
つまりカメラを一定方向に保って、闇雲にシャッターを押すという動作を繰り返した。
ある程度の望遠も効かさないと小さい故に写らない、従って沢山のトンボが同時には映り込まない。
夕方になると、田んぼの用水路沿いには沢山の蚊柱が出来る。
小さな虫の群れに気付かず、歩いて不用意に頭を突っ込むと、目や口に小さな虫が飛び込む。
この小さな虫などを餌にするため、沢山のトンボがこれまた飛び回る。
ノンビリ羽根を休める等といった、悠長なトンボなど居やしない。
今の時期だから、盆トンボとか精霊トンボとか呼ばれるトンボで、赤トンボでも秋茜の類いではない。
調べたら「ウスバキトンボ」という種で、海を渡ってくるトンボらしい。
「秋茜」は日本固有種でオスだけ山に移り、秋頃腹部を赤くして繁殖のため降りてくるという。
かなりドラマチックだが、この「ウスバキトンボ」の方は更にドラマチックである。
一般的にトンボは、産卵から幼虫~羽化まで期間が長いが、ウスバキトンボは極端に短いらしい。
繁殖の北限は八重山諸島あたりまでらしく、海を越えて日本に渡って来たものは全て死ぬという。
ただ、渡って来たあと温暖な期間だけ生き延び繁殖も2~3回は繰り返すという。
帰還は叶わず、その地で死ぬことを前提とした渡りがあるというのは、少々ショック。
トンボもなかなか奥が深い。
・・・・・・・
さて、薄暗くなって来たので、方から反射材のタスキを掛ける。
田んぼ地帯の中でビニールハウスが何棟かあるが、その一棟の横を通ったら猫が居た。
(ビニールハウスの猫)
このビニールハウスでは、ほぼ毎年夏から秋にかけて猫を見かける。
一昨年・去年は茶色の縞模様の猫だったが、今年は三毛猫だった。
薄暗いので鮮明には写らない。
始めはちょっと警戒して逃げたが、畔の途中で止まるとじっと此方を見つめていた。
田んぼ地帯のほぼ真ん中だから、野良猫でも生活圏にはしない場所。
きっと、ハウスを管理する農家と猫との合意の上での生活なのだろう。
一直線の田んぼ道を歩きながら、時々後を振り替えって見るとじっと佇んだまま此方を見ていた。
沢山のトンボと、一匹の猫、妙な取り合わせの散歩の一時だった。
「蜻蛉にもそして猫にも物語」・・・しろ猫