舞台はご存知、下町の名物の団子屋「とらや」。
社長「大変だi、大変だi」
おいちゃん(多分初代?)「どうしたってんだい、そんなに慌てて...火事か、会社が火の車か?」
社長「何言ってやんだい、とらさんが来るんだよi」
おばちゃん「ホントなのかい、それ...」
社長「ホントだってばi、さっき駅前で見知らぬ、それはスッゴい美人にね、"とらやって団子屋さんはどこですか?"って訊かれてさ、何でも3時にここで、とらさんと待ち合わせするって言うんだ、だからこうしてすっ飛んで来たって訳さi」
おいちゃん「てーことはだ...とらのヤツ、又例の熱病にかかったってことか?...あー、やだ、やだ、おらあ、いやだよ...」
義弟.博二「3時と言えばもうすぐじゃないですか?」
おいちゃん「こうしちゃあ、いられない...色々準備しなきゃあ...」
博二「じゅ、準備って、何を?」
社長「オレはとりあえず手を洗ってくる...」
おばちゃん「アタシャ、なんだか喉とか胸がつまりそうだから、うがいでもしてくる...」
おいちゃん「あっ、そうそう...とらのヤツ、このゴマ団子に目が無いだろ、つまみ食いばかりされたんじゃ、商売になりゃしないよi...今のうちにどっかへ隠しとかないと...」
異母妹.桜子「みんな、何よi...黙って聞いてたけど、みんなしてお兄ちゃんを疫病神みたいにして...ひどいじゃないi、久しぶりに顔を見せに帰ってくるんじゃないの、もっと暖かい気持ちで向かえようって気にならないの?」
博二「そうですよ、桜子さんの言う通りですよ、みんな余計な神経使い過ぎなんですよ...」
おばちゃん「どうしてこう...とらちゃんのことになると、みんな何かに感染したみたいになっちゃうのかねえ...」
おいちゃん「何でかなあ...アイツ、見かけも言うこともハッタリばかりだけど、フツーなとこもあるんだけどなあ...回りがかってに変な嵐みたいなことになっちまうんだなあ...」
博二「こういう時は自然体で、静観してるのが一番なんですよ」
ーと、そこへ謎の美人が登場...
謎の美人「今日は...失礼します」
社長「いやア、さっきはどうも...とらさんはまだですよ」
おいちゃん「とらのヤツ、気まぐれだから何時になるか分からないですよ」
謎の美人「いえ、あの人は山手線のダイヤか、シタテル何とかさんみたいに時間に正確な人ですわ...」
ーそこへ近くの駐車場に見かけない車が停まった...
おいちゃん「おや、そこの駐車場に珍しい車が停まったぞi」
博二「ああ、あれは最近爆発的に売れてて、日本中に広まっているという、"新型コロナ.マークスリー"ですよ」
おいちゃん「おや、降りてこっちに向かってくるぞi、きっかり3時だ」
謎の男「すみませーん...やあ、K子さん、久しぶりだなあ」
K子「会いたかったわあ...ね、時間通りでしょう?」
ー全員、ポカーン
おばちゃん「で、とらちゃんはどうしたんだろうねえ?...」
博二「お二人ともとらさんの知り合いですか?」
K子「とらさん?、知り合い?...いやだあ、この人が"虎田"さんですよお...」
ー全員「ええーっi」
おいちゃん「じゃあ、とらってーのは...」
虎田「僕が虎田です。いえね、昔子供の頃、よくここへお団子を食べに来てたんで、ここは僕の名字と一緒だし、待ち合わせにいいかと思ってお邪魔したんです。何十年ぶりかなあ、懐かしいなあ...」
おばちゃん「ああ、あの虎田のぼっちゃんi」
おいちゃん「なんだ、なんだ、スッカリ立派になって...さあ、さあお二人さん、"とっておき"のゴマ団子今持ってくるからゆっくりしてきなさいよ」
おばちゃん「それにしても、社長さんi、いやだよi、そそっかしいんだから...」
おいちゃん「そうだぞi お前の"大変だi"からいつも話がおかしくなるんだi」
社長「おら、知らねーよi...なんでい、人が良かれと思って言ってきてやったのに...もう、知らないよi...おおっと、こっちはそれどころじゃないんだった...ああ、忙しい、忙しい...」
おいちゃん「ああ、何だかすっかり気が抜けちまった」
おばちゃん「とらちゃんのことになると、どうしてこういつも、ズレたことになっちゃうのかねえ...」
博二「まあ、悪いことが起こるのがズレるのなら、いいんですけどねえ...僕も工場に戻らなきゃ」
桜子「あたし、なんだか寂しいわ」
おばちゃん「そうだねえ、居たら居たで大変だけど、来なきゃ来ないで...何かねえ...」
おいちゃん「ひーっくしょいi」
おばちゃん「なんだい、お前さん、大きなくしゃみなんかしてさi」
おいちゃん「とらのヤツ、どっか近くに居て、隠れてやがんのじゃないかなあ...」
ー店内、笑い声に包まれる...
おわり
社長「大変だi、大変だi」
おいちゃん(多分初代?)「どうしたってんだい、そんなに慌てて...火事か、会社が火の車か?」
社長「何言ってやんだい、とらさんが来るんだよi」
おばちゃん「ホントなのかい、それ...」
社長「ホントだってばi、さっき駅前で見知らぬ、それはスッゴい美人にね、"とらやって団子屋さんはどこですか?"って訊かれてさ、何でも3時にここで、とらさんと待ち合わせするって言うんだ、だからこうしてすっ飛んで来たって訳さi」
おいちゃん「てーことはだ...とらのヤツ、又例の熱病にかかったってことか?...あー、やだ、やだ、おらあ、いやだよ...」
義弟.博二「3時と言えばもうすぐじゃないですか?」
おいちゃん「こうしちゃあ、いられない...色々準備しなきゃあ...」
博二「じゅ、準備って、何を?」
社長「オレはとりあえず手を洗ってくる...」
おばちゃん「アタシャ、なんだか喉とか胸がつまりそうだから、うがいでもしてくる...」
おいちゃん「あっ、そうそう...とらのヤツ、このゴマ団子に目が無いだろ、つまみ食いばかりされたんじゃ、商売になりゃしないよi...今のうちにどっかへ隠しとかないと...」
異母妹.桜子「みんな、何よi...黙って聞いてたけど、みんなしてお兄ちゃんを疫病神みたいにして...ひどいじゃないi、久しぶりに顔を見せに帰ってくるんじゃないの、もっと暖かい気持ちで向かえようって気にならないの?」
博二「そうですよ、桜子さんの言う通りですよ、みんな余計な神経使い過ぎなんですよ...」
おばちゃん「どうしてこう...とらちゃんのことになると、みんな何かに感染したみたいになっちゃうのかねえ...」
おいちゃん「何でかなあ...アイツ、見かけも言うこともハッタリばかりだけど、フツーなとこもあるんだけどなあ...回りがかってに変な嵐みたいなことになっちまうんだなあ...」
博二「こういう時は自然体で、静観してるのが一番なんですよ」
ーと、そこへ謎の美人が登場...
謎の美人「今日は...失礼します」
社長「いやア、さっきはどうも...とらさんはまだですよ」
おいちゃん「とらのヤツ、気まぐれだから何時になるか分からないですよ」
謎の美人「いえ、あの人は山手線のダイヤか、シタテル何とかさんみたいに時間に正確な人ですわ...」
ーそこへ近くの駐車場に見かけない車が停まった...
おいちゃん「おや、そこの駐車場に珍しい車が停まったぞi」
博二「ああ、あれは最近爆発的に売れてて、日本中に広まっているという、"新型コロナ.マークスリー"ですよ」
おいちゃん「おや、降りてこっちに向かってくるぞi、きっかり3時だ」
謎の男「すみませーん...やあ、K子さん、久しぶりだなあ」
K子「会いたかったわあ...ね、時間通りでしょう?」
ー全員、ポカーン
おばちゃん「で、とらちゃんはどうしたんだろうねえ?...」
博二「お二人ともとらさんの知り合いですか?」
K子「とらさん?、知り合い?...いやだあ、この人が"虎田"さんですよお...」
ー全員「ええーっi」
おいちゃん「じゃあ、とらってーのは...」
虎田「僕が虎田です。いえね、昔子供の頃、よくここへお団子を食べに来てたんで、ここは僕の名字と一緒だし、待ち合わせにいいかと思ってお邪魔したんです。何十年ぶりかなあ、懐かしいなあ...」
おばちゃん「ああ、あの虎田のぼっちゃんi」
おいちゃん「なんだ、なんだ、スッカリ立派になって...さあ、さあお二人さん、"とっておき"のゴマ団子今持ってくるからゆっくりしてきなさいよ」
おばちゃん「それにしても、社長さんi、いやだよi、そそっかしいんだから...」
おいちゃん「そうだぞi お前の"大変だi"からいつも話がおかしくなるんだi」
社長「おら、知らねーよi...なんでい、人が良かれと思って言ってきてやったのに...もう、知らないよi...おおっと、こっちはそれどころじゃないんだった...ああ、忙しい、忙しい...」
おいちゃん「ああ、何だかすっかり気が抜けちまった」
おばちゃん「とらちゃんのことになると、どうしてこういつも、ズレたことになっちゃうのかねえ...」
博二「まあ、悪いことが起こるのがズレるのなら、いいんですけどねえ...僕も工場に戻らなきゃ」
桜子「あたし、なんだか寂しいわ」
おばちゃん「そうだねえ、居たら居たで大変だけど、来なきゃ来ないで...何かねえ...」
おいちゃん「ひーっくしょいi」
おばちゃん「なんだい、お前さん、大きなくしゃみなんかしてさi」
おいちゃん「とらのヤツ、どっか近くに居て、隠れてやがんのじゃないかなあ...」
ー店内、笑い声に包まれる...
おわり
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます