祈りと瞑想の元となるもの

瞑想修行などに限らず、サマーディ、三昧という境地があります。念仏三昧というのもありますね。
そのものに意識が集中され、それに入っているようなことです。
これは、もう私的には、神的な現臨と共にあるということと同じなのです。
いや、それ無くしてなんでそういうことに導かれるということがあるでしょうか？
“三昧の境地になればよい！“、って...思おう、為そうという自分からは中々なれるものではありません。
この他、“思考を落とせばよい！“、“今、ここにあればよい！“...瞑想には、そのために呼吸を整えるとか、マントラを称えるとか、花瓶を見つめるとかいったテクニックがある...
大体、三昧境にある時はそういうようなことになっているものです。
そして、そこには何らかの現臨感覚が伴っているのは言うまでもありません。
だったら、何故最初からそう在らしめるものに寄り頼もうとしないのかが、私には不思議でならないのです。
瞑想とは、あれをやったり、これをやったり、足がしびれるのをガマンしたりすることなのでしょうか？...あるいは又瞑想は、その時間が来たら終わるのでしょうか？
瞑想は、そう在らしめるもの無しに何も始まりません。始まれば自然に余計なものは離れて行きますし、いつ終わるかもそのもの次第なのです。(それが三昧）
その導き主の臨在を呼び起こし、待ち望まなければなりません。それが祈りということになるでしょう。
自分を超えたものを待ち望むところに、向こうから臨まんとするものが感得されてきます。
祈ろうとする自分を超えたものが最初からある！...
だからいつも言うように、祈りと瞑想は一つのものなのです。(私が祈りということを特に強調するのは、かように人間は思い、為そうとしたり、独自の理論、メソッドなどを創作したがり、それに頼ろうとしたりするものだからです）
その元となるもの、原動力は思い、為そうとする自分には無くて、それを超えたところから来る！
読書三昧なんてのがあるけど、読書に集中するということじゃなくて、読書してたら、いつの間にか現臨感に包まれちゃうようなこともしょっちゅうありますよ。
そのように、それはいつ、どこで始まるか分からないのです。
だからだから、祈りとか瞑想をするとか言うよりも、その元なるものが呼び覚まされるということがあるだけという感じなのです。