INSIDE SORAMAME

福岡のバスのことなど・・

エンギモノ(22)

2009年07月12日 |   ┣ お宝と縁起物
(つづき)
福岡市早良区の「早寿園前」バス停。

「早寿園」とは、福岡市立の老人福祉センターである。
「早良」の「早」と、「長寿」の「寿」、…だろうか。

「93 藤崎」「3 西新」「2 早良高校」と、バス停の行先案内だけ見るとたくさんのバスが来るように錯覚してしまう。
でも実際には、「2番」は通学用に平日朝3本だけ(反対方向は夕方2本)である。
また、「93番」と「3番」も実質同一で、早良区役所が開いている平日は「93番 藤崎行き」、閉まっている土日祝日は「3番 西新行き」と、曜日によって番号と終点が変わるだけであり(いずれも現在は一時間に一本の運行)、同じ日にここに「3番」と「93番」が来ることはない。

このバス停のひとつ西の「四箇田公民館前」バス停のあたりから、東の国道263号までの間の道路が開通してからまだ20年は経っていないと思うが、「バス路線のネットワーク」という観点からは、田隈小学校前~野芥間の廃止以降、国道263号と県道内野次郎丸弥生線をつなぐ、より貴重なラインとなっている(ただ、そのような利用のされ方はされていないと思うけど)。
ちなみに開通前は、「209番」などに、四箇田団地からひとつ東まで足をのばす「四箇田団地東口行き」という系統が一日数本だけあったが、あまり定着することなく廃止されてしまった(「東口」の廃止から道路開通までの間にはタイムラグがあったかもしれません)。
(つづく)
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イミカヨミカ(13)

2009年07月11日 |   ┣ イミカヨミカ
(つづき)
福岡県宗像市の「東郷駅日の里口」バス停。
かつてはここに「赤間急行」が停車していたこともあった。

JR鹿児島本線「東郷駅」を取り囲むバス停は、他にも「東郷駅前」「東郷駅入口」「東郷駅東口」「東郷駅西口」と、結構たくさんある。

このバス停の英字表記は読み重視だが、「トーゴーエキヒノサトグチュ」となっており、「ナナクマヨトゥカド」と同様ちょっとかわいい。

ここから出るバスの行先は、「東廻り」「西廻り」「東大廻り」「西大廻り」…と、この地区独自のものである。
無機質というか機械的な感じもするが、この地区でしか通じない感じが、独立した国家のようでもある。

一方で、線路の反対側にある「東郷駅前」バス停から出るバスの経由地や行先は、「宗像大社」「神湊波止場」「京泊」…など、アンチ無機質で、趣が全く異なっており、このコントラストが面白い。
(つづく)
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お役所前の風景(81)

2009年07月10日 |   ┣ お役所前の風景
(つづき)
福岡県北九州市の「小倉南区役所前」のバス停。
北九州地区では、西鉄のかつてのロゴマークを目にする機会が福岡地区に比べて多い。

ここを通る「12番」は、若園~重住~城野の住宅地においてかなり狭い道を走る。
狭路の区間には曲がり角やカーブも多く、生活感があってなかなか乗り応えのある路線である。
西側の広い新道に乗せ換え…ということにはならずに、いつまでも現在の経路を走ってほしいものである。

もうひとつ、ここを通る「4番」は、以前は、「小倉南区役所~三萩野~黒崎」というルートを走っていたが、現在は黒崎までは行かずに八幡駅(一部は上到津まで)までの運行となっている。
私が一時期小倉に住んでいた頃は一時間あたり2本くらいは走っていたと思うのだが、現在は平日4本、土曜3本、日曜0本と、大幅に減ってしまっている。
「4番」を福岡地区に置き換えるなら、「大橋駅~渡辺通一丁目~六本松~西新」のようなイメージだろうか。
このような「すき間」を狙う路線というのも結構有用だと思うのだが、あまり需要がないのかな…?
(つづく)
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もっと愛をください(2)

2009年07月09日 |    ┣ 愛をください
(つづき)
愛をください」で取り上げた「一匹目の犬」に引き続き、福岡県中間市に居る「二匹目の犬」。

犬王…一番偉い犬、キングオブドッグのことだろうか、それとも「TVチャンピオン・○○王決定戦」のように犬について一番詳しい人のことだろうか(?)。

写真の「犬王」バス停は「74番」が停車する県道中間引野線上のものである。
筑豊電鉄通谷駅(通称的には通谷電停)とJR中間駅を結ぶ市道上にも「犬王」バス停(こちらには「61番」と、水巻町内からの西鉄撤退を受け新設された「67番」が停車)があるのだが、二つの道路が交わる交差点の名称は「犬王」ではなく「蓮花寺交差点」である。

「天神」「呉服町」「渡辺通り一丁目」「薬院大通り」「六本松」「三萩野」「中津口」…など、都心部の大きな交差点では、交差点名とそばにあるバス停名は「概ね」一致している場合が多い(あくまで「概ね」)。

ただ、明治通りと大正通りが交差する福岡市中央区の交差点の名前は「赤坂」(その地下にある駅も「赤坂」駅)だが、バス停は「赤坂門」であり、長年「門」の有無という差がある。
一方「赤坂」交差点の一つ北は、バス停も交差点も「法務局前」であり、福岡法務局が交差点の真ん前でなく少し裏に入ったところにある施設であるにもかかわらず、申し合わせたように同じ名称である(「検察庁前」の時代も一致していたと思う)。
「千代」「警固」の交差点は、バス停は「千代町」「警固町」であり、「町」の有無という差があるが、「蔵本」はいつの間にか両者ともに「町」がとれている。

「天神一丁目」バス停は国体道路上だが、「天神一丁目」交差点は明治通り上にある。
那の津通りと大博通りが交差する「築港本町」交差点そばのバス停は「石城町」である。

郊外に目を移すと、福岡市東区の「香椎参道口」交差点にあるバス停は「御幸町」であり、「御幸町」という交差点は、国道3号を都心側に一つ進んだところに別にある。

早良区の歯科大通り上に「田隈四角」というバス停があったが、近くの交差点は「野芥二丁目」であった。
野芥二丁目」という名称を一つ南の道路(県道大野城二丈線)上のバス停名として既に使っていたため、地元で「田隈四角」などという呼び方は全くされていなかったにもかかわらず半ば仕方なくこのような名称になったと思われる。

同じく早良区の、早良平尾方面から来たバスが野田方面と脇山小学校方面に分岐する交差点は「大門」だが、バス停は「城の原」である。

那珂川町の「道善バス停前」交差点のそばの「道善」バス停、「道善交差点」交差点そばの「道善四角」バス停のように、バス停と交差点でシンクロしているような場所もある。
一方で、大池通りと県道桧原比恵線が交差する「樋井川三丁目」交差点そばの「長尾変電所前」「長丘五丁目」バス停のように、バス停名すら一致していない場所もある。

ラジオの交通情報にたまに出てくる新宮町の国道495号「夜臼」(ゆうす)交差点のそばにあるバス停は「新宮」であり、「夜臼」バス停はこことは全く違う「新宮急行」が通る道路上にある。
なお、西鉄の「新宮」バス停の横にはコミュニティバス「マリンクス」の「向夜臼」(むこうゆうす)バス停があり、「マリンクス」の「新宮」バス停は西鉄新宮駅近くの全く違う場所にある。
ちなみに西鉄の「新宮」バス停そばにはかなり古い路線図が設置してある。

福岡市西区の「福重」交差点にあるバス停は「壱岐農協前」であり、「福重」バス停はそこから微妙に位置がズレている。

バス停名と交差点名は、一致していないからといってそこまで大きなデメリットはなさそうだし、逆に一致しているからといって特に良いことがある訳でもないと思う。
そもそも管理者が異なる訳で、双方に名称を統一する義務もない。
なので私としても、「名称の不一致を解消すべきだ」と主張するつもりは全くない。

ただ、こうやってみていくと、「交差点名は赤坂だけど、‘赤坂門の交差点’と言う人も多くて、バス停名である赤坂門のほうがしっくりくるよなあ」というふうに、場所によって力関係の強弱がいろいろと異なっていて興味深い。
一致・不一致が生じている背景をあれこれと考えるだけでも、いろんなことが見えてくる気がする。
(つづく)
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素顔のままで(5)

2009年07月07日 |    ┣ 素顔のままで
(つづき)
福岡市東区の「ゴルフ場入口」バス停。

「23番」の高美台一丁目大蔵系統、「29-1番」、及び「新宮・和白循環線」の生き残りである「無番 高美台一丁目~新宮緑ケ浜線」が停車する。
「ゴルフ場」とは、ここから南側にある「福岡カンツリー倶楽部」のことだが、西鉄バスを利用してゴルフ場を訪れる人はあまりいないと思われる(私がゴルフをやらないので、実際のところはよくわかりませんが…)。
なお、同じく東部地区には古賀市に「ゴルフ場前」というバス停もあるが、こちらのゴルフ場は「古賀ゴルフクラブ」のことである。

仮に、福岡市東区が市の中のひとつの区ではなく、独立した「市」だったとしたら”とか、“もし仮に、戦後の福岡市の道路政策が「三次元的」な施策に積極的だったとしたら”など、「もし」とか「仮に」を考えるのは結構好きなのだが、もし仮に、ここにゴルフ場がなかったとしたら、都市計画や土地利用の形態、道路の配置やバス路線網なども、現在とは全く違う姿になっていたことだろう。
福岡市東区の人口が今よりも多くなって、「分区」が行われていた可能性もあるかもしれない。

この「ゴルフ場入口」を走る路線のうち「高美台一丁目~新宮緑ケ浜線」は、走っている区間のすべてに「23番」が走っており、エリアというか「行先」的に見ると「23番」以外の何物でもないのだが、「23番」という番号は付いておらず「無番」である。
同様に、「西鉄三苫駅~新宮緑ケ浜線」にも番号が付いていない。
「23番が23番たる所以」というか、どの路線がその番号に属するのか、という明文化された「定義」みたいなものはないので、「イメージの世界」にはなってしまうのだが、この例をみると、「23番」はあくまで、「都心部~香椎地区~末端部」を走る路線であって末端部同士を行き来するものは「23番」には含まれない(というか、含めてしまうとわかりにくくなる)というぼんやりとした「定義」を見出すことができる。
四箇田団地~福大病院」が「12番」ではなく「無番」であったのも同様といえよう。
ただ、「原田橋~宇美営業所」が「34番」として運行していたケースなどもあり、この「定義」が末端部を多く持つ全ての路線に当てはまるものではない。

末端部同士を行き来する路線であっても、「早良営業所~椎原」「早良営業所~曲渕」などは、「都心部~西新地区~末端部」というベクトルからは逸脱していないため、福岡都心部まで足をのばさなくなった後でも依然「3番」という番号が付いている。
一方で、志賀島線をみてみると、「和白営業所~志賀島~勝馬」という区間便が登場した際、都心部へのベクトルからの逸脱はないにもかかわらず、「21番」から独立して新たに「1番」という番号が付けられている。

このあたり、「番号の付け方」に関して何らかの法則を見出して定義付けるというのはかなり難しい(というか不可能)と思われるが、あれこれと考えるのは面白い。
以前“西鉄バスの行先番号は、単なる「番号」ではなく、その数字が持つ意味を直接・間接に伝えている「名前」的な側面が多分にあって、それが面白いなぁと思う”と書いたことがあるが、別の見方をすると、「行先」という側面に加えて「方向」の要素もかなり入っていると言えそうだ。

もし(←また仮定の話である)、早良区の末端部、椎原・曲渕地区のバスに福岡市の補助金が入り、「曲渕~陽光台(複乗)~西神の原~脇山小(複乗)~椎原」のような路線ができたとしたら、それは「3番」となるだろうか、それとも「無番」となるだろうか。
(つづく)
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近い遺産(23)

2009年07月06日 |    ┣ 近い遺産
(つづき)
福岡市中央区の「長浜一丁目」バス停。

行先案内には、「68番 西新行き」が未だに残っている。
ちなみに、「68番 西新行き」廃止以降、当仁小前交差点(那の津通り西端)~黒門橋(明治通り)間を走るバス路線はない。
免許維持路線が走ってもおかしくなさそうな区間とも思うのだが、意外にあっさりと廃止されてしまった。

「西新」の文字の隣で白テープに隠れているのは、今年春に廃止となった「68番 国立医療センター行き」だろうか。
でも、このバス停の行先表示は結構古そうだし、隣の「西新」との関係からみると、もしかしたら「68番 能古渡船場行き」かもしれない。

なお、「長浜=長い浜=Long Beach=LB=気ままにLB」であり、長浜一丁目といえばKBCだが(?)、長浜一丁目の町域は東西に細長いため、このバス停からKBCまではやや距離がある。
(つづく)
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タイムリーヒット(2)

2009年07月04日 |   ┣ タイムリーヒット
(つづき)
7月4日の記事ということで福岡市城南区の「七隈四角」を取り上げてみる。

バス停の英字表記は「ナナクマ ヨトゥカド」となっていて、ちょっとかわいい(?)。

数年前までは、七隈・茶山地区の「定番」といえば「14番」か「18番」であった。
しかし、地下鉄七隈線開通による路線再編で、現在「14番」は一日3本だけとなり、「18番」に至っては今年春のダイヤ改正で廃止となってしまった。

七隈四角の交差点では、城南学園通りと福大通りが交差しているが、バスの運行は地下鉄七隈線と並行する城南学園通りがメインであり、福大通りは一日2.5往復だけである。
また、交差点を曲がって「城南学園通り←→福大通り」相互間を運行する路線は、「→福大前→東七隈→七隈四角→七隈本町→」というルートで一日一本だけ夜に運行されている福大前経由の「140番」のみである。

かつては、「~七隈本町~七隈四角~菊地ケ丘~」を走る「14番」の飯倉営業所系統(その後、干隈交差点から野芥方面に向かうように変更)、それに、時点はやや新しいが「~菊池ケ丘~(七隈四角交差点)~七隈七丁目~」というルートを走る「3番」の「椎原・曲渕~福大病院」(バス停の設置位置の関係で、この「3番」は七隈四角バス停には停車せず)などが走っていた例がある。
こう考えると、七隈四角の交差点はかなりいろんな方向にバスが走る交差点(交差点とバスの走り方の関係については、以前ちょんびんさんが考察されていました)だったことがわかるが、現在の状況はかなり寂しいものがある。

現在の七隈・茶山地区の「定番」のバスは「114番」と「140番」となっているが、「14」の頭に「1」を付けたのが「114番」、末尾に「0」を付けたのが「140番」であり、いずれも「14番」をベースとしている。
東側の油山観光道路を通る「13番」と「113番」の関係からみても、現在の「140番」を「14番」に改番して、現在の「14番」は「114番」の一部に組み込んだほうがしっくりいきそうだ…ということは前にも何度か書いたが、それなりに時間が経ち、「140番」が既成事実化してしまった今となっては、いまさら変えても混乱の元となるだけだろうか…。
でも、ベースとなっている「14番」が一日数本だけしかないというのもなんだか変な感じである。

七隈四角の側にはかつて西新にあったカレー屋がある。
高校の頃、おもしろ21(通りの名前)に初めてオープンし、その後、味の町ビッシュ→藤崎商店街を経て現在の地に移転したのだが、今でもたまに立ち寄りたくなる。
(つづく)
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キロクのカケラたち(8)

2009年07月03日 |    ┣ チラシとキロク
(つづき)
西鉄バスのサイトの過去の「ダイヤ改正情報」を保存したものを紹介しているこのシリーズ
八回目は、2004年(平成16年)3月25日の改正である。
このとき、北九州市地区で停留所名の変更が一斉に行われた。

----------------------------
2004.3.25改正
【北九州地区】
 「清水交差点」    ← 「清水交番前」
 「天神四角」     ← 「中央高校下」
 「小芝」       ← 「市立戸畑病院」
 「諏訪二丁目」    ← 「山ノ口小学校」
 「枝光本町」     ← 「スペースワールド北門入口第一」
 「枝光一丁目」    ← 「スペースワールド北門入口第二」
 「東田大通入口」   ← 「製鉄東門」
 「日ノ出一丁目」   ← 「大場谷小学校」
 「熊手四ッ角」    ← 「厚生年金病院」
 「皇后崎公園前」   ← 「青山女子高校」
 「黒崎アネックス前」 ← 「黒崎井筒屋前」
 「西本町四丁目」   ← 「製鉄八幡西門」
 「新日鉄記念病院西口」← 「製鉄病院西口」
 「新日鉄記念病院東口」← 「製鉄病院東口」
 「春の町四丁目」   ← 「製鉄南門」
 「九州国際大学入口」 ← 「平野小学校」
 「吉志二丁目」    ← 「恒見発着所」
 「山田」       ← 「山田社宅前」
 「吉田鉱山前」    ← 「小野田入口」
 「下吉田東口」    ← 「小野田住宅前」
 「神幸町」      ← 「住金社宅前」
 「砂津一丁目」    ← 「朝日新聞社前」
 「中津口」      ← 「中津口読売前」
 「勝山」       ← 「高等技術高等学校入口」
 「高野三丁目」    ← 「九電社宅」
 「中間市立病院前」  ← 「中間営業所」
 「小波瀬」      ← 「小波瀬交番前」
----------------------------

実に27箇所、かなり大規模である。
「製鉄~」というバス停を見たり、アナウンスを聞いたりすると「北九州に来たなぁ~」と実感したものだったが、このとき「製鉄~」で始まるバス停が5つ消えている。
社宅」の文字も3つ消え、さらには「朝日」「読売」というマスコミ関係の文字も消えた。
「スペースワールド北門入口第一」「スペースワールド北門入口第二」という、「スペースワールド」の後に修飾語が3つも付く、かなり「くどい」名称もこのときに消えている。

西鉄本体から分離された子会社の「西鉄バス北九州」が2002年に設立されていることから、より実態に即した停留所名に変更して地域密着を示す意味もあったのかもしれないが、停留所名の変更が市勢の衰えを現わしているようでやや寂しいものがある。
(つづく)
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エンギモノ(21)

2009年07月02日 |   ┣ お宝と縁起物
(つづき)
福岡市博多区の「寿町二丁目」バス停。
「井尻」が「井尻六ツ角」に改称された2006年11月1日、ここも「電話局南口」から改称されて「寿町二丁目」となった。

この付近には、まだ「NTT前」という名称の交差点があり、一民間企業に対してかなり手厚い(?)感じである。
そういえば、早良街道上には、「西新電報電話局前」という交差点が結構最近まで残っていたと思う。
長い目で見ると、「電話局」そして「郵便局」という名の付く交差点やバス停は淘汰されていくのかもしれない。

なお、かつては県道大野城二丈線上に「電話局前」「寿町」というバス停もあり、岡本経由だった頃の「45番」などが停車していたと思う。

現在「寿町二丁目」には、昇町~井尻方面に向かう「45番」「45-1番」、乙金~宇美方面に向かう「11番」、金隈~福岡空港方面に向かう「43番」、及び雑餉隈営業所行きのバスが停車する。
かつては、これ以外にも、春日地区の「1番」「2番」「6番」「7番」「8番」、老司~桧原方面に向かう「10番」、乙金~白木原~惣利南口方面に向かう「12番」、下大利~南ケ丘方面に向かう「21番」、月隈団地~桜ケ丘方面に向かう「38番」、大橋~平尾方面に向かう「50番」なども停車しており、「いろんなところに行ける感(IIK)」が今以上に強く、かなり魅力的なバス停であった(ただし、ここに挙げた路線が全て同時期に存在したというわけではありません)。

この「いろんなところに行ける感」の「いろんなところ」とは、「似たような複数の場所」ではなく、「生活圏や雰囲気が全く違う複数の場所」であればあるほど面白い。
そしてそのようなバス停が、天神、博多、小倉などの都心ではなく、より郊外にあればあるほど面白い…というのは個人的な感覚なのでなかなか伝わらないかもしれないが…。
「折尾」「恒見営業所」「赤間営業所」「鳥栖駅前」「杷木」…などなど、IIKを味わえる場所は他にもあるが、いずれも最近は寂しくなってしまっている。
「IIKを味わえなくなった」ということは、すなわち、「路線バスのネットワーク崩壊が進行した」ということを意味しているのかもしれない。
(つづく)
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チラシのオモテ(49)

2009年07月01日 |    ┣ チラシとキロク
(つづき)
1993年(平成5年)4月1日時点、1995年(平成7年)12月1日時点に引き続き、1996年(平成8年)12月1日時点「桜ケ丘第四」バス停の時刻表。
当時の都心方面行きの行先と平日の運行本数をみてみると…
--------------------------------------
「38番」
 空港前、二又瀬、榎田町経由博多駅行き   … 2本

「39番」
 福岡空港前行き                …26本
 空港前、二又瀬、豊二丁目、博多駅経由福岡タワー南口行き…50本

「39B番」
 東平尾公園入口、豊二丁目経由博多駅行き … 17本

「無番」
 月隈ランプ経由天神行き           …16本

合計 …111本
--------------------------------------
となっている。
なお、この時刻表には、月隈団地前を右折して志免役場前に向かう路線は掲載されていないが、今年の春に廃止されるまで途切れることはなかったと思うので、この当時も走っていたと思われる。

そして、現在の都心方面行きの行先と平日の運行本数をみてみると…
--------------------------------------
「38番」
 空港前、二又瀬、榎田町経由博多駅行き … 1本

「1番」
 福岡空港前行き                …4本

「39番」
 空港前、二又瀬、豊二丁目経由博多駅行き…16本
 (快速)空港前、豊二丁目、経由博多駅行き…6本
 空港前、二又瀬、豊二丁目、博多駅経由福岡タワー南口行き…16本
 (快速)空港前、豊二丁目、博多駅経由福岡タワー南口行き…19本

「39B番」
 東平尾公園入口、豊二丁目経由博多駅行き … 6本

「390番」
 月隈ランプ経由天神行き           …22本

合計 …90本
--------------------------------------
となっている。

1996年の時点で「38番」は一日2往復と大幅に減便され、実質免許維持路線となった。
現在でも1日1往復だけ運行されているが、それなりの利用があるからなのか、先日の免許維持路線大量廃止でも受難を免れ、土俵際で持ちこたえている。

糟屋郡南部(志免町、須恵町、宇美町)からバスで福岡空港駅まで行き地下鉄に乗り換えて都心に向かうという新たな流れに対応し、「福岡空港前」を起点とする福岡市中心部まで行かないローカル線「1~5番」が新たに登場し、「39番」の福岡空港止めも「1番」に改称された。
ただ、このローカル線はその後、廃止や統合を繰り返しながら徐々にトーンダウンしており、現時点で、当初の「1~5番」の中でまともに残っているのは「3番」だけという状態である。

「39番」には、2006年春に、大井町、二又瀬を通らない「快速」が新設され、その後増便されている。
同様の路線は、1995年(平成7年)12月1日当時にもあった(当時の「39番」のところに出てくる「空港前、豊二丁目、博多駅経由天神行き」がこれに該当。「39-1番」として運行されていた気もする)。

「39B番」は、今年春の改正で大幅に減便された。

都市高速系統は長らく「無番」だったが、その後「390番」という番号が付いた
番号が付いた当時はかなり増便されたが、現在はその当時のほぼ半分となっている。

この間の変遷をみていると、
・郊外~福岡空港駅
・郊外~福岡市中心部
という二つの需要に、それぞれ単独で応えようと試みたけれど(前者はローカル線「1~5番」、後者は「39B番」や「390番」)、なかなか採算が取れないということがわかり、「郊外~福岡空港駅」「郊外~(福岡空港を通らず)~福岡市中心部」という路線は縮小し、結果的に、この2つの需要に同時に応える「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線(=「39番」)の割合が相対的に高まった、という見方ができるのかもしれない。
そして、その「39番」についても、二又瀬を通らない「快速」を復活させるなどして、都心部までの足としての競争力をなんとか維持しようと努力している、ということなのかもしれない。 

上の「福岡空港駅」を「姪浜駅」に置き換えると、「1-7番」と「507番」で同じ話ができそうである。
(つづく)
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