スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

競輪祭&一般論の問題点

2007-01-28 22:04:15 | 競輪
 競輪祭決勝。大塚選手がSを取りましたが、各選手が思い思いに発走した感じで、隊列が決まるまでやや時間が掛かりました。大塚選手が三ツ石選手を迎え入れてこのラインの前受け。手島選手が3番手で、4番手から岐阜両車。6番手に山崎選手で新田選手は北日本を追走しました。残り3周のバックから山崎選手が上昇。手島選手が併せて出て、伏見選手の位置を奪いにいきました。打鐘前で三ツ石選手が車を引きましたが山崎選手はまだ踏み込みません。北日本の作戦だったかもしれませんが、伏見選手が車を外に浮かせて内が開く形に。ホームで自然と有坂選手が番手に入る形になると手島選手は今度は外から番手戦を挑みました。すると伏見選手が外を再度上昇し、踏み込んだ山崎選手の番手に入りました。ここで手島選手と有坂選手が落車。直後の新田選手は何とか避けましたが山田選手と浜口選手(このふたりは再乗)が巻き込まれ、山崎選手-伏見選手の後ろは新田選手-大塚選手-三ツ石選手と5人での競走に。しかし新田選手は車体故障を起こしていた上に、前とは大きく離れ、直後には大塚選手という状況だったために3着狙い。バックの段階で福島両車の争いが決定的に。車間を少し開けた伏見選手が4コーナーから踏み込み、逃げる山崎選手に迫りましたがわずかに山崎選手が逃げ粘っての優勝となりました。2着に伏見選手で離れた3着が新田選手。優勝した福島の山崎芳仁選手は昨年の高松宮記念杯に続き2度目のGⅠ制覇。グレードレースは昨年10月の京王閣記念以来。さすがに昨年のMVPに選ばれただけのことはあり、楽な位置からの先行であったとはいえ、逃げ切っての優勝は見事で、それに恥じない強さを見せたと思います。伏見選手としてみれば絶好の展開であった筈で、惜しい気もします。ただ北日本は若手先行選手の台頭が著しいために番手を回る競走が多くなっていますが、基本は自力ですので、今日のような展開はむしろよくないのかもしれません。

 ここで本性の定義についての一般論に戻ってみます。これは普通に僕たちが事物の本性がどのようなものであるかということを考えた場合の定義であり、同時に、スピノザ以前の哲学者による本性の定義であるとスピノザがみなしていたものですが、このように、単にそれがなければあるものがあることも考えることもできないときに、それをそのあるものの本性に属すると考える場合には、ある問題点が生じてくることが分かります。なぜなら、もしもそれがなければあるものがあることも考えることもできないものがあるものの本性を構成するならば、逆に考えれば、もしも本性さえあれば、そのあるものはあることも考えることもできるようになるでしょう。したがってこの定義は、それがあればあるものがあることも考えることもできるようになるとき、それがそのあるものの本性を構成する、と置き換えることができるのです。ところが、個々の様態の必然性が神の必然性そのものであるということの必然的結果として、あるいは第一部公理三の強い意味と弱い意味をめぐる考察と同様の別の論証によって、個々の様態は神があればあることも考えることもできるということになっています。したがってこの定義からすれば、事物の本性とは神であるということになってしまうのです。
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