スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

棋王戦&三角形の場合

2007-01-06 23:05:51 | 将棋
 棋王戦挑戦者決定戦第二局。第一局が深浦八段の先手でしたので,佐藤棋聖の先手かと思い込んでいましたが,変則二番勝負なので改めて振駒。結果,佐藤棋聖の先手になりました。初手から▲7六歩△3四歩▲2六歩△9四歩▲2五歩△9五歩までは第一局と同じ。ここで▲7八金だったので△8八角成。ここから▲同銀△2二銀に▲2四歩といったので凄い将棋になりました。△3五角▲2八飛△5七角成▲1五角。対局の少ない土曜の上に面白い展開ということで何人かの棋士が書かれていますが,神崎七段によるとここで△3三桂は最強の応手だったようです。またこの解説だと23手目の▲4八金は佐藤棋聖の工夫でしょう。先手は飛車を取られたものの銀桂香との3枚換ですから戦果をあげたといえると思います。僕がネットに接続したのは昼食休憩中(27手目の▲3三馬の局面)。時間の関係で手順は追えなかったのですが,後手に何か重大な見落としがあってのもので,すぐに終ってしまうのではないかと心配しました。その後の展開は端折りますが,2時の段階では片上五段は先手が優勢と判断され,6時過ぎには広瀬四段は一旦は後手が指しやすくなっていたと判断されていますので,中盤の戦いでは後手が盛り返したといえるのでしょう。ただ,広瀬四段の指摘にもある通り,46手目の△3九飛は問題だったかもしれません。僕がアクセスできたのは7時半頃で,67手目の▲3八銀と引いた局面。ここはすでに先手の勝ちで,仕方のない△同桂成で5八への利きが消えたので,▲7一角~▲8一銀不成の詰めろが厳しく,最後は即詰みに仕留めて佐藤棋聖の勝ち。ということでここも佐藤棋聖が挑戦者になりました。タイトル5連続挑戦は史上初だそうです。森内俊之棋王との五番勝負第一局は来月11日です。
 明日は立川記念決勝。関東3人が別れての並びは,武田-神山の茨城栃木,五十嵐-渡辺-中村の南関東,荒井-山口の西日本に,佐々木-山崎の同期ラインで4分戦。もう1度,武田選手◎と神山選手○に期待して,荒井選手▲と渡辺選手△を絡めてみます。

 これもすでに紹介したことですが,もう一度,第二部定義二意味を,具体的に示してみます。事物Aが三角形,性質Xが内角の和が二直角(180゜)とします。形相的に物体として実在しようと,観念として客観的に実在しようと,三角形が実在する場合には必ず内角の和が二直角になります。したがって三角形(A)は内角の和が二直角であるということ(X)なしにはあること(形相的)も考えること(客観的)もできません。ところが,内角の和が二直角であるという性質,これはその言明の内容からある図形の性質ということになりますが,この性質は三角形の性質だけを肯定することができ,ほかの一切の図形の性質を肯定することはできません。よってこの性質(X)は,三角形(A)がなければあることも考えることもできないのです。つまり,三角形という図形と,ある図形の内角の和が二直角であるという性質とは,一方がなければ他方が,しかしその他方がなければもう一方が、互いにあることも考えることもできないということになります。そしてこういう場合にのみ,内角の和が二直角であるということは三角形の本性に属するとスピノザはいうのです。
コメント
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