昨晩の第26回マイルグランプリ。
早い段階で前に出たワークアンドラブの逃げ。この後ろはごった返していましたが,2番手はダノングッドとロイヤルパンプの2頭となり,4番手にゴーディー,グレンツェント,ジョーストリクトリの3頭。7番手にソッサスブレイ。8番手はアンサンブルライフとリッカルドとフォーハンドレッド。11番手以降はトロヴァオ,サブノジュニア,リアライズリンクス,ノンコノユメという順になりこの14頭は一団。2馬身差でサブノクロヒョウとマインシャッツが後方を追走。前半の800mは49秒7のミドルペース。
3コーナーを回ると逃げたワークアンドラブが2番手以下との差を広げにかかり,一時的に2馬身ほどのリード。追い上げてきたのはグレンツェントでこれが単独の2番手に。前にいって粘っていたロイヤルパンプと中団から追い上げてきたリッカルドの2頭が続きましたが,前の2頭とは手応えに差がありすぎました。グレンツェントは楽な手応えに見えたので,あっさりとワークアンドラブを差すのではないかと思ったのですが,直線に入って追い出されても意外なほど伸びがなく,むしろまた差を広げたワークアンドラブが鋭く逃げ切って優勝。後方から馬群を捌き最後は大外からノンコノユメが他とは一線を画す末脚で伸びてきたものの前半の位置が悪すぎたため届かず,グレンツェントが1馬身半差で2着。ノンコノユメがクビ差で3着。
優勝したワークアンドラブは前走のこのレースのトライアルから連勝。南関東重賞は初制覇。JRAでデビューし北海道を経て南関東に転入してきた馬ですが,転入2戦目の2000m戦を6馬身差で勝ったこともあり,その後は長めの距離を中心に使われていました。前走が転入後は初の1600m戦で,ここも連勝なのですから,本質的にはこのくらいの距離が向くということでしょう。ただし楽なペースで逃げることができての勝利ですから,着順や着差通りの能力差があると考えるのは危険かもしれません。母のふたつ下の全妹の産駒に2015年の佐賀記念とマーチステークスを勝っている現役のマイネルクロップ。
騎乗した大井の笹川翼騎手は昨年の黒潮盃以来となる南関東重賞6勝目。マイルグランプリは初勝利。管理している大井の荒山勝徳調教師は南関東重賞22勝目。第19回以来7年ぶりのマイルグランプリ2勝目。
なぜ月と地球との間の正確な距離を知っている場合でも,月は現にあるのよりもずっと近くに存在しているかのように表象されるのでしょうか。その理由は,ひとつは第二部定理三三にあるように,混乱した観念idea inadaequataといってもそれは積極的に虚偽falsitasの形相formaを構成しているわけではないということであり,もうひとつは第四部定理一にいわれているように,誤った観念idea falsaすなわち混乱した観念にも積極的なものが含まれているからなのです。すなわち月の表象像imagoは,僕たちと月との間にある距離を正確に表現するexprimere観念ではありませんが,月が僕たちの身体corpusを刺激するafficere限りで,あるいは同じことですが,僕たちの身体が月の光によって刺激されるaffici限りで,月の本性naturaを含んでいる観念なのです。このために僕たちは月と地球との間の正確な距離を知っているかいないかとは関係なく月を表象するimaginari,どちらの場合であっても同じように表象するのです、そしてそのゆえに,もし月の表象像が,月と地球との間の正確な距離を表現する観念ではないということを同時に知っていれば,第二部定理一七備考でいわれているように,このような仕方で月を表象することは,人間の欠点であるどころか長所であるといえるのです。
このようにして,第二部定理三三と第二部定理三五と第四部定理一の間にはある関係があります。ですから僕たちが虚偽を虚偽として認識している限りでは,いい換えれば僕たちが誤謬errorに陥っていない限りでは,混乱した観念を肯定する意志作用volitioが,十全な観念を肯定する意志作用と同じだけの力potentiaを持つとしても,不条理ではありません。ですから第二部定理四九備考でいわれているように,意志作用というのは僕たちの思惟する力を超越するものではありません。他面からいえば,僕たちが何かを混乱して認識することがあったとしても,それは思惟する力であるといって構わないということになります。
虚偽と誤謬の相違というのは,虚偽を虚偽であると認識しているかいないかという点にありました。よって第二部定理三五にあるように,誤謬にはある認識cognitioの欠乏privatioがあることになります。最後に,この欠乏というのが何を意味するかについて注意を加えておきます。
早い段階で前に出たワークアンドラブの逃げ。この後ろはごった返していましたが,2番手はダノングッドとロイヤルパンプの2頭となり,4番手にゴーディー,グレンツェント,ジョーストリクトリの3頭。7番手にソッサスブレイ。8番手はアンサンブルライフとリッカルドとフォーハンドレッド。11番手以降はトロヴァオ,サブノジュニア,リアライズリンクス,ノンコノユメという順になりこの14頭は一団。2馬身差でサブノクロヒョウとマインシャッツが後方を追走。前半の800mは49秒7のミドルペース。
3コーナーを回ると逃げたワークアンドラブが2番手以下との差を広げにかかり,一時的に2馬身ほどのリード。追い上げてきたのはグレンツェントでこれが単独の2番手に。前にいって粘っていたロイヤルパンプと中団から追い上げてきたリッカルドの2頭が続きましたが,前の2頭とは手応えに差がありすぎました。グレンツェントは楽な手応えに見えたので,あっさりとワークアンドラブを差すのではないかと思ったのですが,直線に入って追い出されても意外なほど伸びがなく,むしろまた差を広げたワークアンドラブが鋭く逃げ切って優勝。後方から馬群を捌き最後は大外からノンコノユメが他とは一線を画す末脚で伸びてきたものの前半の位置が悪すぎたため届かず,グレンツェントが1馬身半差で2着。ノンコノユメがクビ差で3着。
優勝したワークアンドラブは前走のこのレースのトライアルから連勝。南関東重賞は初制覇。JRAでデビューし北海道を経て南関東に転入してきた馬ですが,転入2戦目の2000m戦を6馬身差で勝ったこともあり,その後は長めの距離を中心に使われていました。前走が転入後は初の1600m戦で,ここも連勝なのですから,本質的にはこのくらいの距離が向くということでしょう。ただし楽なペースで逃げることができての勝利ですから,着順や着差通りの能力差があると考えるのは危険かもしれません。母のふたつ下の全妹の産駒に2015年の佐賀記念とマーチステークスを勝っている現役のマイネルクロップ。
騎乗した大井の笹川翼騎手は昨年の黒潮盃以来となる南関東重賞6勝目。マイルグランプリは初勝利。管理している大井の荒山勝徳調教師は南関東重賞22勝目。第19回以来7年ぶりのマイルグランプリ2勝目。
なぜ月と地球との間の正確な距離を知っている場合でも,月は現にあるのよりもずっと近くに存在しているかのように表象されるのでしょうか。その理由は,ひとつは第二部定理三三にあるように,混乱した観念idea inadaequataといってもそれは積極的に虚偽falsitasの形相formaを構成しているわけではないということであり,もうひとつは第四部定理一にいわれているように,誤った観念idea falsaすなわち混乱した観念にも積極的なものが含まれているからなのです。すなわち月の表象像imagoは,僕たちと月との間にある距離を正確に表現するexprimere観念ではありませんが,月が僕たちの身体corpusを刺激するafficere限りで,あるいは同じことですが,僕たちの身体が月の光によって刺激されるaffici限りで,月の本性naturaを含んでいる観念なのです。このために僕たちは月と地球との間の正確な距離を知っているかいないかとは関係なく月を表象するimaginari,どちらの場合であっても同じように表象するのです、そしてそのゆえに,もし月の表象像が,月と地球との間の正確な距離を表現する観念ではないということを同時に知っていれば,第二部定理一七備考でいわれているように,このような仕方で月を表象することは,人間の欠点であるどころか長所であるといえるのです。
このようにして,第二部定理三三と第二部定理三五と第四部定理一の間にはある関係があります。ですから僕たちが虚偽を虚偽として認識している限りでは,いい換えれば僕たちが誤謬errorに陥っていない限りでは,混乱した観念を肯定する意志作用volitioが,十全な観念を肯定する意志作用と同じだけの力potentiaを持つとしても,不条理ではありません。ですから第二部定理四九備考でいわれているように,意志作用というのは僕たちの思惟する力を超越するものではありません。他面からいえば,僕たちが何かを混乱して認識することがあったとしても,それは思惟する力であるといって構わないということになります。
虚偽と誤謬の相違というのは,虚偽を虚偽であると認識しているかいないかという点にありました。よって第二部定理三五にあるように,誤謬にはある認識cognitioの欠乏privatioがあることになります。最後に,この欠乏というのが何を意味するかについて注意を加えておきます。