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減塩について

2011年10月14日 | 脳卒中
前回の利尿剤の件で、どういう人が減塩が有効かについて質問を受けました。

たしかに我々日本人は1日平均12g以上と、かなり塩分を多めをとっているという統計があります。
しかし皆が減塩で血圧が下がるわけではないのです。
高血圧の3~4割の方は食塩のとりすぎで血圧が上昇し、減塩で血圧が低下する「食塩感受性高血圧」で、残りの6~7割は食塩を減らしても血圧変化の少ない「食塩非感受性高血圧」とされています。
この体質は遺伝するとされており、遺伝子多型も報告されています。

「食塩感受性高血圧」の方は夜間高血圧や心臓肥大、腎臓障害が起きやすく、心臓や血管系の病気の発生率が食塩非感受性高血圧の2倍あると報告されています。

以下に該当する方は「食塩感受性高血圧」の可能性が高いと言われています。

1)減塩で血圧が低下した、または塩分を多くとった時に血圧が上昇した
2)夜間高血圧がある
3)蛋白尿がある
4)利尿剤が著効した
5)ご高齢の方、糖尿病や肥満のある方、腎機能障害がある方

参考になさってください。
コメント (5)
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