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心原性脳塞栓症の予防薬:その1 ワルファリン モニタリング

2012年09月19日 | 脳梗塞
ワルファリンの続きです。
ワルファリンは心臓からの脳梗塞(心原性脳塞栓症)の予防に大変有効性が高いとされています。

しかし同じ量を内服しても人によって効果の程度が違います。
またワルファリンは食事や他の薬剤などにも影響されます。ですから、「納豆は食べないように!」と指導されます。
このように個人差や食事などによってその効き具合が変化してしまうのがワルファリンの最大の難点です。効果が足りなければ脳梗塞予防効果はありませんし、効きすぎると出血合併症が起きてしまうからです。

従ってワルファリンを内服する場合には定期的に採血を行って、どのぐらい効いているかをチェックする必要があります。
具体的にはプロトロンビン時間、しかも最近では試薬による誤差を補正した値である国際標準比「INR(International Normalized Ratio)」で評価されます。

INRの適正値は2.0から3.0の間とされています。高齢の方では1.6から2.6と少し控えめな値での管理が推奨されています。
このため毎回採血を受けないといけないのですが、個人個人のその時々の状態を把握し、微調整を行えば、大変効果が高く有用な薬と言えます。
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