2016年9月12日 鹿児島県
旧鹿児島紡績所技術館 重要文化財・世界遺産
鹿児島県鹿児島市吉野町
1867年(慶応3年)、洋式紡績工場の技術者宿舎として建てられ、通称異人館と呼ばれた。薩摩藩最後の藩主、12代島津忠義がイギリスから紡績機械を輸入して日本初の洋式紡績所を設け、技術指導を受けるために招いたイギリス人技師ら7名の宿舎として建設されました。当時の鹿児島には初めての2階建て洋館で、技師の帰国後に勃発した西南戦争の際では傷病者の救護施設にも使われますが1897年(明治30年)に閉鎖されました。洋風和モダン!イギリスで設計され、日本の寸尺の技術で建てられた。当時の日本には無い多面形のポーチは八角形の半分が表に出され、4面にはバルコニー、窓は全て透明のガラスが張られています。周囲は回廊となっており、内装も豪華で天井や内壁にもクロスが張られ、お洒落な照明器具が設置されています。外壁には白いペンキが塗られ、開口部はアーチ型が採用されていますが、屋根の小屋組は全て尺貫法の寸法が用いられ、洋風ながらもどことなく和のたたずまいを感じさせてくれます。
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