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アフターガーデニング愛好家ミセスサニーの、花飾りブログ

カワラマツバで染める

2009年10月30日 | 草木染

草木の色の不思議を見たくて、残暑の河原で掘ったカワラマツバの根を干しておきました。アカネほどではありませんが、根はほんのり赤いのです。期待が高まります。

お湯につけて一晩置き水を入れ替えて火にかけました。

 

一番液を水きりネットで漉したところ(赤く見えるけれど、毛糸を浸すと赤は残らずに、茶色かかった色に染まりました)

 

2番液。1リットルに5ccの酢を加えてから弱く加熱30分して漉しました。不織布には黄色がつきます。液は赤いけれど、毛糸を浸すと茶色っぽくなりました。後からミョウバン媒染しました。

 

3番液も酢を入れて煮出しました。赤が残らなくて悔しいので、漉した染液を2日寝かせ、毛糸は先にミョウバンで処理しておきました。すると前より澄んだ色に染まりました。

 

けれどまだ赤色が出ません。せっかく掘ったカワラマツバ、何とか液の色が定着しないものか、本を読みながらできそうな方法を考えて、灰汁で先に媒染してみることにしました。ワラビのアク抜きのためにもらった灰(たぶん藁の灰)があったからです。染めに使われる椿の灰とは違いますが、似た効果があるかも・・・・と素人考えしました。チャレンジあるのみ。

灰にお湯を注いで一晩置き、

 

上澄みだけを鍋に入れ、湿らせた毛糸を入れて先に媒染。

その毛糸を煮出した4番液に入れて過熱15分。冷めるまで置いて

引き上げてから、すぐまた灰汁につけて放置・・・・すると今までよりも赤みのある色が毛糸に付いてきました!始めから灰汁で先に媒染すればよかったかも~

味を占めて、染め液と灰汁の作業を、何度も繰り返して(たぶん7回くらい)、どんどん濃い色になりました。

 

夕焼け空が珍しく真っ赤(10/24)。毛糸はこんな茜色にはなりませんでした。合成染料がなかった時代、着る物の色を選ぶことは贅沢だったことだろうなどと思いながら眺めました。

 

左からもとの白・・・・1番液(酢を加えていない染め液、無媒染)・・・・2番液(酢を加えて煮出し・・・・あとからミョウバン媒染)・・・・3番液(酢を加えて煮出し、ミョウバンで先に媒染)・・・・4番液(酢を加えて煮出し、灰汁で先媒染することを繰り返したもの)

不思議で奥深い草木染、ただただ色が面白くて実験感覚で続けています。いつの間にか信じられない面倒そうなことまでしてしまいました。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
灰汁 (くらちゃん)
2009-10-30 06:18:45
灰汁を使っても色キレイですね。
1かせづついつも染められてるのかしら。グラデーションのセーターがそろそろ出来そうですね、
灰汁といえばこんにゃくの凝固材に昔は使っていたそうですよ。母はゴマの殻の灰汁をいつも作っています。
返信する
Unknown (立山の麓から)
2009-10-30 16:03:15
こんにちは。
なんでも(失礼!)染めてみるチャンレジ精神に感心します。
カワラマツバを染める材料に使うなんて、無学の私は驚きです。
仕上がりは、なかなか良いなと思いますが。
茜色に染まる材料なんて何でしょうかね。

夜明けの恩原湖・・・素敵な風景ですね。
返信する
Unknown (エフ・エム)
2009-10-30 16:26:53
もとはカワラマツバなのに、染め方によってずいぶん色が変わるのですね。草木染めは奥が深いのでしょうね。
同じようにしたら、同じような色に再現できるのでしょうか。
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ありがとです (ルシフェル陽子)
2009-10-30 18:49:21
コメントありがとうございました。
ほんとに嵐のような一ヶ月でした。
でも、良いこともあったんですよ。

いつもブログに四コマをのせてくれてる小魔女が、
このたび漫画家デビューすることになりました。
たぶん来月号の「漫画クラブオリジナル」
に載ると思います。

ペンネームは「くらとり」です。
コンビにでも売ってると思うので、
立ち読みなどしてくださいませ。

ブログとは関係ないことを長々とすみません。
いつもきれいな写真心が癒されます。
また遊びに来ますね。
返信する
くらちゃんへ (ミセスサニー)
2009-10-30 20:13:19
椿灰汁がいいそうですが、
化学的な意味があるのでしょうね。

それにしても、ゴマの灰汁とは、
とても興味深く感じました。
まさに生活の知恵、上手に使い回すのですね。
そういうことが失われていくのは悲しいです。
また教えてくださいませ。

毛糸は一かせなんて量ではなく、
一玉の1/3くらいなので、ちょっぴりです^^;
返信する
立山の麓さま (ミセスサニー)
2009-10-30 20:18:40
染めることまで考えるとまた
楽しみも倍増ですよ~いかがですか?
カワラマツバ、そちらにもありますか?
アカネ科ということで興味をもちました。
根を掘ってみると赤みがさしているので
ちょっと驚きです。
アカネの根は本当に濃い朱色なので
まさに茜色になります。

自然の広々した風景は癒されますね!
返信する
エフ・エムさま (ミセスサニー)
2009-10-30 20:24:10
量が同じでも、植物の状態が違うので、
全く同じ色にはならないのだと思います。
化学染料と違うところですね。

初歩的な自然の知恵を試しています、
いつまで続くでしょうか。
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ルシフェル陽子さま (ミセスサニー)
2009-10-30 20:29:26
こんばんは。
「くらとり」ですか
おめでとう!

ルシフェル陽子調の語り
時々読みたくなります。
返信する
凄い!! (えんじぇる)
2009-10-30 20:50:12
ホントに凄いです!!
やさしい色合いですね。
今まで数々の草木染めをされてるので豊富な探究心が実りましたね。
綺麗に発色してくれるとほんとにワクワクします。

こうしてネットで見せて頂くと手軽に草木染めしたいと思います。
これからも続けて発信して欲しいです。
夕焼けも、恩原湖の自然の風景も素晴らしいです。
見せて頂き有難うございます。
返信する
素敵な色 (ミント)
2009-10-30 22:11:11
サニーさん、色々試されたんですね~
アカネ系は何度でも色が出るのですぐに捨てずに時間がないときはまた乾燥させておくと良いですよ。
最初は黄色の色素が出ますよね、だんだんに澄んだ赤系の色が出てきてどの色もほんとにきれいです。
ふんわり優しくて素敵なグラデーションですね。

私はまだ藁灰の灰汁を試した事はないんです。いつも裏のかまどの雑木の灰汁を使います。

庭仕事、早く冬支度を終えて休みにゆっくり染めたいのですがまだ何も冬越しの準備できていません^^;
霜が降りるとフレッシュで使えるものが何もなくなってしまいます・・。

去年私も西洋カワラマツバで染めたはずだけどどこにしまったのか・・・思い出せません・・。悲しい。

今度は何に挑戦されるのでしょうか。
返信する
えんじぇるさま (ミセスサニー)
2009-10-30 23:25:01
えんじぇるさん、
探究心いつまで続くか・・・・
何しろ、作るものがないですからね。
本当に、ただただ
色の魔術に引き込まれています。

おかげで庭のほうにさっぱり力が入ってません(言い訳~)
返信する
ミントさま (ミセスサニー)
2009-10-30 23:32:25
ミントさんのおかげで、カワラマツバに出会えました!
どこにでもあるものから色が出ることが
私にとって大きな魅力です。

何回も染め液を取ると
どんどん色が変わってくることや、
媒染によって変化すること、
そして今回初めて灰を使ったことなど・・・
進化しました。ぜひまた助言してください。

庭の方は手抜き放題で困ったものです。
冬頑張ることにします(ホンマカイナ)
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