旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

写真愛好家の裾野が広がっているのではないでしょうか?(中編)

2015-03-09 17:55:25 | 老人のつぶやき

美瑛で撮影していても、このことは痛切に感じます。

今回、白金模範牧場で撮影中、旭川ナンバーの車が止まり、降りてきたのは年配の
男性で、「今日はきれいに山が見えていますね~」などと私に話しかけながら、
手持ち一眼レフカメラでパチパチと撮影されました。そこへまた別の地元ナンバーの
車が来て、やはり同年代の男性が同じように写真を撮って、先に来ていた方(写真仲間、
あるいは単なる顔見知りのレベルか?)と二言三言言葉を交わして情報交換?をしたあと、
三々五々去っていきました。私はというと、その近くで相も変わらず三脚を立てて、昔スタイルで
撮影していたのです。

地元のお気楽(アナログ感覚からみての)写真家の方々が本当に増えました。フィルム時代には
地元の熱心な写真好きな方とたまにご一緒することはあっても、こんなしばしばではありません。
特に土日ともなると、旭川はもちろん、札幌、帯広ナンバーの車が丘を駆け巡り、観光客に混じって
写真を撮りまくるので、季節を問わず、誰かしら写真を写している人に出くわすといった印象です。
「美瑛」という地名が浅く広く知れ渡ったことももちろんあるでしょうが、いや~写真を撮る
地元民が増えたよなあ!というのが私の実感なのです。

デジタルとはいえ、写真は探求すればするほど奥深い世界があることには変わりなく、
深みにはまると底なし沼が待っているかもしれません。また、プロやそれに近い方々が手の届かない
高みにいて、アマチュアが一足飛びに肩を並べられるようになったわけでもありません。
しかし、ともかく門戸は確実に広くなったみたいです。デジタルがその扉を開いたとも言えます。
とにかく最初にそれなりの機材をそろえれば、あとの維持費(経費)がそれほど必要ないのが
大きいですよね。現像代を気にすることなく、パチパチと撮りまくれば、カメラの性能が技術を
補ってくれるので、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる! (誰ですか、私を指差しているのは)


その前、九州でもこんなことがありました。

まだ暗いうちから草千里で撮影していた時です。3、40代の黒いコート姿の女性(実は暗くて
よくわからなかったんだけど)が近づいてきて、「隣よろしいかしら?」と私の横に三脚を立てて
撮影を始めました。「もっと早く来たかったんだけど、寒くて…」などとボヤいてはりました。
私同様、九州人は寒さに弱いとみえ、加えて、阿蘇山岳道路の凍結をかなり警戒しているようでした。
私はたまたまスノータイヤでしたけど、これ夏タイヤのままだったら、やはり登るのをためらったことでしょう。

それから1時間くらい一緒に写してから、彼女は撤収しました。朝焼け、ご来光はこれからですし、
星を撮っていたようでなく、一体彼女は何を狙っていたのか? たぶん「赤熱現象」という噴火の瞬間を
写していたんだと気づいたのはあとからで、それを意識していたわけではない私の記録媒体にも、
それらしいのがいくつか写り込んでいました。この撮影中に噴火口がフラッシュを焚いたように光ったのは、
車のヘッドライトが当たっかなにかだと思っていて、「またボツ写真や」とあきらめていたんですわ。
直接確認したわけではないけど、彼女は仕事先への出勤前に早起きして、時間ギリギリまで
撮影していたようなんですね。

それからしばらくして、入れ替わるようにやってきたのが地元テレビ局のカメラマンでした。
その節は熊本県民の皆さま、ご迷惑をおかけしました。寒さ除けのバラクラバのようなもので
顔を覆っていて、昼飯時、画面上にほとんど素顔をさらさなかったのがせめてもの救いでした。

(つづく)








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