旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

相部屋で旅する男(前編)

2015-03-01 17:35:30 | 旅鴉の唄

これまでは、ユースホステル、あるいはユース形式の安宿(=とほ宿など)の相部屋に宿泊して
旅行することが多かった私ですが、新年度よりスタイルを大きく変えようとして、模索中なのです。
そのあたりのお話を長々としてみましょう。


最近では+1000円くらいの料金で個室にも対応していますが、ユースは男女別相部屋が基本。
相部屋で他人と泊まり合わせて、集団生活することが苦でなければ値段が安いのが一番の魅力で、
付加価値として、宿主や宿泊者から穴場やグルメなどの耳寄りな情報を得られることもあります。
前回無職の時には、8割くらいはユース(あるいはユース形式の宿)に宿泊して旅を続けました。

それを今回はさらに宿泊費を抑えるために、車中泊中心の旅に切り替えようとしているのです。
今、素泊まり料金っていくらくらいが相場なのか? 安いところで3000円前後、ビジネスホテルの個室で
5000円~7000円くらい、温泉旅館だと1万円前後? 元々高級な宿泊先にはあまり縁がないので
よくわかりません。その費用が自分の車で寝ることでほぼ丸々浮くわけですから、長い旅になればなるほど
経費に大きな差がついてくるのは明白です。もっとも「タダほど高いものはない」との昔からのことわざ通り、
その分デメリットがまったくないわけではありませんが、ここではその話は割愛します。

さらに車中泊することで生まれるメリットは、これまで以上にわがままなスタイルで行動できるって
ことです。写真撮影中心の旅になると、早朝、夕方(夕飯時)、あるいは深夜など、「異常な時間帯」に
活動することが多くなり、宿の時間スケジュールに縛られるのがつらい場合があります。
特にユースなどの相部屋では基本集団生活なので、自分だけが大きくかけ離れた時間帯に
行動することは人様の迷惑にもなり、できるだけ慎まねばなりません。

なので写真撮影中心の旅行なら、なおさら車中泊するメリットは大きく一見いいことづくめ、でも、はたして
「それって旅なの?」という素朴な疑問が、昔スタイルが染み付いている私のような古株にはあるわけです。
では「旅ってそもそも何?」って定義もよくわからず、人とのふれあいが多いことが=いい旅かというと
それがすべてでないようにも思えます。要は人それぞれの旅行スタイルがあって然りなのでしょうが、
今、自分のスタイルを変えようとしている私は、あれこれブチブチ考えてしまうわけですね。


11月の北海道と1月の九州は、まさに新スタイルの旅を実践して試したものとなりました。
11月は「山荘ゆずりは」、1月は霧島の安温泉宿での三泊以外すべて車中泊でした。
特に1月は、「費用を安く抑える」意識をこれまで以上に高め、無駄遣いを極力なくして、
経費削減に成功しました。定期収入が無くなった今、この姿勢を続けられないようでは、
旅行寿命が縮まるのを避けられないので、必然そうしなければならない懐事情ですから
致し方ない部分があります。どこまでが許容範囲なのか、これからカットアンドトライして、
微調整するつもりですし、仙人の修行のような鍛錬だけを求めても息が詰まって長続きせず、
ある程度費用度外視で「羽目を外す」特異日も必要になるでしょう。



1月の旅で新しいスタイルを築きつつあったのに、次の2月の北海道は旧スタイルに
戻すことになったのです。(つづく)




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