10月23日(月) 曇り時々雨
予報は朝になって「くもり夕方から晴れ」に修正され、どうやら天気回復は
遅れ気味みたいで、本日も時折バラバラっと雨が落ちてくる不安定さ、
しかし降り出すとよく降るなあ。
唯一収穫は大きな(太い)虹が見えたこと。丘の上を走行中気がついて、
慌てて車を停車してちょっとだけ撮影できた。虹は一瞬で消えてしまうことが
多いので、ロケーションのいい場所へ移動して…なんて、悠長なこと
やってられないのだ。
手前に菜の花の残骸を入れて、にわか作りで構図を工夫してはみたが、
まず間違いなくボツテイクだと思う。
そのまま望岳台まで走り待機するも、冷たい雨が降ったりやんだりで、
行動再開は明日に持ち越しとなった。
夕方ようやく雨が上がり、その後徐々に回復、未明にはピーカンとなり、
満天の星空が見えた。放射冷却で冷え込んだ車内の温度が3.3℃、
駐車場がアイスリンクのように凍り付いていた。
10月22日(日) 雨時々曇り
寒い! 未明まで断続的に降った雨は、よくぞ雪に変わらなかったと
思えるほど冷え込んで、最低気温は平地でも1℃台だったと思われる。
時折晴れ間が広がる時間帯があるので、かえってそれが恨めしいのだが、
明日以降の天候回復を期待しつつ、今しばらく耐え忍ぶしかあるまい。
東川町の笹一で「塩野菜ラーメン+ミニチャーハンセット・1250円」。
こんなに寒い日は腹の底から温まる汁物に限るなあ。
その後図書館にこもり、残忍でグロい描写たっぷりなミステリを読み耽り、
心底冷え切ってしまった…逆戻り。
谷村新司、財津一郎 、もんたよしのりさんら、我々世代に馴染み深い
方々の訃報が次々届いて驚かされた。
谷村さんは、歌い手としても偉大な方だが、深夜放送のDJとしての
イメージが私には強く、「くずれパンダの女性立ち入り禁止コーナー」
等々を、真夜中一心不乱に聞いたものだ。
財津さんは、アニメ「ピュンピュン丸」の主題歌が印象に残っている。
♪ アリャランコリャラン おへそのネジが こりゃまたビックリひんまがる~
キビシイ~!!
もんたさんには、以前この欄で紹介したように直接お会いしたことがあり、
声をかけていただいた。芸能関係者と話す機会などまったくなかった私には、
これはとても印象深い出来事だったのだ。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
10月21日(土) 曇り時々晴れところにより雨
真夜中、中途半端に目覚めてしまったのでそのまま長距離移動、未明にオンネトーに
到着した。霧雨状態ですぐに天気が回復しそうになく、以前車中泊した🅿に行って
小休憩しようとしたら、そこには「車中泊禁止」の札が立っていた。近年、写真愛好家、
車中泊組が急増し、マナーの悪い輩も多くなっているのが原因なのかもしれない。
夜明け近くなり、現場へ向かうも、山はガスっていて、とても撮影できる状況でなく、
ここでもしばらく車内で待機した。
すると、徐々に霧が晴れてきたので、苦し紛れにガスの流れと紅葉(の名残)の
取り合わせを少し写してみた。何もせずにスゴスゴ撤退するよりはよかろう。
道東方面は予報も良く、このまま晴れて、夕方強い西日が当たれば、完全にピークが
過ぎているとはいえ紅葉を利用して、それなりに雰囲気ある写真を写せそうな気もした。
しかし結局、「帰りたい」気持ちのほうが勝り、立ち去ることに決めた。もう一週間
早ければ紅葉がきれいで、そうすると結果は逆だったかもしれないが、その代わり人出も
半端なく多くて、今の私に、そのような盛況の中で、写真撮影できる気力が備わって
いるかどうかは疑わしい。
十勝側にいたほうが天気がいいのはわかっていたが、そうすると今度は、望岳台の雪の
状況が気になってきて、結果、たった一日で日本海側に逆戻りとなった。蝙蝠のように
どっちつかずであっちフラフラ、こっちフラフラ、こんなんじゃ腰を据えて、写真撮影
できるはずがない。
だが、後から聞いた話では、十勝方面のナキウサギ撮影ポイントは、野良猫出没で
ほとんど壊滅状態だということだ。結果的には、十勝側に長居しても(動物写真的な)
成果は得られなかった可能性が高そうだが、それを自身の目で確かめていないので
何とも言えない。
(追記:のち、野良猫は無事捕獲されたと聞いた。このあたり、すべて聞いた話なので
どこまで信用していい情報なのかやや疑わしい。そもそも野良猫の存在自体フェイクな
可能性もあるし… 真否はともかく、ナキウサギへの被害が最小限だったことを祈りたい)
層雲峡付近では弱い雪がチラついていて、温泉街のすぐ上の木々が雪化粧していた。
11月中旬並みの寒さとなり、この日、旭川で初雪を観測した。
昼過ぎにみどり鮨へ連絡すると、今夜のお持ち帰りの予約OKとなった。
開店時間の17:00に来店する手はずなのだが、この時期この時刻はすでに薄暗く、
車内でもすることがなくなってきて間が持たず、それでもどうにかこうにか時間をつぶし、
16:50店に飛び込むと、「5時に合わせてました、これから用意します!」との
お返事で、店内で待たせてもらうことにした。フライングしたこちらに非があるのだから
まったく問題なく、むしろ、早い時間から作り置きされているよりもなんぼか気持ち
良かった。
10分程度で出来上がった「特上生ちらし」は、夏とお値段据え置きの2000円だった。
今回すでに、日帰り入浴料金が高くなっていた施設があったので、少し心配していたのだ。
車内でふたを開けようとして驚いたのは、ふたがまともに閉まってなくて、ほとんど
宙に浮いたような状態で、無理やりセロハンテープでとめられていたことだ。写真から、
容器からはみ出しながらてんこ盛りに盛り付けられている様子が伝わるだろうか??
「急がなくていいですよ」とお伝えしたのだが、結果的に急がしてしまったから
こんな山盛りになったのか、それとも、引き取りに来たのが、180cmを越える
大男なのに驚いて、これは半端な盛り付けでは納得してもらえないと、頼んでいないのに
「大盛り」にしてくれたのだろうか? シャリ、海鮮の具材とも、前回の1.2倍~1.3倍は
あったと思われる。
ただし中身は、握り寿司のネタにはなりにくい「端っこ」だったり、「半端もの」
などの「端材」がふんだんに使われていたように思える。たとえば、玉子焼き
(大葉の下になっていて見えないが)は端っこの切り落としの太い部分だし、
手前右端のシャコは最初から半分に切れてしまっている。
悪く言えば廃棄部分をうまく活用されてしまった気もしないではないが、私としては
もちろんまったく気にはならず、このダイナミックな盛り付けに勝るものはなし。
たっぷり堪能させていただいた。
10月20日(金) 雨
元々の予報は「曇りのち雨」だったのが、朝になって「雨」に変わっていた。
夜間雨は上がっていたのに、未明から早々に降り始めるという悪いパターンに
はまっているようだ。
太平洋側もけっこう降っているようで、しかしすぐに回復するのか明日は晴れ
マークだ。ほんまかいなと疑いつつ、この機を逃すとまたもズルズルとこちら側に
腰を落ち着けてしまいそうなので、思い切って三国峠を越えて、太平洋側へ
長距離移動した。
層雲峡界隈の紅葉、ピークは過ぎつつあるようだがなかなかに美しい。
10月に入り、急に気温が低下したのが功を奏したのだろうか?
さすがに三国峠付近の木々は、葉の多くをすでに落としてしまっていた。
代わって、カラマツの黄葉がすでにピークを迎えつつあった。
士別町のじろう食堂で「大ぶりザンギ定食・840円」。
生産者還元用ポテトチップス・のり塩味。
十勝周辺でしか手に入らない品々などもあるし、こちら側へもやって来たいのは
やまやまなんやけど、距離があって時間がかかるから大変なんよ。
10月19日(木) 雨時々曇り
結局、このあと数日悪天続き、予報のいい十勝側へ行ってみたりとやや
慌しい導入部になってしまったが、こちら側にいる際には、静養を兼ね、
外出に適さない天候をいいことに、数日で一気に読んでしまったのがこの本だ。
風邪薬が効いたのと、暖かい図書館へ入り浸ったことで、最悪だった体調は
どうにか持ち直したようだ。
「殺戮にいたる病/我孫子武丸著」を選んだのは、新刊本コーナーにあったのが
たまたま目について、「推理小説みたいだから」と思い、読んでみようかとなった
のがきっかけで、初版発行は1992年と30年ほど前に遡り、今回新装版で
文庫本化、再出版されたものらしい。30年前といえば、バブル期、あるいは、
それが弾けた直後くらいの時期で、作中には、「酔客がタクシーを拾えない」
「景気がいい」等々の記述があるなど、今では考えられないくらい世の中が
盛況だったことが伺える一方で、携帯、パソコン(ネットやSNS)、あるいは
防犯カメラなどは一切登場せず、ビデオ規格はアナログの8mmと、バブル期
ってついこの前だったような気がするのに、現在とはずいぶん暮らしぶりが
違うことを痛感させられたし、それを踏まえた時代背景を考慮しつつ読み進め
なければとも思った。
いきなり「エピローグ」、犯人逮捕の場面から始まるこの物語は、推理小説
というよりはサスペンス小説、「刑事コロンボ」みたいな倒叙ジャンルの
感覚で楽しむべき作品なのかもなと、最初は気軽に読み始めた。しかし、
進むにつれ殺人シーンがいよいよエスカレートし、しかもあまりにグロくて、
さすがに読むのを止そうかと途中何度か挫折しかけた。それでも我慢して
読み進めると、最終盤緊迫度が急上昇、土壇場でどんでん返しが待っていた。
そこまで持ちこたえられる方々だけが面白さを味わえる、マニアックな一品。
ナキウサギ撮影現場、今期初めて積雪となったようだ。しばらくは私一人きりで、
のち茨城県のKさんが加わった。数日滞在しているKさんによると、無積雪だった
数日前までは貯蓄場へ忙しく冬場のエサとなる草木を運んでいたようだが、
景色が一変した今日の午前中は、ほとんど出没しなかったとのことだ。
結局、待機中数回顔を出しただけですぐに引っ込んでしまった。雪が積もると
ほとんど出なくなる、まあそういうことなのだろう。
もう一段下では岡山のAさん、函館のT夫妻らがスタンバっていて、再会の
御挨拶。「明日また現場で!」と別れたが、それは叶わなかった。
夕方5時の予報では、明日「曇りのち雨」から「雨」に変わっていて、それでも
夕方から宵のうちは雲も少なく星空がきれいで、朝のうちくらいはもつのでは?
と期待を抱かせるも、夜半急に風が強まり、しばらくすると小雨が降り始めた。
結局その後も雨が断続的に降り、風はますます強まり、セッションはお流れとなった。
「撮影場所を変える」と旅立ったAさんとは数日後の再会を約束しつつ、
残された私は、これ幸いに、まずは体調を立て直すのが先決だろう。
10月18日(水) 曇り時々晴れ
予報では晴れだったのに、午前中は雲が多く、山もガスっているようなので、
食材などの買い出しを先に済ませ、お昼過ぎに望岳台へ到着した。それまで
十勝連峰にはほとんどなかったという積雪は、昨日の雨が山上部では雪に変わり、
望岳台周辺より上は雪景色になっていた。
山麓付近の紅葉はどうにかこうにか見頃を保っていて、到着時ちょうど晴れてきた
ので慌てて準備して、大急ぎで雪と紅葉との取り合わせを撮影した。本来一番
期待していい9月の山上部の紅葉がさっぱりで、今頃になってきれいな三段紅葉を
見ることになるとは夢にも思わなかった。しかも、10月に入り急激に冷え込んだ
のが良かったのか、山麓部の紅葉は意表を突くくらい美しい。
海外からの旅行者たちも、思わぬ雪景色に大はしゃぎであった。
このあと右方向から大きな雲の塊がやってきて陰ったのを契機に撮影をやめ、
なきうさ撮影現場へ向かった。しかし結果的には、不発だったナキちゃん撮影は
やめておき、紅葉撮影に専念したほうが正解だったかもしれない。夕方スカッとした
好天となり、さらに撮影条件が良くなったからだ。
まさに二兎を追う者は一兎をも得ず、明日は温度が上がり雪が解け、強い雨風に
葉もずいぶん散っただろうから、まさにこの日が千載一遇のチャンスだったのに。
ロケハンをすっ飛ばして、いきなりこの状況に遭遇したからなあ… 反省点は多いが、
致し方ないといえば致し方なかろう。
土井商店に「上喜元(じょうきげん)」の廉価版(税込み2190円)がたった
一本だけ残っていたので買い求めた。スタンプカードがたまっていたので、差額
190円の出費で済んだ。
小瓶に移して持参した磯自慢からの豪華リレー。このお酒がこの旅のお供となる。
10月17日(火) 晴れ時々曇り
目が覚めると、すでに船は揺れ始めていた。波自体はさほど高くないのに、うねりが
あるためか、早や船酔い、気分が良くない。どうにか朝ぶろは浴びられたがそれが限界、
何も食べる気がせず、以降ベットに体を横たえ、耐え忍ぶしかなかった。
その後波はさらに高くなり、白波が立ち始めると、船体の動揺はさらに大きくなって、
スタビライザー(横揺れ防止装置)の作動音なのか、ドーン、ガシン、ガシャンみたいな
大きな音が船底から響き渡り続けた。今回特に苦しいのは、どの海域を抜ければ
波が収まるという希望的な観測ができないことで、おそらくは、小樽港入港間際まで
穏やかになる可能性はないだろう。
結局私は、船内では何も口にできず、ひたすら時が過ぎるのを待った。でも、
ほかの乗船客はさほどでもないのか、食事したり、本を読んだり、普段とそれほど
変わりなく船旅を楽しんでいたようで、殊更自分のへなちょこぶりが情けない限りだ。
体力低下に伴い、年々船酔いへの抵抗力が薄れるばかりな気がする。
♪ カシューナッツの三日月が 後光みたいに並んでる
PO PO PO PO PO PO PO 七つ
「約一時間遅れ」のアナウンスが途中から「約30分遅れ」に修正され、
最後はその通り、定刻より30分遅れの21:15に小樽港に到着した。
道の駅にたどり着き、コンビニ弁当で腹を満たしたが、食欲が戻らず、それ以上
飲み食いする気がしなかった。船室が寒いのが少し気になっていて、そのせい
なのかどうも風邪を引いたようで、のどが痛く気分が悪い。
いきなり出だしから体調悪化、大丈夫なのか? 先が思いやられる。
これから道中車内では、待ったなしで極寒生活が始まろうというのに…
10月16日(日) 晴れ時々曇りのち一時雨
前回の旅から帰宅後、たまっていた用事を突貫工事で済ませ、再び
出発できるまでこぎ着けた。できたらもう一週間早く旅立ちたかったが、
このタイミングが限界であった。それでも、約二週間ちょっとの間隔で
次の旅へ出かけるのは、近年では異例のインターバルの短さだ。
前回出会った方々に刺激を受け、それだけのモチベーションを保てたと
いうことだろうか。
阪神高速に「事故で5キロ渋滞」の表示があり案じたが、処理が終わって
ある程度時間が経過していたのか、まずまずスムーズに流れたので安堵した。
弱い冬型の気圧配置で京都北部は雨の予報。しかし到着時の舞鶴港は晴れ、
風も穏やか。取り越し苦労だったと思いきや、「海上荒れ模様で、小樽港到着
が遅れる見込みです」と窓口でくぎを刺される。それもそれだが、揺れるの
かなわんなあ。波に関してはあまり心配していなかったのだが、「弱い」を
甘く見過ぎていたのか?
昨日休航で、はまなすはすでに接岸したままスタンバイ。遅れるのが
わかっているんやから、前倒して数時間早く出航させたらどうよ!?
車内で寝ていたら、一時強い雨が降った。バイクの方々(4,5台のみだが)
は、道すがら大変だっただろう。前回を彷彿させる展開で、やはり油断
ならない不安定な天候みたいだ。
9月とは打って変わり、今度の旅は寒さとの戦いとなる。実はその前に、
揺れとの戦いが待っていた。