ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ソニー・スティット/スティット・プレイズ・バード

2025-02-22 11:47:18 | ジャズ(ハードバップ)

本日はソニー・スティットの「スティット・プレイズ・バード」です。バードとはもちろんチャーリー・パーカーのことで、全曲パーカー絡みの曲を集めたカバー集です。スティットとパーカーは40年代のビバップ期には同じアルトサックス奏者のライバル同士で、巷間伝えられる話としてはパーカーのそっくりさんと呼ばれることを嫌ったスティットが楽器をテナーに持ち替えたと言われています。個人的にはスティットとパーカーはそんなに似ているとは思わないのですが、私が知っているのは主に50年代以降のスティットなので若い頃は本当に似ていたのかもしれません。

ただ、1955年にパーカーが早世するとスティットもパーカーのことを意識する必要もなくなったのか、再びアルトを主楽器とするようになります(作品によってはテナーも吹きますが)。そして、パーカー没後7年以上たった1963年1月にはついにパーカーのトリビュート作品を出すに至ったというわけです。ちなみに本作はアトランティック・レコードから発売されたのですが、同レーベルから同じ時期に出されたジョン・コルトレーン「コルトレーン・サウンド」も全く同じようなジャケットで、マーヴィン・イスラエルと言う現代画家のデザインだそうです。(他にミルト・ジャクソン「ヴァイブレーショインズ」、チャールズ・ミンガス「トゥナイト・アット・ヌーン」も彼のデザイン)

メンバーはなかなかユニークで、リズムセクションがジョン・ルイス(ピアノ)、リチャード・デイヴィス(ベース)、コニー・ケイ(ドラム)。ベースがパーシー・ヒースなら完全MJQですね。さらにそこに白人ギタリストのジム・ホールが加わります。意表を突く人選で面白い組み合わせだと思います。

曲はレコードが全9曲、CDにはボーナストラック2曲が加わります。うち10曲がパーカーの有名曲です。オープニングから"Ornithology""Scrapple From The Apple""My Little Suede Shoes""Parker's Mood""Au Privave""Ko-Ko""Confirmation""Constellation"、そしてボーナストラックの"Now's The Time""Yardbird Suite"とジャズファンなら誰もが知る定番の名曲をスティットがアルトで吹きまくります。いつもなら曲ごとの解説をするのですが、本作については必要ないですね。何せスティットがこれらの曲を演奏して悪くなりようがないですから。どの曲も安定のクオリティですし、ある意味同じような演奏とも言えます。共演陣ではジョン・ルイスが独特の訥々とした語り口のピアノソロを随所で披露します。ジム・ホールはどちらかと言うとリズムを刻む役割が多いですが"Ornithology"や"Au Privave""Constellation"では短いながらもキラリと光るギターソロを聴かせてくれます。

1曲だけ毛色が違うのが8曲目の"Hootie's Blues"でこちらはジェイ・マクシャンの曲。彼はカンザスシティを拠点に活躍したピアニストでまだ10代だったパーカーを自身のバンドに抜擢したことで知られています。この曲も若き日のパーカーが演奏したマクシャン楽団の曲で、内容はコテコテのブルースです。実はこの曲は本作で一番長く6分半もあり(他の曲は全て3〜4分)、スティットがお得意の音数の多いテロテロフレーズを存分に聴かせてくれます。ジョン・ルイス、ジム・ホール、リチャード・デイヴィスもそれぞれソロを披露します。さすがのメンバー達もパーカーのバップ曲ばかりで飽きたのか、この曲が一番演奏に興が乗っているかもしれません

 

 

 

コメント

アーネット・コブ/パーティ・タイム

2025-02-21 19:13:18 | ジャズ(ソウルジャズ)

ジャズファンなら"テキサス・テナー"と言う言葉を聞いたことがあると思います。文字通りテキサス州出身のテナー奏者達のことで、1940年代から活躍するイリノイ・ジャケーを筆頭に、今日ご紹介するアーネット・コブ、そしてバディ・テイトが代表格ですね。少し若い世代だとレイ・チャールズのバンドに在籍していたデイヴィッド・ファットヘッド・ニューマンやアレサ・フランクリンのバックも務めたキング・カーティスらもいます。少し毛色は違いますがブッカー・アーヴィンもそうですね。彼らに共通して言えるのはブルースやR&Bの影響の強いアーシーなテナー。当時ニューヨークで主流だったレスター・ヤング系のクールなテナーとはまた違うスタイルです。本国アメリカでは一定の人気がありますが、残念ながら日本のジャズファンの間ではあまり評価が高いとは言えません。

このアーネット・コブも名門プレスティッジに8枚のリーダー作を残していますが、日本ではあまり人気がないためか唯一私がCDで入手できたのはこの「パーティ・タイム」のみです。1959年5月14日の録音でレイ・ブライアント(ピアノ)、ウェンデル・マーシャル(ベース)、アート・テイラー(ドラム)、レイ・バレト(コンガ)を従えたクインテット作品です。主役はもちろんアーネット・コブのワイルドなテナーですが、レイ・ブライアントのピアノも重要な役割を果たしており、演奏の質を大いに高めています。

全7曲、歌モノスタンダードが3曲、他のジャズマンのカバーが2曲、オリジナルが2曲です。1曲目"When My Dreamboat Comes Home"はビング・クロスビーらが歌ったスタンダード曲。ゆったりしたテンポに乗ってアーネットが朗々と歌い上げます。レイ・ブライアントのゴスペルチックなピアノも良いですね。この曲はイリノイ・ジャケーもアーゴ盤「デザート・ウィンズ」で吹いていましたので、テキサス・テナーの聴き比べも面白いかも。続く”Lonesome Road"もスタンダードですが、一転してノリノリの演奏。ブライアントのドライヴ感抜群のピアノソロに続き、アーネットがワイルドなブロウを聴かせてくれます。途中で興奮したメンバーのyeah!と言う声が入るのがいいですね。3曲目”Blues In The Closet"はオスカー・ペティフォード作のバップ・スタンダード。バド・パウエルらの演奏で有名ですが、通常はアップテンポで演奏されることが多いこの曲をアーネットらはミディアムテンポでソウルフルに演奏します。4曲目”Party Time"はタイトルトラックでアーネット自作のブルース。出だしはやや地味ですが途中から盛り上がって行き、後半はアート・テイラーのドラムとアーネットの掛け合いもあります。

後半1曲目の”Flying Home"はアーネットが1940年代に所属していたライオネル・ハンプトン楽団の代表曲。ノリノリのブローイング大会で最後にヤンキードゥードゥル(日本語だと♪アルプス一万尺~)のメロディを吹くのもご愛嬌。6曲目”The Slow Poke"はアーネット自作のブルースで名前通り超スローな曲。レイ・ブライアントとアーネットの2人でどっぷりとブルースの世界に浸らせてくれます。最後の"Cocktails For Two"は再びスタンダードで陽気なコンガに乗ってアーネットが快調にブロウ。ブライアントのスインギーなソロも最高です。以上、たまにはこってりしたテキサス・テナーの世界を味わうの悪くないと思わせてくれる1枚です。

コメント

ケニー・バレル/ラウンド・ミッドナイト

2025-02-19 18:53:04 | ジャズ(その他)

3回連続ビッグバンドが続いたので、今日はちょっと箸休め的な作品を。名ギタリスト、ケニー・バレルが残したカルテット作品です。バレルは当ブログでも何度も取り上げていますが、私の最も好きなジャズギタリストです。彼の50~60年代のリーダー作はほぼ全てが名盤と言って良いですが、今日ご紹介するのはそれより少し後の1972年にサンフランシスコを拠点とするファンタジー・レコードに吹き込んだ1枚です。

70年代と言えば電子楽器を用いたフュージョンが隆盛を極めていた頃。その影響もあってか本作でもリチャード・ワイアンズがエレクトリック・ピアノを弾いています。とは言え、それ以外は普段のバレルと変わりないですね。彼特有のソウルフルでありながら都会的な雰囲気を感じさせる洗練されたジャズギターが堪能できます。他のメンバーはベースがレジ―・ジョンソン、ドラムがレニー・マクブラウンです。

全9曲。オリジナル曲は1つもありませんが、バレルが様々なジャンルからお気に入りの曲をチョイスし、彼ならではの味付けで料理しています。1曲目は"A Streetcar Named Desire"。マーロン・ブランド主演の映画「欲望と言う名の電車」のためにアレックス・ノースと言う映画音楽専門の作曲家が書いた曲です。youtubeで聴いたオリジナルはオーケストラでの演奏でしたが、ここではバレルがエレピをバックにしっぽりと歌い上げます。2曲目は多くのジャズマンが取り上げたジュール・スタインのミュージカル曲"Make Someone Happy"。ミディアムテンポのリラックスした雰囲気で、お馴染みの名旋律をバレルが歌心たっぷりに演奏します。3曲目はセロニアス・モンクの"'Round Midnight"。タイトル曲にもなっていますが、個人的にはまずまずかな。実はこの曲だけピアノがジョー・サンプル、ドラムがポール・ハンフリーに代わっていますが別の日の録音だったのかもしれません。都会の夜のイメージにピッタリの演奏です。

4曲目はなかなか面白いチョイスで個性派シンガーソングライター、ランディ・ニューマンの"I Think It's Going To Rain Today"。この曲もオリジナルをyoutubeで聴いてみましたが、正直同じ曲とは思えないくらい違います。バレルの手にかかると一気にソウルフルなジャズに変身するのだから面白いですね。5曲目”Since I Fell For You"はバディ・ジョンソンのブルース・スタンダード。リー・モーガンやスタンリー・タレンタイン等いろいろなジャズマンが名演を残していますが、このバレルの演奏もその1つに数えて良いでしょう。6曲目”I’m Gonna Laugh You Right Out Of My Life"は余り聞かない歌モノスタンダードですが、作曲家のサイ・コールマンがナット・キング・コールのために作った曲のようです。とても魅力的な旋律を持つ楽曲で、個人的にはこのアルバムの中でも最も好きな曲です。実はこの曲はエレピが抜けたトリオ演奏なのですが、正直中途半端なエレピの音はむしろない方が良いですね。バレルのメロディアスでスインギーなソロが最高です。レジー・ジョンソンのベースソロも挟まれます。ラストの”Blues In The Night"はハロルド・アーレンのスタンダード曲ですが、ここではついにドラムもベースも休みでバレルが無伴奏ギターソロを披露します。出来はまあまあ。以上、個人的にはエレピの音はどうしても好きじゃないですが、バレルのギターはいつも通りの素晴らしさです。

コメント

オリヴァー・ネルソン/ フル・ネルソン

2025-02-18 19:07:11 | ジャズ(ビッグバンド)

バディ・リッチレイ・ブラウンに続き今日もビッグバンドと言うことで、オリヴァー・ネルソンを取り上げたいと思います。オリヴァー・ネルソンと言えばサックス奏者としても有名でプレスティッジに数々のリーダー作を残しています。本ブログでも過去に「ミート・オリヴァー・ネルソン」「テイキング・ケア・オヴ・ビジネス」と言った作品をご紹介しました。ただ、彼の真骨頂は何と言ってもアレンジャーとしての卓越した手腕ですよね。スタンリー・タレンタイン「ジョイライド」、リー・モーガン「デライトフリー」、ジミー・スミス&ウェス・モンゴメリー「ザ・ダイナミック・デュオ」等でシャープでモダンなビッグバンドサウンドを聴かせてくれます。

上記の作品は他人名義ですが、自身名義でのビッグバンド作品もいくつかあり、今日ご紹介する「フル・ネルソン」はその代表作です。1962年11月から1963年2月にかけてヴァーヴ・レコードに吹き込まれたもので、3回のセッションで全て合わせて30名を超すジャズマンが参加しています。さすがに全員列挙はしませんが、主要メンバーだとトランペットにクラーク・テリー、ジョー・ニューマン、サックスにアル・コーン、ジェローム・リチャードソン、フィル・ウッズ、トロンボーンにジミー・クリーヴランドらが名を連ねています。ベースは曲によってジョージ・デュヴィヴィエまたはミルト・ヒントン、ドラムはエド・ショーネシーまたはオシー・ジョンソンです。ちなみにタイトルの「フル・ネルソン」とはプロレスの技の一種らしいです(同じくハーフ・ネルソンと言う技もあり、こちらはマイルス・デイヴィスの曲名になっています)。

全12曲。ネルソンの自作曲が7曲、それ以外が5曲です。アルバムはまずタイトルトラックの"Full Nelson"で始まります。ネルソン自作のブルースで分厚いホーンアンサンブルをバックにネルソン本人がアルトソロを披露します。2曲目”Skokiaan"は陽気な歓声で始まるパーティ風のナンバー。なんでも元々はアフリカのジンバブウェの曲らしいです。この曲もネルソンのアルトソロをフィーチャーしています。3曲目”Miss Fine"はネルソンが妹に捧げたと言う魅力的なミディアム・チューン。後にインパルス盤「ライヴ・フロム・ロサンゼルス」でも再演されているのでお気に入りの曲だったのでしょう。ここではベイシー楽団のジョー・ニューマンが素晴らしいトランペットソロを聴かせてくれます。バックで盛り上げるオシー・ジョンソンのドラムも良い働きですね。5曲目”Majorca"は地中海の島の名前で、ボレロのリズムを使ったスペイン風の曲です。オーボエやフルートを効果的に使ったアレンジで、ジャズというよりクラシック風ですね。続く”Cool"はレナード・バーンスタインの大ヒットミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」から。こちらもアレンジ自体はジャスっぽくないですが、中盤でネルソンのアルトソロが大きくフィーチャーされます。6曲目”Back Woods"はフィル・ウッズのアルトにスポットライトを当てた曲で、ゴージャスなホーン陣をバックにウッズが吹きまくります。

以上がレコードで言うA面ですが、個人的にはB面の方がおススメです。まずは"Lila's Theme"。映画音楽作曲家のジェリー・ゴールドスミスが「七月の女(The Stripper)」とか言う良く知らない映画のために書いた曲らしいですが、これがなかなかの名曲で、ドラマチックなアレンジに乗ってネルソンとジョー・ニューマンがソロを取ります。8曲目”Ballad For Benny"はベニー・グッドマンに捧げたオリジナル曲で、ここでグッドマン風のクラリネットソロを披露するのはなんとフィル・ウッズです。クラリネットも吹けるんですね。9曲目"Hoe Down"はインパルス盤「ブルースの真実」でも演奏されていた曲。賑やかな曲でクラーク・テリーのトランペットとジミー・レイニーのギターソロが挟まれます。10曲目"Paris Blues"はエリントン・ナンバーですが、スイング時代の曲ではなく、前年に公開された「パリの旅愁」と言う映画のためにエリントンが書き下ろした新曲です。これがまた素晴らしい曲で、ネルソンのドラマチックなアレンジも相まって名演に仕上がっています。フリューゲルホルンで伸びやかなソロを聴かせるのはクラーク・テリーです。ラスト2曲はバラードで、前者は同年にサミー・デイヴィス・ジュニアがヒットさせた”What Kind Of Fool Am I?"、後者はネルソン次作の”You Love But Once"です。どちらもネルソンが美しいアルトソロを聴かせます。以上、あまり知られていない作品ですが、ネルソンの洗練されたビッグバンドサウンドが堪能できる名作です。とりわけ後半が素晴らしく、中でも”Lila's Theme"と”Paris Blues"は必聴の名演です。

 

コメント

レイ・ブラウン・ウィズ・ジ・オールスター・ビッグ・バンド

2025-02-17 19:38:23 | ジャズ(ビッグバンド)

本日も前回のバディ・リッチに引き続きビッグバンドです。今日取り上げるのはベースのレイ・ブラウンによる珍しいビッグバンド作品「レイ・ブラウン・ウィズ・ジ・オールスター・ビッグ・バンド」です。レイ・ブラウンと言えばご存じのとおりモダンジャズを代表するベーシスト。オスカー・ピーターソン・トリオの不動のベーシストであり、それ以外もディジー・ガレスピー、ミルト・ジャクソン、ベン・ウェブスター、バーニー・ケッセル等様々な大物と共演しています。意外なところではエラ・フィッツジェラルドの元旦那でもあります(5年ほどで離婚)。

自身のリーダー作についてはどちらかと言うと70年代以降にたくさん発表していますが、50~60年代もヴァーヴ・レコードに何枚か残しており、本作はそのうちの1枚です。録音年月日は1962年1月22~23日。おそらくこの録音のためだけに集められた即席のビッグバンドで、アーニー・ウィルキンスとアル・コーンがアレンジャーを務めています。合計19名、なかなか凄いメンバーが集まっています。トランペットにクラーク・テリー、ナット・アダレイら4名、トロンボーンにジミー・クリーヴランド、メルバ・リストンら4名、サックスにキャノンボール・アダレイ、ユセフ・ラティーフら6名、ピアノが曲によってハンク・ジョーンズまたはトミー・フラナガン、ドラムにオシー・ジョンソン、ベースはもちろんレイですが9曲中3曲はレイがチェロでソロを取るため、代わりにサム・ジョーンズがベースに入ります。

とは言え、ほとんどのメンバーはアンサンブル要員でソロを取るのはリーダーのレイ、そしてジャケットにわざわざfeaturing Cannonball Adderleyと書いてあるようにキャノンボール・アダレイが多くの曲で主役並みにフィーチャーされます。これは私の推測ですが、ヴァーヴ・レコードが当時リヴァーサイドと専属契約中だった人気者キャノンボールをレコーディングするためにレイ・ブラウンのリーダー作を利用したのではないかと思います。それ以外も何曲かでトランペットやテナーサックスのソロもありますが、曲ごとのソロ奏者の記載がないので誰かはわかりません。ただ、英文ライナーノーツにはNat Adderley and Yusef Lateef played wonderfullyと書かれていますので、テナーはユセフ、トランペット(コルネット)はナットでしょうか?

アルバムはまずナット・アダレイ作でアダレイ兄弟の持ち曲である”Work Song"で幕を開けます。お馴染みのファンキーなメロディをレイのベースとホーン陣でコール & レスポンス形式でやり取りした後、キャノンボール→ナット→レイとファンキーなソロをリレーします。2曲目は”It Happened In Monterey"と言う30年代のミュージカル曲。軽快なビッグバンドサウンドに乗ってキャノンボールが歌心溢れるアルトを披露します。3曲目も定番スタンダード”My One And Only Love"で、ここではレイがチェロでバラードを歌い上げます。4曲目”Tricrotism"はジャズベースの巨匠オスカー・ペティフォードの代表曲。レイが迫力あるベースソロを聴かせますが、キャノンボールの躍動感に満ちたソロも素晴らしいです。

B面に移って5曲目"Thumbstring"と”Cannon Built"はどちらもレイのオリジナル。前者はファンキーなブルースでトランペットとテナーソロ(ユセフ?)をフィーチャーした演奏、後者はタイトル通りキャノンボールにスポットライトを当てた曲です。7曲目”Two For The Blues"はニール・ヘフティがカウント・ベイシー楽団のために書いた曲。ここではテナーサックスがソロを取りますがユセフ・ラティーフでしょうか?(バド・ジョンソンのような気も)。ハイノートトランペットはナットではなくクラーク・テリーか?8曲目は定番スタンダードの”Day In Day Out"、9曲面はボロディンの弦楽四重奏曲第2番が元ネタの”Baubles, Bangles And Beads"で、軽快なビッグバンドをバックにレイとキャノンボールがソロを取ります。以上、レイ・ブラウンのリーダー作ではありますが、キャノンボール・アダレイが好きな人にとっても聞き逃せない1枚だと思います。

 

コメント