前回のサン=サーンスに引き続きフランスの作曲家を取り上げたいと思いますが、今回のはちょっとマイナーですよ。マスネに関しては「タイスの瞑想曲」の作者として名前は知られていますが、ギュスターヴ・シャルパンティエについてはよほどの通でないと知らないでしょう(私も知りませんでした)。何でも19世紀後半から20世紀初頭にかけて活動した作曲家で、生前は「ルイーズ」というオペラがかなりヒットしたそうです。ただ、今では上演される機会はほとんどなく、辛うじて今日ご紹介する管弦楽組曲「イタリアの印象」が演奏されるくらいです。それでさえ録音はほとんどなく、このアルベール・ヴォルフ指揮パリ音楽院管弦楽団のデッカ盤ぐらいしか手に入らないのではないでしょうか?
ただ、内容はなかなか良いですよ。タイトルにあるようにシャルパンティエがイタリアに留学した際の思い出を書き綴ったもので、色彩豊かなオーケストレーションと魅惑的な旋律が全編に散りばめられています。全5曲、それぞれに「セレナード」「泉のほとりで」「騾馬に乗って」「山々の頂にて」「ナポリ」と標題が付いており、シャルパンティエが魅せられたイタリアの風景が描写されていきます。どの曲も良いですが、特に雄大な「山々の頂にて」が美しいですね。イタリア民謡を取り入れた「ナポリ」も秀逸です。
カップリングで収録されているのはシャルパンティエの師匠でもあったマスネの2つの管弦楽作品。マスネも「タイスの瞑想曲」だけが飛びぬけて有名で、生前にたくさん書いたオペラ作品も、他の管弦楽作品も顧みられることは少ないですが、なかなかどうして充実した内容です。まず、「絵のような風景」は南フランスの農村風景を描写したもので、全部で4曲。こちらも「行進曲」「バレエの調べ」「晩鐘」「ジプシーの祭り」といった具合に標題が付いております。最後の「ジプシーの祭り」がエネルギッシュで盛り上がりますね。ただ、何と言ってもお薦めは続く「アルザスの風景」。こちらも全4曲から成る標題音楽で、アルザスの田舎の平和な日曜日の風景を描いています。牧歌的な「日曜日の朝」、おそらく現地の民謡から取ったであろう華やかなワルツ「居酒屋にて」、独奏チェロの美しい「菩提樹のかげで」、そしてフィナーレの華やかな舞曲「日曜日の夕べ」と名曲揃い。いや、これはなかなか素晴らしい作品ですね。シャルパンティエと言い、購入前の期待値はさほど高くなかったのですが、ずばり隠れ名盤と言っても良いでしょう!
ただ、内容はなかなか良いですよ。タイトルにあるようにシャルパンティエがイタリアに留学した際の思い出を書き綴ったもので、色彩豊かなオーケストレーションと魅惑的な旋律が全編に散りばめられています。全5曲、それぞれに「セレナード」「泉のほとりで」「騾馬に乗って」「山々の頂にて」「ナポリ」と標題が付いており、シャルパンティエが魅せられたイタリアの風景が描写されていきます。どの曲も良いですが、特に雄大な「山々の頂にて」が美しいですね。イタリア民謡を取り入れた「ナポリ」も秀逸です。
カップリングで収録されているのはシャルパンティエの師匠でもあったマスネの2つの管弦楽作品。マスネも「タイスの瞑想曲」だけが飛びぬけて有名で、生前にたくさん書いたオペラ作品も、他の管弦楽作品も顧みられることは少ないですが、なかなかどうして充実した内容です。まず、「絵のような風景」は南フランスの農村風景を描写したもので、全部で4曲。こちらも「行進曲」「バレエの調べ」「晩鐘」「ジプシーの祭り」といった具合に標題が付いております。最後の「ジプシーの祭り」がエネルギッシュで盛り上がりますね。ただ、何と言ってもお薦めは続く「アルザスの風景」。こちらも全4曲から成る標題音楽で、アルザスの田舎の平和な日曜日の風景を描いています。牧歌的な「日曜日の朝」、おそらく現地の民謡から取ったであろう華やかなワルツ「居酒屋にて」、独奏チェロの美しい「菩提樹のかげで」、そしてフィナーレの華やかな舞曲「日曜日の夕べ」と名曲揃い。いや、これはなかなか素晴らしい作品ですね。シャルパンティエと言い、購入前の期待値はさほど高くなかったのですが、ずばり隠れ名盤と言っても良いでしょう!