広く浅く

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思い込み・謎の歌

2013-06-09 23:52:49 | その他もろもろ
「歌詞の思い込み」と「意味が分からない歌詞」について、昭和の藤子アニメの主題歌から。(記事中敬称略)

●念力…
1980年代には、藤子不二雄原作の多くの漫画がテレビ朝日・シンエイ動画によってアニメ化された。
その1つが「怪物くん」。テレビ朝日では1980年から1982年まで放送された。1968年にはTBSがモノクロでアニメ化したそうなので、アニメとしては2代目ということになる。
※怪物くんは今は「藤子不二雄A(正確には○にA)」原作になっているが、当時はコンビ解消前だったので「藤子不二雄」名義。

秋田でも「怪物くん」は放送されていた(ABSかAKTかで)はず。
だけど、僕はまだ幼稚園に入ったかどうかで小さかったこと、それに作品の怖そうな印象もあったのか「放送されていた記憶」はあるけれど「しっかりと見た記憶」はなく、ストーリーなどは知らない。
その後、1986年だったかと思うが、大みそか夜の特番(当時のテレ朝では、大みそかに「ドラえもん」などアニメ特番をするのが定番で、ABSがネットしていた)のオムニバスの1つとして「怪物くん」が放送されて、唐突に感じた記憶はある。

そんな僕が、アニメ「怪物くん」に関してかろうじて覚えているのが、主題歌(オープニングテーマ)「ユカイツーカイ怪物くん」。
主人公の声優である野沢雅子が歌い、作詞:藤子不二雄、作曲:小林亜星、編曲:筒井広志。
藤子先生ご自身が主題歌を作詞するのは、当時わりと多かった(むしろ、そうでない「ドラえもんのうた」などが例外的)。小林亜星が藤子アニメの曲を作ったのは珍しいかも。編曲の筒井広志が作中のBGMも担当。
2010年にはドラマ化されたのに伴い、挿入歌として主役の嵐の大野智が歌った(編曲:ha-j)そうだが、聞いたことはない。

「♪カーイカイカイ カーイカイカイ 愉快痛快 怪物くんは…」という軽快な詞とメロディの歌だけど、僕はそのサビ(?)の部分について、重大な勘違いをしていた。
「♪念力 ?????? ピキピキドカーン! たちまちおつむが…」の部分。(2番もほぼ同じ)

僕は「念力 シュウシュウ」。すなわち「ピキピキドカーン」に続く効果音(念力が出る音?)かと思っていた。
ところが正しくは、「念力 集中」だそうだ。
念力を集中した結果、ピキピキドカーンということだったのか!

これに気付いたのは、「子どもの歌大全集」みたいなCDに収録されていた、別歌手によるものをたまたま聞いて(ネットでの試聴)。
それを知って改めてオリジナルを聞いてみると、なるほどたしかに「しゅうちゅう」と歌っている。
伴奏とのバランスなのか「SHUU CHUU」の「C」がやや聞こえづらく、僕の頭が勝手に「S」に置き換えて「SHUU SHUU」にしてしまったようだ。(声優界の大御所に失礼ながら、少なくとも別歌手版のほうが明確に「C」が聞こえる)

なお、ネット上にはごく一部、同様の勘違いをしている人がいる。


●あめたら?
意味の分からない歌のフレーズ。
「キャプテン翼(高橋陽一原作)」のオープニング「燃えてヒーロー」の「♪あいつの噂でチャンバも走る」の「チャンバ」も永年の謎で複数の説があった。しかし、2009年に雑誌「Sportiva」のインタビューにおいて、作詞者の吉岡治が「婆ちゃん」を業界用語風にしたものであると明らかにし、解決している。

僕が知りたいのは、やはり藤子不二雄A作品の「ウルトラB」。
テレビ朝日では、オムニバス形式の「藤子不二雄ワールド」などの1作品として1987年から1989年に放送された。
「ドラハッパー(ドラえもん・忍者ハットリくん・パーマン)」などと言われた藤子アニメブームが収まりつつあり、コンビを解消してAとFに独立(分裂?)したり、今までと毛色の違う作品がやや乱立したように感じていた頃であったが、僕はいちおう見ていた。

その主題歌「バビバビバビブー ウルトラB」。歌い出しは「♪遠い星から やってきた 謎と不思議の赤ん坊」。
作詞:藤子不二雄A、作曲・編曲:菊池俊輔という、藤子アニメの王道。これも主人公の声優である三田ゆう子(忍者ハットリくんのシンゾウの声でおなじみ)が歌う。

歌詞はgoo音楽などで知ることができる。
ただ、この情報もちょっと不正確かもしれない。歌い出しが「謎と不思議“な”赤ん坊」になっているのだ。
僕の記憶でも、今、CDを販売するサイトの試聴で聞いてみても、「謎と不思議“の”赤ん坊」と歌っているし、そのほうが日本語として自然ではないだろうか。

問題は、最後のフレーズ。
歌詞では「あめたらバビバビ あかんビー」となっている部分。今、聞いてみても、そう歌っているように聞こえる。

バビバビとビーを抜いて考えれば「あめたら あかん」と言っていることになるが、どういう意味なんだろう。
「なめたらあかん」だったら、「赤ん坊だからといって軽く見ちゃあかん」という意味で通るけれど…
北海道の方言で食品が腐って悪くなることを「あめる」というそうだけど、それでも意味が通らない。

30年越しの謎なのですが、どなたかご存じないでしょうか?

【2018年9月24日追記】上記の通り、1980年代のテレビ朝日の藤子アニメでは、主題歌や挿入歌の作詞を藤子不二雄が手がけたものがある。そして、1980年代後半には、藤子不二雄の2人がAとFに分かれた。
分かれた後、それぞれの作品の作者は、共同名義からAとFに区別して表示されるようになった。では、それらの主題歌はどうか。
2017年放送のNHKBSの歌番組「新BS日本のうた」で「忍者ハットリくん」が歌われた時は、字幕の作詞者は「藤子不二雄A」であった。
しかし、日本音楽著作権協会に登録されている「作品データベース」によれば、作詞者は「藤子 不二雄」。「ユカイツーカイ怪物くん」など他の作品も登録されている限りは同様(ウルトラBは未登録の模様)。単に登録変更をしていないだけかもしれないが、楽曲の著作権上は、藤子不二雄は分裂していない。
コメント (2)
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