JR東日本パスの旅。列車乗り継ぎの1時間20分で甲府駅周辺を探索。甲府市役所から富士山を眺めた続き。
市役所を出て、駅から来た道と反対、市役所の裏・東側へ。
「風林火山」は信玄公祭りののぼり旗
商店街や歓楽街の一帯で、「紅梅通り」とともに「コミュニティー道路」の表示もあった。歩行者優先を意図した、一方通行の狭い道。
秋田市の仲小路とよく似た状況で、仲小路も昭和の改修時にはコミュニティ道路と呼ばれていた。ここも仲小路同様、歩道と車道の段差も縁石もない(車止めは一部設置)ため、路上駐車を誘発し、安全とは言えないのではと、やはり思ってしまう。
上の写真向かい側の、ボコボコしたビルは「ココリ」。2010年にできた、マンション、県立宝石美術専門学校、商業施設からなる、複合再開発ビル。
商業施設は振るわず、出たり入ったりを経て、この時点では閉鎖状態。2023年3月からは、近くにある地元百貨店「岡島百貨店」が移転する予定とのこと。
ココリの東隣はアーケード商店街「オリオン・スクエア(2020年まではオリオン通り)」。
アーケードの通りと交わる
紅梅通りをストリートビューで見た時も、市役所から歩いて来た時も、気になるモノがあった。上の写真にも写っている。
謎の球体
金属の骨組みに、青い帯が巻かれただけで、何も書かれていないが、何か痕跡はある。オリオン・スクエア東隣の角地のビルのてっぺんに設置されている。
調べたところ、かつて「地球堂」という宝飾店が入っていた、「地球堂ビル」。球体は、ネオンサインが点灯(金属枠も青白く点灯)する、「シチズン」の広告塔だったとのこと。
ここで、オリオンスクエアへ入って北へ向かってしまったのだが、このまま東へ進めば、すぐに岡島百貨店(の裏口)があった。
オリオン・スクエア
地方都市のご多分に漏れず、シャッターが下りた店が少なくない。
アーケードでココリの反対側へ抜けて、駅方向へ。県道6号の東を並行する、県道31号を北へ。
山梨県庁はこちら面が正面のようだ。元々は甲府城の堀。
1930年竣工の山梨県庁別館。6号側には同じ造りの議会議事堂も
その斜め向かいが舞鶴城公園。道路は石垣に沿った上り坂になる。
振り返って
公園内を全部回る時間はないし、疲れそうなので、ちょっとだけ拝見。
甲府城時代の建物は現存せず、復元されたもの。天守台は残っているが、天守はそもそも存在したのかさえ見解が分かれるらしい。
県道へ戻って、そのまま線路方向へ進むと、トラス橋のオーバーパスに出てしまった。戻らないといけないかと思いきや、ヨドバシカメラの裏と線路の間に階段があって、駅正面へ出られた。
城跡は、線路向こうにもまたがっていて(というか線路によって分断され)、門が復元されるなどしている。
ヨドバシカメラは、新しそうで大きなヨドバシカメラだと思っていたが、違った。
「ヨドバシ甲府」という複合商業施設で、山梨交通系列の「山交百貨店」として1989年にできた建物。2019年の閉店後改装して、2021年にヨドバシ甲府としてオープン。ヨドバシカメラのほか、石井スポーツが入り、飲食店街の構想もある。
市内の路線バスは山梨交通独占。
一般に、地方都市で、公営でなく民間事業者が幅を利かせる街では、駅とは別の場所に、商業施設と一体化した大規模なバスターミナルが存在することが多い。弘前市とか山形市とか。秋田市は、小さな長崎屋バスターミナルがあるが、元々は市営バスがあったので駅前がメイン。
甲府市は、民間独占なのに、珍しく駅前がバスターミナル。駅前に山交百貨店があったこともあるのだろう。
国際興業グループなので、車両はほぼいすゞ製。その中で珍しいのが、
EVバス
2021年10月に2台導入された、中国の「アルファバス」製。
20年以上前に製造が終わった、大型バス・キュービックや中型バス・ジャーニーKも、何台も見かけた。北東北ではほとんど見なくなっており、山梨交通のほうが多い。
EVバスとキュービック
↑写真のキュービック・C702号車はLVでなく、短いLTで、1991年製、国際興業の中古とのこと。行き先表示が方向幕のままだが、車体はきれいでまだまだ走れそう。
駅とヨドバシの間に、山梨交通ビルという小さいビルがあった。かつて運行していた路面電車の駅の跡という石碑があって、その横に、
いすゞのバス?!
…をデザインした、自動販売機。
左のほうが幅が狭く見える気がするけど、たぶん左右同型
左が縦2灯の路線車だから、少し前のモデルのエルガまたはエルガミオ、右が貸切・高速車だからガーラ。側面もデザインされ、ヘッドライトやワイパーの配置も、忠実に描かれる。
2021年6月のストリートビューでは設置されていない。だったら、エルガ/エルガミオは、とっくに1灯×2のツリ目ヘッドライトにモデルチェンジされている時期の設置。台数がまだ少ないから、あえて旧モデルを描いたのだろうか。
タイヤは実際より前寄り
1時間強でどれだけ回れるかと思ったが、テキパキ動けたようで、駅まで戻っても、まだ1時間経っていない。
駅ビル「セレオ甲府」をのぞいてみようと、フロアガイドを見ると、
「富士山が見えます!」
↑ 下にうっすら見えるロゴは、セレオになる前・2015年3月までの旧称「ECLAN」=エクランらしい。
屋上を開放しているという。ただし、天候により閉鎖することもあり、16時で終わってしまうそうなので、市役所のほうが時間は長い。
駅ビルの屋上に出られるなんて、珍しい。6階の上の屋上へ。
もちろん高い柵が設置
多少ベンチが置かれるものの、あとは何にもない、典型的なビルの屋上。南側だけで、北側は塔屋なのか出っ張った建物があって展望できない。
富士山は…頭を雲ならぬ、
ヨドバシの上に出し
屋上は東西に長いので、エレベーターと反対・西側へ行けば、位置関係が変わって、ヨドバシの横に見える。
甲府からは、富士山の頭しか見えないのは事実ではあるが、それでも見えるのは限られた土地の特権であり、誇りだろう。市役所や屋上を開放してくれたのは、きっと、そういう思いによるもの。
駅前も見下ろせる
甲府市全体としては分からないが、市街地に限れば、駅・役所・商店街・公園がコンパクトにまとまって、それによる活気がある街だと感じた。
定番だけど、いつかまたじっくりと訪れたい。
発車まで30分を切ったので、余裕を持ってそろそろ入場。続く。
市役所を出て、駅から来た道と反対、市役所の裏・東側へ。
「風林火山」は信玄公祭りののぼり旗
商店街や歓楽街の一帯で、「紅梅通り」とともに「コミュニティー道路」の表示もあった。歩行者優先を意図した、一方通行の狭い道。
秋田市の仲小路とよく似た状況で、仲小路も昭和の改修時にはコミュニティ道路と呼ばれていた。ここも仲小路同様、歩道と車道の段差も縁石もない(車止めは一部設置)ため、路上駐車を誘発し、安全とは言えないのではと、やはり思ってしまう。
上の写真向かい側の、ボコボコしたビルは「ココリ」。2010年にできた、マンション、県立宝石美術専門学校、商業施設からなる、複合再開発ビル。
商業施設は振るわず、出たり入ったりを経て、この時点では閉鎖状態。2023年3月からは、近くにある地元百貨店「岡島百貨店」が移転する予定とのこと。
ココリの東隣はアーケード商店街「オリオン・スクエア(2020年まではオリオン通り)」。
アーケードの通りと交わる
紅梅通りをストリートビューで見た時も、市役所から歩いて来た時も、気になるモノがあった。上の写真にも写っている。
謎の球体
金属の骨組みに、青い帯が巻かれただけで、何も書かれていないが、何か痕跡はある。オリオン・スクエア東隣の角地のビルのてっぺんに設置されている。
調べたところ、かつて「地球堂」という宝飾店が入っていた、「地球堂ビル」。球体は、ネオンサインが点灯(金属枠も青白く点灯)する、「シチズン」の広告塔だったとのこと。
ここで、オリオンスクエアへ入って北へ向かってしまったのだが、このまま東へ進めば、すぐに岡島百貨店(の裏口)があった。
オリオン・スクエア
地方都市のご多分に漏れず、シャッターが下りた店が少なくない。
アーケードでココリの反対側へ抜けて、駅方向へ。県道6号の東を並行する、県道31号を北へ。
山梨県庁はこちら面が正面のようだ。元々は甲府城の堀。
1930年竣工の山梨県庁別館。6号側には同じ造りの議会議事堂も
その斜め向かいが舞鶴城公園。道路は石垣に沿った上り坂になる。
振り返って
公園内を全部回る時間はないし、疲れそうなので、ちょっとだけ拝見。
甲府城時代の建物は現存せず、復元されたもの。天守台は残っているが、天守はそもそも存在したのかさえ見解が分かれるらしい。
県道へ戻って、そのまま線路方向へ進むと、トラス橋のオーバーパスに出てしまった。戻らないといけないかと思いきや、ヨドバシカメラの裏と線路の間に階段があって、駅正面へ出られた。
城跡は、線路向こうにもまたがっていて(というか線路によって分断され)、門が復元されるなどしている。
ヨドバシカメラは、新しそうで大きなヨドバシカメラだと思っていたが、違った。
「ヨドバシ甲府」という複合商業施設で、山梨交通系列の「山交百貨店」として1989年にできた建物。2019年の閉店後改装して、2021年にヨドバシ甲府としてオープン。ヨドバシカメラのほか、石井スポーツが入り、飲食店街の構想もある。
市内の路線バスは山梨交通独占。
一般に、地方都市で、公営でなく民間事業者が幅を利かせる街では、駅とは別の場所に、商業施設と一体化した大規模なバスターミナルが存在することが多い。弘前市とか山形市とか。秋田市は、小さな長崎屋バスターミナルがあるが、元々は市営バスがあったので駅前がメイン。
甲府市は、民間独占なのに、珍しく駅前がバスターミナル。駅前に山交百貨店があったこともあるのだろう。
国際興業グループなので、車両はほぼいすゞ製。その中で珍しいのが、
EVバス
2021年10月に2台導入された、中国の「アルファバス」製。
20年以上前に製造が終わった、大型バス・キュービックや中型バス・ジャーニーKも、何台も見かけた。北東北ではほとんど見なくなっており、山梨交通のほうが多い。
EVバスとキュービック
↑写真のキュービック・C702号車はLVでなく、短いLTで、1991年製、国際興業の中古とのこと。行き先表示が方向幕のままだが、車体はきれいでまだまだ走れそう。
駅とヨドバシの間に、山梨交通ビルという小さいビルがあった。かつて運行していた路面電車の駅の跡という石碑があって、その横に、
いすゞのバス?!
…をデザインした、自動販売機。
左のほうが幅が狭く見える気がするけど、たぶん左右同型
左が縦2灯の路線車だから、少し前のモデルのエルガまたはエルガミオ、右が貸切・高速車だからガーラ。側面もデザインされ、ヘッドライトやワイパーの配置も、忠実に描かれる。
2021年6月のストリートビューでは設置されていない。だったら、エルガ/エルガミオは、とっくに1灯×2のツリ目ヘッドライトにモデルチェンジされている時期の設置。台数がまだ少ないから、あえて旧モデルを描いたのだろうか。
タイヤは実際より前寄り
1時間強でどれだけ回れるかと思ったが、テキパキ動けたようで、駅まで戻っても、まだ1時間経っていない。
駅ビル「セレオ甲府」をのぞいてみようと、フロアガイドを見ると、
「富士山が見えます!」
↑ 下にうっすら見えるロゴは、セレオになる前・2015年3月までの旧称「ECLAN」=エクランらしい。
屋上を開放しているという。ただし、天候により閉鎖することもあり、16時で終わってしまうそうなので、市役所のほうが時間は長い。
駅ビルの屋上に出られるなんて、珍しい。6階の上の屋上へ。
もちろん高い柵が設置
多少ベンチが置かれるものの、あとは何にもない、典型的なビルの屋上。南側だけで、北側は塔屋なのか出っ張った建物があって展望できない。
富士山は…頭を雲ならぬ、
ヨドバシの上に出し
屋上は東西に長いので、エレベーターと反対・西側へ行けば、位置関係が変わって、ヨドバシの横に見える。
甲府からは、富士山の頭しか見えないのは事実ではあるが、それでも見えるのは限られた土地の特権であり、誇りだろう。市役所や屋上を開放してくれたのは、きっと、そういう思いによるもの。
駅前も見下ろせる
甲府市全体としては分からないが、市街地に限れば、駅・役所・商店街・公園がコンパクトにまとまって、それによる活気がある街だと感じた。
定番だけど、いつかまたじっくりと訪れたい。
発車まで30分を切ったので、余裕を持ってそろそろ入場。続く。