白神山地ラッピングバスに続き、2021年12月の弘南バスから。今回は、存在感が薄い、路線・系統の話。
秋田市でも弘前市でも、たいていの地方都市のバス路線網は、駅・市街地と周辺各地域を結ぶ放射状の路線網がメインであることが多い。駅・市街地一極集中。
ターミナル駅や中心市街地が1つしかないこと、そこを通らずに地域と地域を結ぶ路線は、需要が低く成り立ちづらいのだろう。例外は、郊外と市街地から離れたところにある高校や病院へ向かう系統がわずかにある程度。
しかし、弘前の場合、思いがけない経由地や行き先のバスを見かけることがけっこうあり、街の規模を加味すれば、秋田市よりは複雑な路線網で、少頻度・多系統運行の傾向があると感じる。
弘前駅近く、イトーヨーカドー弘前店1階の弘前バスターミナル。
和徳車庫の中型車
「桝形・金属団地 桜ヶ丘」
金属団地・桜ヶ丘方面といえば、桔梗野経由。この桝形(ますがた)経由はマイナー。
先に、普通の金属団地・桜ヶ丘線について。「桔梗野経由 金属団地・桜ヶ丘線」としたほうが分かりやすいが、弘南バスホームページでは単に「金属団地・桜ヶ丘線」として、桝形経由は別の時刻表=別路線として扱っている。
(下りはバスターミナル始発~)弘前駅~土手町~弘前高校前~桔梗野~緑ヶ丘~南高校前~金属団地~桜ヶ丘案内所 ※現在は案内所が廃止されたので「旧桜ヶ丘案内所」としている。
(再掲)絵に描いた「桔梗野」上りバス停は今回も健在だった
桔梗野経由は弘前市内でも運行本数の多い系統で、弘前に住んでいた1990年代後半では、毎時3本くらい走っていた印象があるし、金属団地・南高校に立ち寄らない便(清水地区を直進)もあったと記憶する(←実は少々勘違い。正解は後述)。
写真↓のように大型車も入っていた。この幕は「桔梗野 桜ヶ丘」なので、金団・南高に入らなそう。
(再掲)2002年
Wikipediaによれば、桔梗野経由金属団地線(南高経由? 金団止まり?)と桔梗野経由桜ヶ丘線が2003年4月に統合され、現在の形になったらしい。本数が多かった記憶は、2路線分か?
その後、大型車がなくなり、小型車・マイクロバスも入るようになり、近年は減便されて毎時1~2本。
桝形経由以外にも、市街地~桜ヶ丘を結ぶ路線がある。これらは金団・南高は入らない。
「ミニバス緑ヶ丘線」と「城南線」。
弘南バスでは、2000年前後に小型バス(日野リエッセ)、マイクロバス(三菱ローザなど)を大量導入し、これまで中型以上しか運用されなかった路線にも充当するようになった。それ以前は、マイクロバスの数が少なく、運用路線は限定され(かつ中型以上が入ることがなく)「ミニバス○○線」と称されていた。城南線もミニバス城南線だった。
ミニバスの名は現在も引き継がれているが、2013年の記事のように、なぜか城南線はミニバスが抜かれてしまっている。
ミニバス緑ヶ丘線は桔梗野も経由し、通常の桔梗野経由の代替にも使えるのだが、弘前駅には入らない(上下ともターミナル発着)、土手町~市役所~大学病院~弘前高校前と独特の向きで少し遠回りし、緑ヶ丘地内で市営住宅の中を通るという違い。下り4本(うち2本土日祝運休)、上り7本(同)。
城南線は、まったく経路が異なり、ターミナル~市立病院前~住吉入口~弘前大学入口~西弘前駅前~城南~桜ヶ丘。
桔梗野経由とは土淵川の対岸に当たる、弘大文京区地区の裏手=バカヤローカーブを通る。下り7本(うち1本土日運休)、上り5本(2本)。昔はさくら野まで行く便が多かったが、今は1往復のみ。
以上の全系統、さらに桝形経由いずれも、駅~桜ヶ丘の運賃は同額(360円)。
Wikipediaによれば、2014年までは茂森経由桜ヶ丘線も存在した。2010年4月の時刻表では、桜ヶ丘発7時45分、バスターミナル発8時55分の日祝運休1往復。
そして、桝形経由桜ヶ丘線。これは金団・南高に入る。というか、2003年までは桝形経由金属団地線だったようで、桜ヶ丘まで行かなかったのか。
バスターミナル・駅~上代官町~上土手町~中央松森町~桝形~西弘前駅前~西ヶ丘~緑ヶ丘~以降桔梗野経由と同
土手町から取上交差点を曲がってブックマックスの通りを抜け、桝形交差点を直進して、弘南鉄道大鰐線を渡って、桔梗野経由と合流する。全体にシンプルなルートではあるが、細部はクセがある。
土手町では桔梗野経由と逆方向に走る上、下りはバスターミナル(屋内)→弘前駅→弘前バスターミナル前(路上)と、イトーヨーカドー周辺を行ったり来たり。
「桝形」バス停は、交差点の西・文京小学校の前にある。「西弘前駅前」は、商店街にあるミニバス城南線用とは別で、「入口」程度の位置。
1990年代後半の弘前在住当時、桝形経由を見かけることはあったが、乗る機会はないままに終わった。
僕が住んでいたのは、西弘の西側、ミニバス城南線沿線。でも、本数は少ないし、車内は混むし、運賃は(乗る距離が長い分)高いし、ほとんど利用しなかった。
800メートル歩くが、本数が多い富田大通り経由各線を、桝形交差点南側の「三中校前」で乗降することが多かった。
しかし、桝形経由を西弘前駅前で乗降すれば、いくぶん近くて良さそうで、タイミングが合えば乗ってみたかったが、かなわなかった。※実際の歩行距離は600メートルほど。駅からの運賃は、三中校前と桝形が同額(現在210円)、西弘前駅前だと10円上がる。
4コマの授業が終わって買い物などして帰ろうと歩いていると、桝形交差点を越えて文京小方向へ向かうバスを何度も見かけた。時間的には16時台。
当時は、古いいすゞの中型車のほか大型車が入っていた気もするが、21世紀に入って何度か見た限りでは、小型はなく中型車のみ見かけている。
さて、今回の写真の桝形経由桜ヶ丘行きは、ターミナル14時50分発で下り最終便(土日祝運休)。
ということは、何度も見た、16時台の便がなくなっていた!
この便と、折返しの上り桜ヶ丘発17時10分の1往復が、2021年冬ダイヤから減便されていた。
現在は、下りはターミナル7時40分(毎日運行)と14時50分の2本。上りはいずれも土日祝運休で、7時35分発弘前営業所(小栗山)行き、15時40分、19時00分の3本。
2015~2016年の夏ダイヤでは、
バスターミナル発7:40(毎日。他は日祝運休)、14:50、16:25。桜ヶ丘発7:35義塾高校行き、15:40、17:10、19:00。
元から本数は少なく、著しく減っているわけではなさそう。東奥義塾では、今は別のバス会社に委託してスクールバスを走らせているようなので、朝の通学便は小栗山止まりに短縮されたのだろう。
昔の16時台も、今回の14時50分も、乗客は多いとは言えない数。需要がないのか、ダイヤ次第では(昔の僕のように)利用したい人もいるかもしれないが、本数が増えることもなさそう。
同じルートで、南高校のスクールバス(生徒限定の路線バス)も設定されているらしいので、その関係での免許維持路線的な位置付けもあったりするのかも。
【2022年3月31日追記】この次の夏ダイヤ、2022年4月からは、桜ヶ丘発19時00分発が減便となり、上下とも2本ずつ、上り弘前駅行きは1本になった。
もう1つ。実物は初めて見た。
弘前営業所のリエッセ
「(清原)(安原)弘前営業所」
経由地を青文字にした上にカッコでくくるのがよく分からないが、「弘前営業所」行きがレア。
なぜなら、弘南バスでは、弘前営業所行きを、通常「小栗山(方面)」行きと案内するから。
(再掲)富田大通り経由弘前営業所行き
これは、弘前市内に本社や車庫が複数ある弘南バスにおいて、客に対して「弘前営業所」では分かりづらいという配慮だと思われる。秋田中央交通の秋田営業所行きを「大川反車庫行き」とするのに似ている。
また、小栗山とは、富田大通り経由で弘前営業所の1つ手前のバス停。これは秋田の割山線(秋田市営バス時代から)で、南浜町(南浜回転地)行きを「運転免許センター方面行き」としているのと同じ。
では、この路線はなぜ、小栗山行きでないのか。
ちゃんとした理由がある。
ひろさき公共交通マップに加筆
公共交通マップでは広域図と市街図の境界(緑の直線)で分かりづらいのですが、太い薄ピンクの線が富田大通り経由小栗山線、右側の細い濃いピンクの線が清原安原経由。
富田大通り経由は、大通りを南下して、弘南鉄道小栗山駅近くの踏切を渡って、小栗山、営業所。
清原安原経由は、それより東側のルートで、松木平駅近くの踏切を渡る。つまり、小栗山バス停を通らない。
しかも、踏切を渡ってすぐ曲がれば営業所が近いのに、反対方向へ曲がって、松木平地区をぐるりと回って営業所に入る。なかなか個性的な路線。
小栗山行きとしないのも納得できるが、側面の経由地付き行き先表示(看板式ではなく珍しく幕式)では、
「弘前営業所(小栗山)」
【1日追記】弘前営業所の所在地は、松木平かと思っていたら小栗山だった。だから、「小栗山」は弘前営業所の所在地を表示しているととらえることもできる。コメントのように、かつての秋田市営バス北営業所を「飯島」、南営業所を「新屋」と案内していたように。ただ、別に「小栗山」バス停があることを踏まえれば、微妙というか難しい。大した問題ではないけれど。
富田大通り経由と比べ、清原安原経由は遠回りしていそうだが、駅~営業所は、所要時間は富田大通り経由が30~35分、清原安原経由は35分、運賃は340円と同じ。
便数も思ったより多い。ターミナル発は7、10、14、15、17時台(毎日運行)の5本。営業所発は7、8、9、11(土日祝運休)、13、15(土日祝運休)の6本。
写真はターミナル15時15分発の便だが、イトーヨーカドーでの買い物帰りと思しき母さん方が、けっこう乗った。
その前の14時15分発も同様だった。これは三菱ローザで、LED表示でも「弘前営業所」だった(側面も正面と同じ)。
路線名である清原地区と安原地区は、他の路線も通る。その先の、農村部で在来トウガラシ・清水森ナンバの産地の清水森地区~松木平地区ではこの路線単独区間。その辺りの住民の需要(対駅だけでなく、安原のスーパーなどへの利用も含めて)があるということか。そう考えると「清水森・松木平経由」と称したほうがふさわしいのではないか。
【3日追記】この路線は、かつてはバスターミナルをはさんで反対側の神田線とつながった路線だった(のが分割された)とのコメントをいただいた。
秋田市のような、高齢者の路線バス料金優遇が行われていない弘前市ではあるが、買い物のしやすさ、運賃以外も含めた総合的な高齢者の移動のしやすさという点では、秋田市よりも便利で活気があるようにも感じてならない。
100円でバスに乗れても、乗りたいルートやダイヤがない、乗って買い物に行ける店が少ないでは、人もバス路線も街も衰えてしまう。
弘前では、4月に新中核病院ができて、郊外からのバス路線が乗り入れるというし、やはり利用減・乗務員不足は問題になっているだろう。レアなバス路線は今後どうなっていくだろうか。
※弘前の次は信号機の話。
※この次の訪問時の弘南バスの話題は2023年6月。
秋田市でも弘前市でも、たいていの地方都市のバス路線網は、駅・市街地と周辺各地域を結ぶ放射状の路線網がメインであることが多い。駅・市街地一極集中。
ターミナル駅や中心市街地が1つしかないこと、そこを通らずに地域と地域を結ぶ路線は、需要が低く成り立ちづらいのだろう。例外は、郊外と市街地から離れたところにある高校や病院へ向かう系統がわずかにある程度。
しかし、弘前の場合、思いがけない経由地や行き先のバスを見かけることがけっこうあり、街の規模を加味すれば、秋田市よりは複雑な路線網で、少頻度・多系統運行の傾向があると感じる。
弘前駅近く、イトーヨーカドー弘前店1階の弘前バスターミナル。
和徳車庫の中型車
「桝形・金属団地 桜ヶ丘」
金属団地・桜ヶ丘方面といえば、桔梗野経由。この桝形(ますがた)経由はマイナー。
先に、普通の金属団地・桜ヶ丘線について。「桔梗野経由 金属団地・桜ヶ丘線」としたほうが分かりやすいが、弘南バスホームページでは単に「金属団地・桜ヶ丘線」として、桝形経由は別の時刻表=別路線として扱っている。
(下りはバスターミナル始発~)弘前駅~土手町~弘前高校前~桔梗野~緑ヶ丘~南高校前~金属団地~桜ヶ丘案内所 ※現在は案内所が廃止されたので「旧桜ヶ丘案内所」としている。
(再掲)絵に描いた「桔梗野」上りバス停は今回も健在だった
桔梗野経由は弘前市内でも運行本数の多い系統で、弘前に住んでいた1990年代後半では、毎時3本くらい走っていた印象があるし、金属団地・南高校に立ち寄らない便(清水地区を直進)もあったと記憶する(←実は少々勘違い。正解は後述)。
写真↓のように大型車も入っていた。この幕は「桔梗野 桜ヶ丘」なので、金団・南高に入らなそう。
(再掲)2002年
Wikipediaによれば、桔梗野経由金属団地線(南高経由? 金団止まり?)と桔梗野経由桜ヶ丘線が2003年4月に統合され、現在の形になったらしい。本数が多かった記憶は、2路線分か?
その後、大型車がなくなり、小型車・マイクロバスも入るようになり、近年は減便されて毎時1~2本。
桝形経由以外にも、市街地~桜ヶ丘を結ぶ路線がある。これらは金団・南高は入らない。
「ミニバス緑ヶ丘線」と「城南線」。
弘南バスでは、2000年前後に小型バス(日野リエッセ)、マイクロバス(三菱ローザなど)を大量導入し、これまで中型以上しか運用されなかった路線にも充当するようになった。それ以前は、マイクロバスの数が少なく、運用路線は限定され(かつ中型以上が入ることがなく)「ミニバス○○線」と称されていた。城南線もミニバス城南線だった。
ミニバスの名は現在も引き継がれているが、2013年の記事のように、なぜか城南線はミニバスが抜かれてしまっている。
ミニバス緑ヶ丘線は桔梗野も経由し、通常の桔梗野経由の代替にも使えるのだが、弘前駅には入らない(上下ともターミナル発着)、土手町~市役所~大学病院~弘前高校前と独特の向きで少し遠回りし、緑ヶ丘地内で市営住宅の中を通るという違い。下り4本(うち2本土日祝運休)、上り7本(同)。
城南線は、まったく経路が異なり、ターミナル~市立病院前~住吉入口~弘前大学入口~西弘前駅前~城南~桜ヶ丘。
桔梗野経由とは土淵川の対岸に当たる、弘大文京区地区の裏手=バカヤローカーブを通る。下り7本(うち1本土日運休)、上り5本(2本)。昔はさくら野まで行く便が多かったが、今は1往復のみ。
以上の全系統、さらに桝形経由いずれも、駅~桜ヶ丘の運賃は同額(360円)。
Wikipediaによれば、2014年までは茂森経由桜ヶ丘線も存在した。2010年4月の時刻表では、桜ヶ丘発7時45分、バスターミナル発8時55分の日祝運休1往復。
そして、桝形経由桜ヶ丘線。これは金団・南高に入る。というか、2003年までは桝形経由金属団地線だったようで、桜ヶ丘まで行かなかったのか。
バスターミナル・駅~上代官町~上土手町~中央松森町~桝形~西弘前駅前~西ヶ丘~緑ヶ丘~以降桔梗野経由と同
土手町から取上交差点を曲がってブックマックスの通りを抜け、桝形交差点を直進して、弘南鉄道大鰐線を渡って、桔梗野経由と合流する。全体にシンプルなルートではあるが、細部はクセがある。
土手町では桔梗野経由と逆方向に走る上、下りはバスターミナル(屋内)→弘前駅→弘前バスターミナル前(路上)と、イトーヨーカドー周辺を行ったり来たり。
「桝形」バス停は、交差点の西・文京小学校の前にある。「西弘前駅前」は、商店街にあるミニバス城南線用とは別で、「入口」程度の位置。
1990年代後半の弘前在住当時、桝形経由を見かけることはあったが、乗る機会はないままに終わった。
僕が住んでいたのは、西弘の西側、ミニバス城南線沿線。でも、本数は少ないし、車内は混むし、運賃は(乗る距離が長い分)高いし、ほとんど利用しなかった。
800メートル歩くが、本数が多い富田大通り経由各線を、桝形交差点南側の「三中校前」で乗降することが多かった。
しかし、桝形経由を西弘前駅前で乗降すれば、いくぶん近くて良さそうで、タイミングが合えば乗ってみたかったが、かなわなかった。※実際の歩行距離は600メートルほど。駅からの運賃は、三中校前と桝形が同額(現在210円)、西弘前駅前だと10円上がる。
4コマの授業が終わって買い物などして帰ろうと歩いていると、桝形交差点を越えて文京小方向へ向かうバスを何度も見かけた。時間的には16時台。
当時は、古いいすゞの中型車のほか大型車が入っていた気もするが、21世紀に入って何度か見た限りでは、小型はなく中型車のみ見かけている。
さて、今回の写真の桝形経由桜ヶ丘行きは、ターミナル14時50分発で下り最終便(土日祝運休)。
ということは、何度も見た、16時台の便がなくなっていた!
この便と、折返しの上り桜ヶ丘発17時10分の1往復が、2021年冬ダイヤから減便されていた。
現在は、下りはターミナル7時40分(毎日運行)と14時50分の2本。上りはいずれも土日祝運休で、7時35分発弘前営業所(小栗山)行き、15時40分、19時00分の3本。
2015~2016年の夏ダイヤでは、
バスターミナル発7:40(毎日。他は日祝運休)、14:50、16:25。桜ヶ丘発7:35義塾高校行き、15:40、17:10、19:00。
元から本数は少なく、著しく減っているわけではなさそう。東奥義塾では、今は別のバス会社に委託してスクールバスを走らせているようなので、朝の通学便は小栗山止まりに短縮されたのだろう。
昔の16時台も、今回の14時50分も、乗客は多いとは言えない数。需要がないのか、ダイヤ次第では(昔の僕のように)利用したい人もいるかもしれないが、本数が増えることもなさそう。
同じルートで、南高校のスクールバス(生徒限定の路線バス)も設定されているらしいので、その関係での免許維持路線的な位置付けもあったりするのかも。
【2022年3月31日追記】この次の夏ダイヤ、2022年4月からは、桜ヶ丘発19時00分発が減便となり、上下とも2本ずつ、上り弘前駅行きは1本になった。
もう1つ。実物は初めて見た。
弘前営業所のリエッセ
「(清原)(安原)弘前営業所」
経由地を青文字にした上にカッコでくくるのがよく分からないが、「弘前営業所」行きがレア。
なぜなら、弘南バスでは、弘前営業所行きを、通常「小栗山(方面)」行きと案内するから。
(再掲)富田大通り経由弘前営業所行き
これは、弘前市内に本社や車庫が複数ある弘南バスにおいて、客に対して「弘前営業所」では分かりづらいという配慮だと思われる。秋田中央交通の秋田営業所行きを「大川反車庫行き」とするのに似ている。
また、小栗山とは、富田大通り経由で弘前営業所の1つ手前のバス停。これは秋田の割山線(秋田市営バス時代から)で、南浜町(南浜回転地)行きを「運転免許センター方面行き」としているのと同じ。
では、この路線はなぜ、小栗山行きでないのか。
ちゃんとした理由がある。
ひろさき公共交通マップに加筆
公共交通マップでは広域図と市街図の境界(緑の直線)で分かりづらいのですが、太い薄ピンクの線が富田大通り経由小栗山線、右側の細い濃いピンクの線が清原安原経由。
富田大通り経由は、大通りを南下して、弘南鉄道小栗山駅近くの踏切を渡って、小栗山、営業所。
清原安原経由は、それより東側のルートで、松木平駅近くの踏切を渡る。つまり、小栗山バス停を通らない。
しかも、踏切を渡ってすぐ曲がれば営業所が近いのに、反対方向へ曲がって、松木平地区をぐるりと回って営業所に入る。なかなか個性的な路線。
小栗山行きとしないのも納得できるが、側面の経由地付き行き先表示(看板式ではなく珍しく幕式)では、
「弘前営業所(小栗山)」
側面は往復兼用で、 弘前駅(ターミナル)-柴田幼稚園前-清原-清水森-(小栗山)弘前営業所。安原が出てこない。
時刻表では「清原・安原~小栗山線」とされている。小栗山がなければないでまぎらわしいから、やむを得ないのかも。富田大通り経由などとは逆に、駅/ターミナル→営業所方向が上り扱い。【1日追記】弘前営業所の所在地は、松木平かと思っていたら小栗山だった。だから、「小栗山」は弘前営業所の所在地を表示しているととらえることもできる。コメントのように、かつての秋田市営バス北営業所を「飯島」、南営業所を「新屋」と案内していたように。ただ、別に「小栗山」バス停があることを踏まえれば、微妙というか難しい。大した問題ではないけれど。
富田大通り経由と比べ、清原安原経由は遠回りしていそうだが、駅~営業所は、所要時間は富田大通り経由が30~35分、清原安原経由は35分、運賃は340円と同じ。
便数も思ったより多い。ターミナル発は7、10、14、15、17時台(毎日運行)の5本。営業所発は7、8、9、11(土日祝運休)、13、15(土日祝運休)の6本。
写真はターミナル15時15分発の便だが、イトーヨーカドーでの買い物帰りと思しき母さん方が、けっこう乗った。
その前の14時15分発も同様だった。これは三菱ローザで、LED表示でも「弘前営業所」だった(側面も正面と同じ)。
路線名である清原地区と安原地区は、他の路線も通る。その先の、農村部で在来トウガラシ・清水森ナンバの産地の清水森地区~松木平地区ではこの路線単独区間。その辺りの住民の需要(対駅だけでなく、安原のスーパーなどへの利用も含めて)があるということか。そう考えると「清水森・松木平経由」と称したほうがふさわしいのではないか。
【3日追記】この路線は、かつてはバスターミナルをはさんで反対側の神田線とつながった路線だった(のが分割された)とのコメントをいただいた。
秋田市のような、高齢者の路線バス料金優遇が行われていない弘前市ではあるが、買い物のしやすさ、運賃以外も含めた総合的な高齢者の移動のしやすさという点では、秋田市よりも便利で活気があるようにも感じてならない。
100円でバスに乗れても、乗りたいルートやダイヤがない、乗って買い物に行ける店が少ないでは、人もバス路線も街も衰えてしまう。
弘前では、4月に新中核病院ができて、郊外からのバス路線が乗り入れるというし、やはり利用減・乗務員不足は問題になっているだろう。レアなバス路線は今後どうなっていくだろうか。
※弘前の次は信号機の話。
※この次の訪問時の弘南バスの話題は2023年6月。
調べてみたら、弘前営業所の所在地(住所)としては「弘前市小栗山」でした。だから、北南と同じとも言えます。ただ、バス停としての「小栗山」は営業所と別なので、南浜と運転免許センターの関係のほうが近いようにも感じます。
桝形経由の桜ヶ丘線、利用者の大半が南高校の生徒で、冬季間のみの南高校スクールの時間と被るから廃止になったのではと推測しています。また、同じダイヤ改正で久渡寺線が減便した代わりに桔梗野経由の桜ヶ丘線が増便してますね(バスターミナルの意見箱に高等技術専門校生からバスに混雑で乗れないという投書があったのでそれが原因?)
清原団地線はもともと神田線と一体運用だったはずです(徐々に通しの本数が減って最近完全に分離)。
秋田中央交通が続々減便する中
弘南バスは城東方面の本数が多くて驚いた事があります。
大型ショッピングセンターがあるからでしょうね。
(大住…牛島西4丁目、仁別…中島橋、リゾート…ザ・ブーン、秋田温泉…蓬田上丁、旭野…外旭川市営住宅)
弘南の番号無しの幕は()をぬけば市営幕みたいでわかりやすく、懐かしい。
なぜ()があるのかわかりませんが。
あと、系統の多さ。
バイパスができればそちらに固め打ちする秋田市と違い細やかな感があります。
本来バイパスは車に委ね、古街をバスに役割分担させるのが一番ですが、運転してるとバス停車で渋滞してイライラし、バス乗るとバイパス渋滞でイライラなる二重苦が。
八橋や新屋はまだマシですが、牛島神田谷内佐渡あたりはなんかが違う気がします。
こんばんは。情報をありがとうございます。
元から午後の桝形経由桜ヶ丘行きは、駅行きの送り込み運用の意味合いもあったのでしょうね。
南高校のほかにも、いくつか要因があってダイヤが調整されているようですが、やはり、桜ヶ丘方面は輸送力が不足気味なようにも思われます。
神田線でターミナル発着でないのがあったような記憶はありますが、珍しい2地点ですね。そういうのも弘南バスらしいと思います。
>あんなかさん
秋田市内には神出鬼没な1台だけになりました。
ノンステップ化ができなくて路線仕様はなくなりましたが、使い勝手がよく、好むバス会社は多いようです。
秋田は東口方面が少なすぎると思いますね。弘前は循環バスだけで1時間に2本。さくら野以外にも、幹線道路のスーパーや住宅街での乗降も多いです。
>FMENさん
方向幕は印刷に費用がかかったので、系統別に作ったり、変更時に書き換えるのを避けた(大住や桜ガ丘がそうですね)という理由もあるでしょう。
LEDではだいぶ薄れましたが、幕表記はバス会社ごとのクセがあるようで。弘南バスの幕では「百(いわき荘)沢」のような、行き先の文字間に青カッコで経由地をはさむという珍妙なものもあります。意外に見やすいのですが。
バイパスは雪や狭い道での事故をおそれているのかもしれませんが、横断箇所が遠くなってバス停が遠くなったり、上屋がほぼなかったりという問題もありますね。