もう10月。
9月の秋田市は、猛暑日が2日もあり、夜間に豪雨になるような雨が多かった。
2020年9月の月間降水量は297.0ミリ。平年値は160.3ミリだから1.8倍。今年は7月も337.0ミリと平年の1.8倍降っている。
季節ごとに咲く花々。
多少なりとも植物に興味のある者として、「もうこの花の時期になったか」と季節の移ろいを思わされることは多いけれど、「この時期に(まだ or もう)この花が咲いている」と驚くこともある。それが異常気象のせいだと、決めつけてしまいそうだけど、実際には思いこみということもあるはず。そんな話。
秋田市保戸野千代田町から泉にかけての住宅街の遊歩道「ハミングロード」。地域の人たちの力もあって、さまざまな植物を見られる。
泉小北側。ピンクのオオケタデが咲いた
上の写真右側は、市立泉小学校グラウンド北辺のネット。
そこに生け垣風の低木が連続してあり、白い花が点々と咲いていた。
気付いたのは数年前なのだけど、おそらくハミングロードができた時(1983年に一部開通、1992年完成)から植えられていたのだろう。
(再掲)2011年早春。まだ葉が出ていないけどたしかにある
これはムクゲ。ムクゲは中国原産、大韓民国のシンボルでもあるが、日本でも親しまれる植物。丈夫で大木にはならず育てやすいこともあり、民家の庭によく植えられている。ムクゲの生け垣はあまり見ないし、公的な場所ではあまり見ない。生け垣としての維持や、落ちた花の処理は面倒だからかな。
ムクゲは、春に葉が出るのが遅い。秋田の屋外で越冬できる木としては、ネムノキとともにいちばん遅いと思う。そのわりには、花は初夏から夏中咲き続けている印象。
ムクゲの花は、1日で散る一日花かと思っていたが、実際には2日以上咲くこともあるそうだ。いずれにしても、散っても後から次々に咲く。
秋になると花は終わると思っていたのだが、上の写真は9月末撮影。秋と呼べる季節に、まだこんなに咲くもんだっけ?
ハミングロードでは、保戸野千代田町側にも少しムクゲがある。日当たりはいい場所なのに、泉側ほど茂っていないし、9月末でも花はだいぶ少なくなっていた。民家のムクゲもここまで咲いているのは見当たらず。泉のムクゲは、特に元気ではあるようだ。【2日追記・よそでは葉の一部が黄色くなってきている(=落葉態勢に入りつつある)ムクゲもあるが、泉のはどれも青々としている。】
茶道では夏の花として好んで飾られるそうだが、俳句では秋の季語とのこと。
今年だけたまたまなのか、来年もこうなのか。そして今年はいつまで咲き続けるか?
泉のムクゲは、全部が一体となった1本の木かのように見えるが、実際には本数多く密に植えられている。その証拠が花の違い。
白い花弁で中心部が赤い模様
ムクゲの花といえば、↑これと、ピンク地に赤模様、真っ白の3タイプをよく見る。
泉では、このほか、もう1種類の花もある。交互・半々に近い割合。
白の八重咲き
わりと珍しい、八重のムクゲ。
本来の外側の5枚の花弁はそのまま、中心部に小さい花弁がたくさんできて、八重咲きとなっている。
ムクゲ(あるいはハイビスカスなどアオイ科)独特の、突き出したおしべ・めしべが目立たなくなっているが、増えた花弁に埋もれて、いちおう存在するようだ。
今年の最後のセンター試験の生物でも出題(アサガオ)された「花の器官形成のABCモデル」に従うものの、変則的におしべの一部だけが、花弁に変化したのかな?
民家の庭では、このような八重咲きや、2色が混ざった花弁のムクゲを見ることがあるが、1種類ながらこんなにまとまって八重咲きがあるのは見たことがない。
この花は中の花弁が少なめ?
植える時に、意図して八重咲きを選んだのだろうか。
ムクゲは「木槿」と書く。樹皮やつぼみは漢方薬になり木槿皮、木槿花と呼ばれ、「もくきん」と読むそうだ。
そう言えば、中国や漢方とは縁がないはずのうちのばあさんは、ムクゲのことを「モッキン」と呼んでいた。
※その後のムクゲ。
9月の秋田市は、猛暑日が2日もあり、夜間に豪雨になるような雨が多かった。
2020年9月の月間降水量は297.0ミリ。平年値は160.3ミリだから1.8倍。今年は7月も337.0ミリと平年の1.8倍降っている。
季節ごとに咲く花々。
多少なりとも植物に興味のある者として、「もうこの花の時期になったか」と季節の移ろいを思わされることは多いけれど、「この時期に(まだ or もう)この花が咲いている」と驚くこともある。それが異常気象のせいだと、決めつけてしまいそうだけど、実際には思いこみということもあるはず。そんな話。
秋田市保戸野千代田町から泉にかけての住宅街の遊歩道「ハミングロード」。地域の人たちの力もあって、さまざまな植物を見られる。
泉小北側。ピンクのオオケタデが咲いた
上の写真右側は、市立泉小学校グラウンド北辺のネット。
そこに生け垣風の低木が連続してあり、白い花が点々と咲いていた。
気付いたのは数年前なのだけど、おそらくハミングロードができた時(1983年に一部開通、1992年完成)から植えられていたのだろう。
(再掲)2011年早春。まだ葉が出ていないけどたしかにある
これはムクゲ。ムクゲは中国原産、大韓民国のシンボルでもあるが、日本でも親しまれる植物。丈夫で大木にはならず育てやすいこともあり、民家の庭によく植えられている。ムクゲの生け垣はあまり見ないし、公的な場所ではあまり見ない。生け垣としての維持や、落ちた花の処理は面倒だからかな。
ムクゲは、春に葉が出るのが遅い。秋田の屋外で越冬できる木としては、ネムノキとともにいちばん遅いと思う。そのわりには、花は初夏から夏中咲き続けている印象。
ムクゲの花は、1日で散る一日花かと思っていたが、実際には2日以上咲くこともあるそうだ。いずれにしても、散っても後から次々に咲く。
秋になると花は終わると思っていたのだが、上の写真は9月末撮影。秋と呼べる季節に、まだこんなに咲くもんだっけ?
ハミングロードでは、保戸野千代田町側にも少しムクゲがある。日当たりはいい場所なのに、泉側ほど茂っていないし、9月末でも花はだいぶ少なくなっていた。民家のムクゲもここまで咲いているのは見当たらず。泉のムクゲは、特に元気ではあるようだ。【2日追記・よそでは葉の一部が黄色くなってきている(=落葉態勢に入りつつある)ムクゲもあるが、泉のはどれも青々としている。】
茶道では夏の花として好んで飾られるそうだが、俳句では秋の季語とのこと。
今年だけたまたまなのか、来年もこうなのか。そして今年はいつまで咲き続けるか?
泉のムクゲは、全部が一体となった1本の木かのように見えるが、実際には本数多く密に植えられている。その証拠が花の違い。
白い花弁で中心部が赤い模様
ムクゲの花といえば、↑これと、ピンク地に赤模様、真っ白の3タイプをよく見る。
泉では、このほか、もう1種類の花もある。交互・半々に近い割合。
白の八重咲き
わりと珍しい、八重のムクゲ。
本来の外側の5枚の花弁はそのまま、中心部に小さい花弁がたくさんできて、八重咲きとなっている。
ムクゲ(あるいはハイビスカスなどアオイ科)独特の、突き出したおしべ・めしべが目立たなくなっているが、増えた花弁に埋もれて、いちおう存在するようだ。
今年の最後のセンター試験の生物でも出題(アサガオ)された「花の器官形成のABCモデル」に従うものの、変則的におしべの一部だけが、花弁に変化したのかな?
民家の庭では、このような八重咲きや、2色が混ざった花弁のムクゲを見ることがあるが、1種類ながらこんなにまとまって八重咲きがあるのは見たことがない。
この花は中の花弁が少なめ?
植える時に、意図して八重咲きを選んだのだろうか。
ムクゲは「木槿」と書く。樹皮やつぼみは漢方薬になり木槿皮、木槿花と呼ばれ、「もくきん」と読むそうだ。
そう言えば、中国や漢方とは縁がないはずのうちのばあさんは、ムクゲのことを「モッキン」と呼んでいた。
※その後のムクゲ。
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