麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

+かもめの仲日

2016年08月05日 | 制作公演関連
観劇後に、親しい演劇評論家から
「こんな『かもめ』でいいの?」と
第一声を頂いた。厳しい意見。
けれども我々にとって、それは
ある意味、褒め言葉とも取れる。

これまで日本で上演されてきた
《かもめではない『かもめ』を!》
と長い時間稽古してきたのだから。

そんな演劇集団ア・ラ・プラスの
『かもめ』は、本公演初の2ステージ。
7日間9ステージを折り返しました。

さて、1895年に書かれた本作は、
永きに渡り世界で上演されてきた。
物語の核となる「大女優」は我儘で
「あぁ、女優という特殊な生き物は
もうこんなにも昔からそーなんだぁ」
と改めて痛感させられる。

誰が読むか判らないので補うが
大女優のすべてがそーではない(^_^;)

或いはまた。
自分は果たして何をしてきたのかと
嘆きながらも、小さなプライドを
持っている女優のお兄ちゃんや
今でゆーところのKYな奴などなど、
陳腐な言い方だが、普遍的な人物が
てんこ盛りの戯曲である。

てか、それまで劇的なものをして
「演劇」とされてきた常識を壊して、
平凡な日常を描いたチェーホフのそれは、
当時としては革命的だったのだ。

だから普遍性うんぬんを掲げるのは、
愚かな事なんだけど、それは言い出すと
ややこしくなるから、よす。

ア・ラ・プラス版『かもめ』は
大胆に〈近代古典〉をフレッシュに、
また、普遍性のなかにも、
個々の人物のオリジナリティを
色濃く掲出した舞台を観て貰おうと、
残り3日、4回の舞台を全力でp(^-^)q

お陰さまで千秋楽に続き、土昼も完売。
他も残席僅かでございます。

コメント
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