麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

つかもと日記(1)テレビ

2024年12月25日 | 介護

わたし塚元静江がこの施設に来て

まもなく一年になる。

個室があるけれど、日中は車椅子で

リビングに置かれている。

 

「置かれる」は少し言い方が酷か。

少ない職員でわたし含め年寄りの

面倒をよく見てくれている。

中には資格者もあるから、

「診て」ともいえるのか。

 

部屋で何かあると困るだろうから

目の届く場所が良いに決まっている。

 

見るといえば、リビングには

(何インチとかは知らないが、

わたしが若かった頃のブラウン管の

3倍、いやもっとかしら)

大きなテレビがドシンとあり、

ずっと流れている。

 

やはり年配の職員はNHKを選びがちで、

若手もそれにならって1チャンだ。

倣っている気はなくて、

爺さん婆さんはNHKが好きだろうと

思っているのかも知れない。

 

朝のワイドショーや夕方のニュースは

やはり自分の好みで選ぶのか。

主任さんは朝がテレ朝で夕方はTBS。

ベトナムから来たグエンさんは

ミトちゃんがお気に入りだったが

電撃結婚を潮にかけなくなった。

 

わたし達永住者とは違って、

一週間ほど泊まって帰る、

わりと若く体の利く利用者もいて、

職員からリモコンを借りて

ガチャガチャやるのだが正直迷惑だ。

 

死んだ旦那もあれが嫌いで

子供らをよく叱っていたっけ。

 

 

「つかもとさん、トイレ大丈夫?」

今日は大手の介護施設を辞めて

地元密着の小さなここに転職してきた

清水さんが早番のようだ。

 

わたしの答えを待ちもせず、

トイレにまっすぐに向かう。

わたしは倒れて以来口がきけないから

職員は返答を聞くことはない。

だから間違ってはいない。

 

でも、わたしは全て聞き、覚えている。

清水さんが「移って良かった」と

新しい同僚に話しながら、

一人のとき友人には「給料が安い」

だの「設備が整ってない」だの

スマホで愚痴るのも知っている。

 

そんな彼女は再放送のドラマ、

特にフジのを流しがちだ。

 

※ ※ ※ ※ ※

 

母がお世話になっている介護施設で

流れていたテレビをみて、

この番組は誰セレクトかしらんと

ふと思って、駄文を・・・

コメント
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