「ジクロフェナク」は薬である。
非ステロイド性抗炎症薬の1種で、
主に解熱、鎮痛に用いられる。
そのジクロフェナクと
ベタメタゾンとレボフロキサシンを
一日4回、左目に差している。
2月某日、白内障の手術をして、
術後に渡された。
ジクロ〜は青、ベタ〜は白、
レボ〜は赤いキャップで
間違えずに点眼できる配慮あり。
差す順番はどうでも良いらしい。
ただインターバルを5分取るように
との説明があった。
薬の話がしたいのではなく、
言われた通りランダムに使う人
(私はそのタイプ)もいれば、
きっちり赤青白と順番を決める
几帳面なタイプもいるだろうと。
一日4回、赤青白、赤青白……。
あるいは一日4回なので
朝は赤青白だが昼は青白赤、
夜に白赤青、就寝前に赤青白
(朝と同じ)となれば、
翌朝は青白赤から始まり……
みたいに、ちょいと手の込んだ
点眼をチョイスする人!
いや、それだとRed-Blue-Whiteが
ズレてるだけだから物足りないぜと、
赤青白、の次は赤白青、続いて青赤白
とさらに複雑なパターンを組む
・・・奇特な御人はいないよなぁ。
これはあくまでも一例だ。
洗濯物を干すときの洗濯バサミや
風呂で体を洗う手順など
様々な場面でそれは訪れる。
何もかも一貫してこだわらない人、
風呂はアバウトだが洗濯には一家言、
とケースでその選択がかわる人、
或いはAとBはずぼらでCには
だったのが、別の日はBに
そんなことを考えると
眠れなくなっちゃう。
「あ、それならメラトニンを」
と応えるのは、若い。
筆者世代は春日三球の丸い顔を
即座に思い浮かべるはず。
70年代に一世を風靡した
夫婦漫才「春日三球・照代」の
〈地下鉄はどこから入れた〉などの
謎を考えた際のボケが、
数行前の〈眠れなくなっちゃう〉だ。
ジクロフェナクとベタメタゾンと
レボフロキサシンを一日4回
左目に差している。
1ヶ月くらい差さねばならないらしい。
お大事になさってください。