新宿酒場 ロン (7・10)
島、絵美、銀さん、洋子ママが冷えたビールを飲んでいる。
「いよいよ都議選だが、情勢はどうかな」
「民主が第一党になるのは確実ですね。問題は自民、公明で過半数を取れるかどうか」
「そこが天下分け目になる。そして各党の議席数は」
「自民は48から38に減、公明は21、足して59だから過半数の64には届かない」
「民主は34から53へ増、共産11、後はネット2、無所属2」
「そうすると合計で127、うん、計算が合うね」
「ただ、民主は共産を入れないと過半数にはならない」
「微妙な雰囲気だな」
「それよりも、麻生がどう出るかだ。退陣か、居座りか、あるいは解散強行か」
「それは一本道だ。自公が過半数を取れなければ、麻生降ろしが本格化する。そこで麻生が退陣すれば新総裁だが、居座れば自民は分裂する」
「混沌の政局」
「一方、鳩山由紀夫も苦しい。今、鳩山は故人献金で攻撃されている。それから逃れる為に、来週早々に問責を出す動きだ。それで問責が可決されれば、麻生はそれを逆手に取って解散を宣言する、というシナリオだが」
「それを自民は阻止できるか。一瞬の呼吸のタイミングで賽が右に転ぶか、左に逸れるか。剣ヶ峰で気迫の勝負になる」
「そして反麻生Gの新党立ち上げも充分ありうるな」
「麻生は土曜日に帰ってくる。いざ首都決戦の修羅場だ」
★サミットG8
「麻生は、うまくやってるの?」
「共同通信の山田と電話で話をしたが、丸出ダメ夫君だって。せっかくの個別首脳会談がセットできない。英、仏、独ダメで、オバマとは10分の立ち話、カナダとも立ち話。インドにも拒否されたからお笑いだな」
「レイムダックがサミットに行くから、そうなる。国際外交は冷徹だ」
「日本人としては残念だけど、当然かもな。不支持70%で、帰国すればすぐにでも首になるような総理と話はしたくない。こうなることは去年から指摘してきたが、自民党は鈍感だった」
「それでケツに火がついて、麻生降ろしをやっている自民の行儀の悪さ」
「戦う前に全軍が怯えているような雰囲気になってきた。世襲議員というのは、床の間を背にして飯を食うのはうまいが、一旦、乱に入ると浮き足立つ。周りからチヤホヤされるのは慣れているが、敵を目の前にして腰砕けになっている」
★そのまんま東
「東は自民から出馬するのか?」
「それはない。出たくても自民は東と手を切るという。総裁候補にしてくれの一言で、自民は引っくり返った。今では(あの淫行野郎)と陰で言っている」
「少女と淫行やって桜田門に召喚され、逮捕するぞと締め上げられたお笑い芸人が、日本の顔になれる訳がない」
「お笑い知事だから受けるのであって、淫行総裁と言われたらアウトだ」
★川崎のカトリック・カリタス小学校。
「夫婦でトイレ盗撮をマニアックにやっていた美術教師は、狂っているとしか言いようがないな」
「自宅マンションから盗撮ビデオが、300本出てきたというから、夫婦で性マニアだな」
「横浜の体育館で夫婦が捕まったが、その時に子供を連れて来ていた。小学4年の男の子だってさ」
「子供はショックだよね。一生、心にトラウマを受ける。 カトリックだからマリア様にでも癒されないと」
★マイケル・ジャクソンの幽霊。
「ついに出た」
「何が」
「マイケル・ジャクソンの幽霊」
「マイケルの死後、数日たって、テレビ局がマイケルの豪邸をレポートしていた。そしてマイケルの寝室に入りがけ、カメラが遠くのベッドルームを映した際に、マイケルが歩いて行く影が写った」
「その映像は何度も見たけど、意図的にその影を演出したようには見えなかったし、そしてその影はマイケルに似ていた」
「カメラは、その場面を中心に撮っていたわけではなく、たまたま映ったという雰囲気で、アメリカ人のレポーターも、その時は何も気付かなかった」
「ところが、それを見ていたアメリカ人の視聴者がネットで言い始めたところ、全米が大騒ぎになった」
「あれはマイケルの幽霊だと思うよ。おそらく、自分が死んだことが、まだ理解できていない。 突然死の場合、霊の世界ではよくあること」
この世には、人間が知らない事は山のように存在する。
★サミットでの麻生の会見。
ラクイナで麻生は記者会見を行った。官僚作文の教科書を読んだだけであった。なぜ自分の言葉で、総理の言葉で語らないのか。官僚と記者が打ち合わせをして、麻生が作文を読んだだけだから迫力がない。そして日本人記者団との懇談会を拒否して、麻生の底の浅さが見えてくる。さて麻生は、嘘を二つ言った。一つはオバマと会談をやったと述べたが、10分ほど通訳を入れての立ち話を首脳会談とは言わない。またロシアとの首脳会談について、領土問題は進展しており、メド大統領は引き続き推進を強化していくことになったと麻生は述べたが、意味不明。ロシアは、北方領土は日本の領土だと先日法制化したことに怒り心頭で、ビザなし交流を禁止すると息巻いている。そして外国人記者からの質問で、「北朝鮮の後継者は誰になるか知っているか」に対し、そういう事は論評できないと言いながら、「三男かな」と口を滑らした。この人、口が軽いというか、オツムが弱いというか、芸能週刊誌並みだ。ならず者集団の跡継ぎが誰になろうが、公式の場で、コメントするものではない。
教科書を読みながら、虚偽で塗り固めていく、そういうやり方に日本外交の失敗の原因がある。情報と映像が瞬時に、しかも双方向で世界を光速で飛ぶネットワールドにおいて、欺瞞を虚偽で包み隠し、国民を欺こうとしても、それは無駄なことだ。作り笑いはいらない。化石のような古い政治家は消え去るのみだ。
(じゅうめい、低くボレロを口ずさむ)