昨日の田原のサンプロ。
森喜朗が冒頭に出た。 都議選で自民票は余り落ちなかったにも関わらず、自民が惨敗したのは、麻生が気の毒だったと言った。 しかし問題は、自民票は落ちなかったにも関わらず、自民が惨敗した理由は、積極的に反麻生票が掘り起こされ、民主党に流れたからだ。ということは、まさしく麻生自身に原因と責任がある。さらに森は、中川秀直、武部、加籐紘一を批判していた。明日が解散だというのに、自党の幹部を批判するというのは、よほど余裕があるのか、あるいは焼けっぱちなのか。明日の自民懇談会は非公開だというが、隠せば隠すほど中身を知りたくなるのが人間の業だ。 再現ドラマでも作られた際には、麻生は笑い者にされるだけだ。
さて麻生は、解散を決断したというより、崖っぷちに追い込まれ、解散予約なる珍妙なことを行い、総会から逃げ回り、解散をせざるを得なくなった。まるで自民党の集団自殺解散ではないか。現時点で本ページの分析は、自民党160議席、公明30、対して民主党は270議席、その他20という数字だが、このままでは自民党は歴史的惨敗に追い込まれる。それを受けて麻生太郎は即刻退陣、鳩山由紀夫が総理大臣に取って代わるだろう。
★ 麻生太郎。
「いよいよ選挙だ。総裁として全国どこにでも出向く。徹底的に回るからよろしくな」。麻生太郎は、電話で細田にこう意気込んだという。徹底的に回るといっても歓迎されざる総理だ。現に、都議選では麻生が応援演説をぶった候補者は全員、討ち死にだった。あの悪相で人前に立たれたら、票が逃げていく。
★古賀誠、
自ら切望した選挙委員長を放り投げた。表向きは都議選惨敗の責任を取ったというが、これは「敵前逃亡」だ。本人が敵前逃亡ではないと弁解すればするほど、都議選敗北を渡りに船とばかりに逃げてしまった。そもそも、自分の福岡選挙区では、古賀落選の分析が出ている。
★片山さつき。
静岡7区、片山さつきの落選は確定。元・安倍晋三の子分、城内実と民主新人の争い。城内は「自民党でなくて良かった」。
★津島雄二、79歳、津島派の親分だが、何のインパクトもない老害だった。そして昨日、衆院選には出馬しないと発表した。それを聞いた津島派の面々は寝耳に水と騒ぎになったという。津島派といっても雇われマダムで何の権限もなかったが、後の事は勝手にやってくれという捨てセリフだけが残った。それにしても9月10日には任期満了になるのだから、自民党と派閥のことを考えれば、もっと早く引退を表明し、後の体制を整えるのが先輩としての義務である。東大法卒、大蔵官僚出の狡猾さだけが見えてくる。出馬しても落選確実だったが。
★宮崎一区の中山成彬。 総選挙に立候補を画策して、自民党を除名されそうになったという。昨年の10月、1週間で国交大臣を首になった。あの拉致家族会を騙し続けた中山恭子の夫。
★
1960年の日米安保条約。
米国の核兵器の持込を、日本政府が黙認する密約を交わしたとされる問題で、今もって官邸は事実を認めず逃げ回っている。外務事務次官を務めた村田良平(79)は今年の6月に、「そういう文書はあった」と密約の存在を認めた。村田は「前任者から、次官としてこのことを大臣に伝えてくれ、と言われた」。当時の外務大臣にも伝えたという。 密約については、すでに米国の公文書や、米国の関係者の証言で存在が明らかになっている。
また、村田は、日本政府が宗谷、津軽、大隅、対馬(東水道、西水道)の5海峡の領海幅を、領海法(1977年制定)で定めた12カイリではなく、3カイリにとどめていることについて、核兵器を搭載している米国艦船の海峡通過が政治問題化するのを避けるための措置だったという。 村田は「姑息なことをするなあ、と個人的に不満を感じた」。5海峡は、このせいで公海となっているため、中国軍、韓国軍、ロシア軍などが頻繁に通過している。
しかし、この密約に関し、官房長官の河村建夫は6月29日、「密約は存在しない。歴代の首相、外相は密約の存在を明確に否定している。これ以上の事実関係はない」と突っぱねた。もう米国も明らかにしているように、日本も公開すべきだ。過去の責任は問わない。それは外交上必要であったろう。しかし、今日的問題は、海峡を日本のつまらないご都合主義で狭めていることだ。米国の艦隊が核兵器を搭載していることなど常識の常識だ。さらに日本の米軍基地に核兵器が装備されているのも常識だ。
さらに1972年の沖縄返還に関して、日米間で交わされた「密約文書」は廃棄されたとされるが、国民への説明責任も果たさずに、重要な文書を捨てるという外務省の行為は許し難い。
(ムラマサ、鋭く斬る)