★東電と原発補償。
この東電というのはろくでもない。
個人向けの補償金請求の書類一式を約6万世帯に発送したのだが、申請しなければならぬ書類は60ページに及び、分厚いマニュアルは何と156ページだという。
内容は民事訴訟並みの書類構成で複雑怪奇、これは弁護士がやっても大変な作業になる。だから高齢の人たちには無理。
まるで原発被災者に対する嫌がらせと、いじめのようなものだな。
領収書は一人に付き原本添付だから、一家でホテルに泊まった場合、複数人の交通費の場合、原本領収書は1枚になるのが(普通)だから、結果的に各人が補償を求めることはできないということだ。それに交通費は領収を求めないのが(普通)だ。
申請書は請求者1人につき1冊で、しかも今回は3月11日~8月末が対象で、それ以降は3か月ごとに同じ書類を作成する必要があるというのだから、東電は合法的に補償支払いを拒否するということだな。
さて、どじょう総理、このまま放置するのか。
★小泉純一郎と竹中平蔵。
郵政民営化は結果的に中途半端に終わり、今でも国営、民営化で揉めている。
いずれによせ、あれだけの騒動を起こした小泉さんの政治責任は大きいし、それを強力に推進した竹中平蔵の致命的な失敗は責められるべきだ。
つまり郵政民営化をやるならば、法案成立後に1年以内に完遂すべきであった。それを郵政官僚の手練手管に負けてしまった結果が、今のていたらくだ。
民間企業ならば、出来ることは今日明日から実行、時間がかかっても半年、1年以内に実行するのが当然のことだ。
なにしろ、民営化法案が国会で成立してから、完全民営化になるのに、それから12年間かかると知っていたのは、国民の何人いたのか。
一方では、郵便局の名称が株式会社になったところで、日本郵政機構という官僚組織の権力がより一層、絶大になっただけだ。
郵便局というのは日本郵政機構の委託会社(アルバイト)であって、郵便や貯金、簡保事業に関して何の権限も持っていないという摩訶不思議な構造になっていることなど、国民の誰も知らない。
さて、小泉さんは9月18日、川崎市で講演し、「政府は原発建設を進めてきたが、原発依存度を下げるべきだ」。
同時に「原発は低コストだとしてきたが、高レベル放射性廃棄物を処分するには、膨大な費用と数万年単位の時間がかかる」。
しかし、小泉さんも原発推進をやってきたのではなかったのか。
その政治責任を免れることはできない。
★ユーロ危機。
破綻国家・ギリシャに対する第一次支援は1100億ユーロ(約11兆5千億円)だったが、第二次支援は7月21日に、1600億ユーロ(16兆8千億円)を追加することに決めた。しかしそれでもギリシャ破綻は収まらない。
これでギリシャが破綻すれば、ドイツを始めとした貸付銀行が破綻連鎖に陥り、ユーロ崩壊の兆しまで見えてきたから、日米欧は緊急会合まで開き、スッタモンダの大騒ぎになってしまった。
フランスやドイツの一部にギリシャ切捨てを主張しているグループはあるのだが、ドイツのメルケル首相は、ギリシャ救済をアピールしている。
しかし、29兆円ものカネをギリシャに注入して立ち直れないならば、破産させたほうがお互いの為ではないか。
日本まで巻き込まれて大変な事になるぞ。
そもそもギリシャがEUに加入する際、ギリシャ政府は財政報告書を改ざんして、虚偽の内容でEUに加入したというのだから、驚き呆れる。しかもEUのブラッセル本部はそれを見抜けなかった。
EUの東ヨーロッパへの無規律な拡大は、通貨と財政が分離しているという矛盾を引き起こし、もはや経済や政治統合などというものは、幻(まぼろし)の幻になってしまった。国家という政治哲学の欠如が英、仏、独の政治の場においても、顕著になっているということだな。
ヤクザな移民の子サルコジ、ドイツのオバサン・メルケル、当事の英国というのはキャメロンの前までは労働党(社会主義)の首相、まるで日本並みのていたらくだな。
(ムラマサ、鋭く斬る)