本日 会葬した 知人のお通夜の 会葬お礼品に添えられていた 「追想のしおり」の話です。それは 旅立たれたご主人を偲びながら 奥様が 心を込めて認めた(したためた)と思われる 夫婦愛、家族愛あふれる なんとも心に残る文章。直接 ご夫婦と お付き合いが無かった会葬者にも 円満だったご夫婦やご家族の様子が 目に浮かんできます。優しい奥様に 看取られ 亡くなったご主人も 心安らかだったに違いありません。
「長い間お疲れさま」
普段は物静かな夫ですが
ひとたびお酒が入れば
陽気で愉快な一面が顔を出し
まわりに笑顔を届けてくれたものです
興が乗るとマイクを離さず
気持ち良さそうに歌う姿も浮かんできます
皆様と温かなご縁を重ね
楽しい時間を過ごすことができ
夫も幸せだったことでしょう
一家の大黒柱として懸命に働き
私たち家族を守り支えてくれました
孫を可愛がり 童心にかえって
一緒に遊んでいた姿も忘れられません
夫婦水入らずでちょっとした旅行に出かけ
心に残る感動を分かち合った日も
かけがえのない思い出となりました
病となり闘病生活を強いられてからは
夫の手を握り 傍らに寄り添って
看病することしかできませんでしたが
苦しむことなく 安らかな最期を
迎えられたのはせめてもの救いです
「よく頑張ったね 今までありがとう」
ねぎらいと感謝の気持ちを捧げ
いつの日か再びめぐり会えると信じ
如月の空の彼方へ見送ります
謹んで ご冥福をお祈り申し上げます。 合掌