6年前、2015年11月のこと、義姉の連れ合い(義兄)が亡くなったが、その葬儀、告別式は、故人の遺志、遺族の思いが、いっぱい詰まった、心に残る葬儀、告別式だったことを、ふっと思い出した。地方公務員を定年まで勤め上げ、さらに嘱託として働いていた義兄、将棋を愛好し、クラッシック音楽を良く聴いていたという義兄は、仏教徒では無かったため、義姉親子が選んだ葬儀は、仏式、読経、焼香による葬送ではなく、祭壇も簡素な会場に、親族、身内と、極く親しかった友人のみが列席し、「G線上のアリア」が流れる中、ゆったりと静かに献花し、お見送りするというものだった。クラシック音楽に疎い爺さん、義兄がよく聴いていたという「G線上のアリア」を、その時、初めてしっかり聴いて、脳裏に焼き付いたものだった。
ネット等で調べて、「G線上のアリア」は、ヨハン・セバスチャン・バッハの管弦楽組曲第3番の第2楽章「アリア」のピアノ伴奏付きヴァイオリン独奏のための編曲版の通称であること、ヴァイオリンの4本の弦の内、最低音の弦、G線のみで演奏出来ることから、「G線上のアリア」と呼ばれていることも知ったのだった。
YouTube等の「G線上のアリア」には、「もし、この世で最後の1曲を聴くことが許されるなら 私は、この曲を選びます」、「死を迎えることが、怖くなくなる程、癒しを与えてくれる名曲です」等々、多くのコメントが寄せられていて、納得させられたものだった。
バッハの「G線上のアリア」 Bach "Air on G String" (YouTubeから共有)
それと昼寝の時に、子守唄代わりに流すモーツァルトの「ピアノ協奏曲第20番」。
この二つが私の定番です。
葬儀の時にBGMで流してもらいたいという人も多いようです。
若いころは退屈だと思っていたバロック音楽も、年をとると味わい深く聴いています。