朝日文庫 2009年
ぼくのハハに自由訳シリーズの般若心経を買ってきて
読んでみなさい、と薦められた。その頃、ぼくは生き
るのにとても不自由していたので、生きるのに前向き
になれた。
先日、古本屋で、このイマジンが偶然あったので、速攻
買うことにした。1Hくらいで読めてしまうのだ。でも、
その密度は濃い。「食べきれないほどたくさんの/食糧
をもった人々のすぐそばで/パンもなく水もなく/飢えて
死んでゆく子供たち/そういうことって/ばかばかしい
ことだと思わないかい?」と言う一節にぐっときた。
飢えた人がいるのにTVでは大食い王が無意味に大量に苦
しそうに食べていたりする。
そういうのっておかしくないかい? 世界では、おかしな
ことがいくつも起こっている。戦争にしろ、紛争にしろ、
どう考えてもおかしいことが。結局、おなじことなのだ。
根本では、大食いも紛争も、同じところにある。
ぼくらはよりよい生活を求める、でも、よりよい生活っていっ
たいなんだろうね?……合掌。